8月13日(土) 2011 J1リーグ戦 第21節
仙台 0 - 1 鹿島 (19:04/ユアスタ/19,224人)
得点者:29' フェリペガブリエル(鹿島)
スカパー!再放送 Ch185 8/14(日)後02:00〜
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小笠原満男がゆっくりと助走をとる間、林卓人は微動だにしなかった。ゴール右に蹴られたシュートへ横っ飛びすると、これをゴールの枠から弾き出す。するとユアテックスタジアム仙台は、この日一番の歓声に包まれた。
「タクトッ!タクトッ!」
殊勲の守護神を讃える声がこだまする。鹿島ペースで推移していた試合の流れを断ち切るビッグプレー。両チームに与える影響は大きく、形勢は一気に仙台に傾くかと思われた。しかし、そのわずか5分後、曹秉局の思わぬミスから、再びPKを宣告されてしまう。フェリペ・ガブリエルのシュートは再びゴール右へ飛んだが、今度は林は逆をとられてしまい鹿島が先制点を奪った。
試合は大方の予想通り鹿島攻勢に出ることで始まった。仙台は角田誠が出場停止だったこと、梁勇基が代表戦の影響で先発を外れたこともあり、中盤の底には富田晋伍を置く[4-3-3]の布陣を選択する。
これに対し、鹿島は2列目の野沢拓也と遠藤康がワイドに開き、仙台の3トップとサイドバックの間に生まれるスペースを起点に、相手を攻略しようとする。時には最終ラインの中田浩二からそのスペースに駆け上がった右サイドバックの西大伍へのロングフィードなども通り、入れ替わり立ち替わり選手が出入りするため、なかなか仙台の選手たちはマークを捕まえられなかった。
しかし、ボールを奪えば前線には関口訓充と太田吉彰というスピードとドリブルに優れた選手が控えている。大迫勇也の絶妙のポストプレーから、塩釜出身の遠藤康が躍動してサイドから激しく攻め立てる鹿島に対し、少ない人数で一気に鹿島ゴールへ襲いかかる仙台。圧倒的に攻められたもののPKによる1失点に抑え、37分に見せたような赤嶺真吾のクロスからDFラインの裏に走り込んだ太田があわやのシュートを放つなど、「スピーディでアグレッシブな試合になるだろう」という手倉森誠監督の予想通りの試合展開で前半を終えた。
後半に入ると今季最多の19,224人のサポーターに後押しされた仙台が勢いを持って前に出る。
「後半はうちも仕掛けるべくシステムを戻して、普段通りにして、予想通り鹿島の運動量が落ちたところを自分たちがどんどんボールを動かして仕掛けることができた」
手倉森誠監督の言葉通り、運動量が落ちた鹿島から主導権を奪い返し、さらに66分には中島裕希と梁勇基を同時に投入して、鹿島ゴールへ襲いかかる。しかし、鹿島の守備も堅かった。興梠慎三、タルタを投入した前戦はそこまで活性化せず、追加点は奪えない苦しい展開となったものの、ここ2試合、いずれも後半に運動量が落ちる展開になりながら、集中した守備で凌いできた選手たちは自信を得ていた。危険な場面では体を投げ打って阻止し全員でゴールを守る姿勢を示す。そのまま逃げ切ることに成功し、ようやく今季初の3連勝をあげた。
「本当に悔しい試合。もう一回やりたいくらいです」
そう言って唇を噛んだ松下年宏。相手を追い込みながら無得点に終わり、これで仙台はリーグ戦は9戦連続で勝ちなし。順位も鹿島に抜かれ9位(暫定)に落ちてしまった。しかし、考えていたような試合を展開し、ゴールチャンスもつくった。最後のパスの精度を高める必要は多々あるが、狙いとするサッカーはできている。慌てふためいて他のことを考えるより、いまは少しでもその精度を高めることを考えるべきだ。
「後ろ向きになるのではなく、自分たちの目指しているものを信じてやり続けたい」
試合後の指揮官には、全くブレがなかった。
以上
2011.08.14 Reported by 田中滋















