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勝点差を1に縮められるか。それとも7に拡げられてしまうのか。J2のジャイアント、首位・FC東京がグリスタに襲来する今節は、勝点差4で4位に付ける栃木にとっては大一番となる。
その重要性は誰もが認識している。「どっちみち勝たないといけないし、負けることなど考えていない」と、杉本真は言葉に力を込める。渡部博文は、さらに闘志を燃やす。
「相手にボールを回させている感じで、圧倒して勝ちたい」
頭ひとつ抜けると目された巨大戦力もJ2の舞台で苦しみ、いまだに圧倒的な存在とは成りえていない。付け入るスキは十分にあるし、昇格を狙う上で簡単に独走を許すわけにはいかない。かつてない脅威に怯むことなく、チャレンジャーとして敢然と立ち向かい、栃木は勝利だけを狙う。
勝点3奪取に向けて松田浩監督が最も強調したのが、「恐れないこと」。両者は4月にトレーニングマッチ(45分×4本。3‐2で栃木が勝利)を行っているが、栃木は開始早々に失点を食らっている。その原因を松田監督は当時、「立ち上がりに選手間で温度差があった」と話している。FC東京というブランドに対し、委縮した選手がいたことで足並みが乱れた。失点後に吹っ切れて最終的に逆転勝利を収めたが、開始早々の失点が致命傷になることは、前節0‐2で敗れた横浜FC戦で経験済み。それだけに、恐れず、慢心せず、平常心を保てるかが、FC東京戦に臨むにあたり重要なポイントになるだろう。
気持ちを整えることも含めて、相手が嫌がることをどれだけ出来るかが勝敗の鍵を握る。ショートパスを軸にサッカーを展開するFC東京の動揺を誘うには、当然だが持ち味を発揮させないことが手っ取り早い。個の能力に長けたFC東京のポゼッション率を下げるのは容易ではないし、栃木がポゼッション率で勝ろうとするのも得策ではない。重要なのは「ボールを回させている」感覚を抱けるように、守備でイニシアチブを取ること。そのために、栃木は今週のトレーニングに、8人ディフェンスを組み込んだ。DFラインの4人と中盤の4人がブロックを組んで守備組織を構築し、バイタルエリアにボールを入れさせない、所謂「門を閉じる」作業を繰り返し確認した。「僕の中では(FC東京は)神戸を率いた時のガンバのイメージ。8人ブロックが横ズレ、連動、チャレンジ&カバーを繰り返せば、(ボールを通すのは)そう簡単ではないと思う」と松田監督。相手をコントロール下に置き、攻め疲れを誘発するためには、強固な守備ブロックと高い集中力が不可欠になる。
「簡単に崩せない」。FC東京が焦れれば焦れるほど、栃木としては思う壺だ。そうなれば、攻撃に割く枚数が増え、FC東京は必然的にリスクを背負わざるを得なくなる。ボールを支配できる分、両サイドバックも敵陣に入るFC東京は2バック気味に守ることから、失点は少ないもののピンチの数は少なくない。チャンスは確実にある。あとは、いかに物にするか。広大に広がる背後のスペースへ、リカルド・ロボとサビアの2トップが飛び出し、高速カウンターを撃ち込めれば確実にゴールは奪えるはずだ。ブラジル人2トップには、精度と決定力が求められる。
対策を立てられても、勝ち切ってしまえるのがFC東京の強み。高い連動性を活かしたポゼッションで圧力を掛ける遅攻では、トップ下の田邉草民、羽生直剛、谷澤達也が2列目から追い越しを掛け、右サイドバックの徳永悠平までもがゴール前に顔を出す。速攻ではロベルト・セザーが単独でフィニッシュまで持ち込める。どこからでもゴールが取れる破壊的な、J2レベルを逸脱した攻撃が繰り出せれば、緻密な栃木の守備網も破れるはずだ。
攻撃力が目を引くが、結果が出ない時でも踏ん張って来たのが守備陣。特に日本代表の今野泰幸と森重真人の両センターバックは鉄壁で、ピンチを迎えても動じないメンタルの強さが失点数の減少に繋がっている。ただ、前節の草津戦では開始1分にピンチを招いているだけに、入り方には気を付けたい。栃木とは1節挟んで再び対戦する。力の差を見せ付けることが次の対戦のアドバンテージになり、首位固めになる。手ぬかりなく、勝点3を持ち帰りたい。
リーグ戦も中盤を迎え、松田監督は「ここからは我慢比べになる」と話し、今後の戦いをロッククライミングに例え、「慢心したり、楽をしようとすると脱落する」。昇格圏内にしがみ付き、ライバルを蹴落とす戦いは、これまで以上に熾烈を極めるだろう。本格的な昇格争いが初めての栃木にとって、今よじ登っている岩壁のルートは未知。今後どのような困難やアクシデントが待ち受けているかも定かではない。ただ、先に進むために、今はFC東京という障害物を越えなければならない。そのことだけは、はっきりしている。ゴールへの最短ルートを確保するために、栃木はFC東京を乗り越える。
以上
2011.08.20 Reported by 大塚秀毅















