今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第25節 水戸 vs 岐阜】レポート:またしてもアディショナルタイムの失点で敗れた水戸。勝負弱さを露呈し、天敵岐阜に屈する。(11.08.22)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
8月21日(日) 2011 J2リーグ戦 第25節
水戸 1 - 2 岐阜 (18:04/Ksスタ/2,778人)
得点者:27' 押谷祐樹(岐阜)、39' 塩谷司(水戸)、90'+3 野垣内俊(岐阜)
スカパー!再放送 Ch183 8/22(月)後09:00〜
totoリーグに投票しよう!
----------
90+3分、岐阜の右サイドからのCK、押谷祐樹が蹴ったボールをファーサイド野垣内俊が頭で押し込み、岐阜が7試合ぶりの勝利を手にした。試合終了の笛が吹かれた瞬間、選手、スタッフ、サポーターはまるで優勝したかのような大騒ぎを見せた。それもそのはず、6試合無得点による6連敗中の岐阜にとって、何が何でも欲しかった勝利を劇的な形で手に入れたのだから、歓喜が爆発するのも当然だった。「今はとにかく内容よりも結果。結果を出すことで、何かが変わると思っています」。試合後、浮気哲郎コーチが見せた安堵の表情が岐阜に携わるすべての人の思いだろう。苦しみ抜いてやっとつかんだ勝利をきっかけに、上昇気流に乗りたいところだ。

勝負の分岐点となったのは先制点の場面であった。「今日はピッチ状態もあって、うまくボールを扱えない。だから、チャンスの時は全員でボールを奪いに行こうと、特に中盤はボールを奪うチャンスがあると言っていた」と木村孝洋監督が振り返るように、岐阜は序盤からキッチリとブロックを作って、水戸の中盤でボールを奪ってから速攻を仕掛ける狙いで試合を進めた。そして27分、水戸のロメロ・フランクが中盤で持ちすぎたところに人数をかけてプレスをかけてボールを奪取し、一気に攻め込み、最後は押谷が技ありループでゴールに流し込んだ。

「先制点を取れたことが大きかった」(木村監督)。これまでの岐阜はいい時間帯にゴールを奪えず、そこからリズムを崩して敗戦を重ねてしまった。この試合では狙いとする形から先制点を奪ったことで、その後、水戸に主導権を握られても精神的に余裕を持って試合を進めることができた。シュート数は水戸の13本に対し、岐阜は3本。その数字が示すように、押し込まれる展開が続いたが、守備が破たんすることなく、失点をセットプレー崩れの1点に抑えたことが最後の最後に決勝ゴールを生んだのであった。「最後は選手たちの気持ちが勝利を呼び込んだ」。1カ月半ぶりに木村監督の表情がほころんだ。

岐阜とは対照的に水戸の選手たちは沈み込んだ。それはもう見慣れた姿であった。7月から8月にかけてアディショナルタイムの失点は4点目。またしても勝負弱さを露呈することとなった。「これだけ同じことを繰り返していれば、非常に先は厳しいなと思います」。柱谷哲二監督は今までにないほど険しい表情を見せた。
「同じこと」というのは、終了間際の失点だけではない。先制点の場面も、中盤でフランクがボールを持ちすぎて奪われたことが原因となった。その形での失点やピンチを招くことはこれまで1回や2回ではない。
また、中盤でパスミスを繰り返し、自分たちで自分たちを苦しめた。「今日だけでなく、いつもミスでやられている」と保崎淳が言うように、今までも見せてきた「自滅」(塩谷司)をまたしても繰り返してしまったのだ。「もうこれは直らんね」と指揮官が呆れるのも無理はなかった。

今季の水戸は相手に合わせるのではなく、自分たちで主導権を握ってプレーする“主体性”を持ったサッカーをしている。ただ、それだけ自分たちで判断する機会が増えるということである。自分たちの状況ではなく、相手の状況、点差、時間帯。すべてを頭に入れてプレーを選択することが求められる。とはいえ、水戸の大半がプロ入り1、2年目の選手たち。経験が少ないため、判断ミスが出てしまうのも必然である。ある程度のミスは想定内。その痛みを乗り越えることでチームは強くなる。本当の強さを手に入れるために、リスクを負った戦いをしているのだ。

実際、チームとしての戦いは日を追うごとに進化を遂げている。この試合でも中盤でボールを動かして、攻撃を組み立てるところまではできていた。しかし、今までの反省を生かせず、同じミスを繰り返していては先には進めない。もはや、それは「個人の問題」(保崎)である。1人1人がどれだけプロとしての厳しさを持ってやれているのかを問われてもおかしくない敗戦であった。

チームに合流した後、鈴木隆行は水戸の雰囲気についてこう言い放った。「はっきり言って甘いですよね。プロとして人生が懸っているという意識が足りない」。この試合でも鈴木隆と若い選手とでは、“プレーの厳しさ”の温度差は明白であった。果たして、先制点の場面、自陣で相手のプレスを個人で無理矢理かいくぐろうとする意味があったのか。1人1人が1つ1つのプレーについて、突き詰めて考えなければ、水戸はこれ以上の進歩はないだろう。

「練習から甘さをなくしていかないと厳しい」。キャプテン西岡謙太は力を込めて語った。この日、雨の中、ピッチを見つめ続けた2778人もの観客の気持ちを考えれば、“プロとして”やるべきことはおのずと見えてくる。
若い選手たちは必ずこの壁を乗り越えるはず。そう信じたい。

以上

2011.08.22 Reported by 佐藤拓也
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着