スカパー!生中継 Ch183 後05:50〜
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「負けは負けですから。正直、振り返りたくない部分はあります」。F東京戦の印象を聞かれ、中山博貴は冒頭、そう口にした。あの敗戦が与える影響、それは小さくはなかった。
だが、森下俊が「6−1で負けた後なので、次、しっかり勝たないといけないと思います。そして這い上がる姿をサポーターに観てもらわないと」と話し、さらに中山も「反省する点はあるが、次に向かうしかない」と、悔しさをバネにして、今節への決意へと変化させようともしていた。
大木監督は前節について敗戦を認めつつ「上手く攻め切れなかったが、選手が前に行こうという気持ちがあった。そこは認めたい」と選手の戦う姿勢を称えた。そして、「(ボールを)取りかけて、取られる。ボールを奪えない、奪った後もつなげない。今野、森重をフリーにさせ過ぎてサイドがフリーになる」と反省点も幾つか挙げた。相手のDFにフリーで展開されサイドをやられたのは、これまでやってきたことが出来なかった点となる。奪った後が上手くいかなった点については「パスが2、3本繋がれば落着くんだけど」と、指揮官はつぶやいたが、チームとして意識を高めなくてはいけない点だろう。
反省点ばかり挙がるが、大木サッカーの可能性もあった、あの、先制したシーンだ。左サイドで、引いた谷澤達也に森下がタックルに入り、森重真人、今野泰幸の間を走り抜けた宮吉拓実にボールが入った、あの場面。
F東京はあの時、徳永悠平が攻撃に出て谷澤がその後ろに入り、京都守備陣への揺さぶりをかけたが、逆に京都はそこを突いたのだ。「後ろがフォローしてくれるので、安心してアタックに行ける」と森下は話してくれたが、あの瞬間、京都はフォーメーションや守備ブロックのバランスに捉われることなく自在にボールに行ける状況を作っていた。
そして宮吉。裏への飛び出しはやはり抜群で、相手が日本代表だろうが、自分の武器を発動させれば通用することを証明してみせた。
さらに言えば、もし宮吉がシュートに行けず、その時に、パスを出した森下が宮吉のフォローに入っていたとしたらどうだろうか。まさにボールを中心にサッカーを展開したことになるはずである。それこそが大木監督の目指す、ポジションではなく11人がボールを中心にサッカーをする、ということになるのではないだろうか。
こうした可能性もあったのだ。敗れたことで全てが反省点や課題になる、そういうやり方ばかりではないはずだ。
今週の練習の中で、改めて全体の守備のバランス練習を行った京都。その中で大木監督は先発選手とサテライト組の選手を頻繁に入れ替えていた。全体のモチベーションを高めるためか、と聞くと、「違います。使うからです」と即答した。
今週の関西ステップアップリーグについて「大学生相手でしたけど、いい試合をしてくれた」と選手を称えた大木監督。その前の週のJ1神戸との練習試合でもサテライトチームの戦いぶりについて「情熱を感じた」と高く評価していた。
前節の中村太亮の起用もこうした流れとは無関係ではないだろう。戦いぶりについても「もっと(出場を)引っ張っても良かった。ただ、状況が状況だっただけにこのままズルズルといく可能性も感じたので思い切って替えた」。指揮官はそう交代した判断を明かした。
チーム全員で戦う事の重要性、改めて、これが高まっているとも感じさせる。今節も誰が出場するか分からないが、あらゆることで可能性が高まっているのも事実だろう。
今節の相手、草津。一度対戦しているが、大木監督はその印象について「変わらないですね。サイドハーフが中に絞り、サイドバックが上がってくる。2センターバックとその前のボランチの守備意識が高い」。
2センターバックとボランチの守備隊形は今の流行りだろう。昨シーズンの柏もこの形だった。柏はその形にレアンドロ・ドミンゲスが攻撃の核となって躍進を果たした。草津なら熊林親吾が核となるだろう。ただ、彼の場合は守備でも決してサボらない。
隙のない守備。守備ブロックを築く相手をそう見ればそう見える。だが、結局は自分次第だ。F東京も守備は堅い。だが、宮吉はそこを自分の武器で一気に突き崩した。ここをこうして…、という戦術の問題ではない。
要は「自分の武器を相手にぶつける」ということである。自分の武器、仲間の武器、そして、チームの武器。それぞれにある強み、得意、個性を、どれだけ草津にぶつけられるか、である。
真剣勝負の只中で、己が刀をいつ抜くか―。まさに勝負の醍醐味。たっぷりとみせてもらいたい。
以上
2011.09.17 Reported by 武田賢宗















