スカパー!生中継 Ch184 後06:50〜
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状況は決して良いとは言えない。なにしろ7月以降の11試合、1勝5分5敗。勝点の最大値33のうち、実際に積み上げたのは25%に満たない8に留まっている。これがここまで24試合の半分近くを占めることを考えれば、現在の13位という成績も受け入れざるを得ない。だが順位表を見ても分かるように、8位以下はまだまだ混戦。夏場以降、今季の目標として掲げた2文字を耳にする機会は減ってきたが、再びその言葉を口にする自信を取り戻すには、1つずつ階段を登っていくことだ。
今節対するのは、今シーズンからJ2入りしたガイナーレ鳥取。JFL時代には苦杯をなめさせられた相手だが、お互いに選手も入れ替わり、Jリーグの舞台で初対戦の時を迎えた。約3週間後に控えた天皇杯の2回戦でもぶつかるため、ここでしっかりと叩き、精神的にも優位に立っておきたい。
さて、熊本が夏場以降苦しい状況に陥った要因として、失点が続いていること、中でも相手に先制点を与えるケースが多いことが挙げられる。もっともF東京戦や岡山戦での大量失点については、高木琢也監督も「セオリー通りのことができていない」と話していたように、これまで取り組んできた守備を崩されてのものではなかったのは救いだった。もちろん得点の少なさを考えれば、ミスに起因するイージーな失点が命取りになるのは確かであり、可能な限り追う展開は避けたい。しかし一方で、26節の東京V戦、前半に3点先行された上に1人少ない状態になったことが、ある意味ではひとつの転機になった。つまり「取られたらそれ以上に取り返す」という言わば当然の思考が、少なからずチームの共通意識として顔を出してきたのである。このこと自体は前向きに捉えていいし、実際にそれが湘南戦の同点ゴールなどにつながっている。ただ問題は、「どう取るか」である。
今週のトレーニングでは、主にそうした部分にフォーカスし、バイタルエリアの崩しに重点を置いていた。その中で高木監督が選手たちに伝えていたのは、「相手の逆を突く」、そして「タイミングを合わせる」という2点。2試合連続で先発出場している大迫希も「これまで、アタッキングゾーンに入った時にそういう動きがなかったので、フェイクの動きを入れたりしてチャンスにつなげたい」と話す。実際、前節の岐阜戦もいい形は作っていながら最後の部分で決められないというシーンが多かったため、そういうディテールの修正がどの程度形にできるかに注目したい。
迎える鳥取に関しては、攻守の要となっている服部年宏をはじめ特に中盤には経験のある選手が揃い、「モビリティのある選手が多い」と高木監督も警戒するように、前は流動的にポジションチェンジしてボールを引き出し、サイドバックも機を見て高い位置をとる。そのため守備においては、これまでのような安易なミスをしないよう、まずはセーフティなプレーを意識したいところ。特に個の力で打開できるハメドには最大限の注意を払う必要があるが、ここに複数が引きつけられると必ずどこかが浮いてしまうため、マークの受け渡しやボールサイドとは反対側のケア、さらには空いたスペースへ入ってくる選手に対するチェックを、怠らずにやれるかがポイント。「コミュニケーションをしっかりとること」(筑城和人)や1対1の状況で負けないことも重要になる。
鳥取は丁寧につないで組み立てることでアバウトに前に放り込む形は少ないが、その一方で出しどころを探して攻撃がスローダウンする場面(もっともこれは熊本にも言えることだが)も、前節の岡山との試合では見られた。熊本としてはパスコースをひとつひとつ丁寧に消して相手を焦らすのと合わせ、チャレンジできるタイミングを逃さずにボールに対してアプローチし、そこでしっかりと取りきって攻撃につなげたい。
共に得点は多くなく、いずれも苦悩が見えるセットプレーを生かし、またしのげるかも勝敗を分ける要素。加えて熊本にはソン イニョン、鳥取には前節先制点を挙げたキム ソンミンと、途中出場で流れを変える力を持った韓国人プレーヤーがおり、どういったタイミングで投入されるかも見どころとなる。前述した攻守両面のテーマを踏まえ、熊本は16日の紅白戦でこれまでにない布陣も試していたが、実際のところ攻守においてカギとなるのはおそらく、繰り返すという姿勢ではないだろうか。つまり相手にとって嫌な攻撃、しつこい守備をどれだけ諦めずに続けられるか。最後まで続けることができた方が、勝点3を手にするだろう。苦しい状況は自分たちで打破するしかない。
以上
2011.09.17 Reported by 井芹貴志















