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「進歩はしているが勝つことで速度は変る。その速度を変えるために勝ちたい」
5試合勝利のない大分だが、内容は決して悪かったわけではない。前節の熊本戦では試合終了間際に同点にされたが、後半は相手を圧倒した。「悪いなりにも90分通して自分たちのサッカーをする」という課題はあるにせよ田坂和昭監督は手応えと選手の成長を感じているようだ。そして、冒頭の言葉のとおり、進歩を加速するためには「プラス勝たないといけない。是が非でも勝ちたい」と今節の試合の位置づけを明確にした。
対戦相手となる鳥取は、J2昇格初年度でありながらも4勝3分4敗の12位と上々の成績を残している。服部年宏、美尾敦、戸川健太ら個々の能力も高いが、組織としてまとまりを見せている。全員が連動し、常に労を惜しまず走る。試合後にいつも松田岳夫監督が話す「われわれはチャレンジャーなので、まずは相手よりも走る、相手よりも攻守の切り替えを早くする」というコンセプトが徹底されているのだ。今では「確実に相手を上回ることができるのはそこなので、毎試合、そこはこだわってチームとして進めている」(松田監督)、機動力、走力が鳥取のストロングポイントとなっている。
大分も同じコンセプトのもとチームを作っている。今節の対戦に向け、「自分らが同じことをやっても勝てない。それ以上走らないと打開できない」(田坂監督)と走力戦で真っ向勝負するつもりだ。そして、効率よく自分たちのスタイルを生かすために導入段階ではあるが『配置変え』を試みている。田坂監督は「システムありきではない」と前置きし、「今いる選手を考えての判断。うちはボールを動かせる選手がいるし、攻撃が好きな選手が多いので、特徴を踏まえて、みんなで攻め、みんなで守るためのバランスがいいスタイルを考えている」。
守備陣を統率する阪田章裕は「システムやメンバーが変っても、やることは一緒。チャレンジ&カバーをするだけ」と何の違和感もなくプレーできた様子。久しぶりの先発起用が濃厚の井上裕大も「パスコースが多いので選択肢が増えた」と配置変えには好感触の模様。さらに「鳥取は前からプレッシャーをかけてくるので、ワンタッチ、ツータッチのパスでいなせばチャンスになる。タテパスをどう生かすかを考えたい」とイメージを膨らませている。
自らのスタイルを貫く鳥取と、コンセプトを崩さず相手に合わせシステムを変化する大分。会場となる大分は連日30度以上の真夏日が続き、走力をコンセプトとする両チームの対戦は、体力の消耗とともに苦しい時間帯が必ず訪れる。その時にイメージだけでなく、実際に起きたことに対してそう対応し、修正できるか。その辺りがポイントとなりそうだ。
以上
2011.06.25 Reported by 柚野真也













