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【J1:第26節 清水 vs 浦和】レポート:難しい条件の中でのタフな1点勝負。チャンスメイクと決定力でわずかに上回った清水が、次につながる貴重な1勝をつかむ。(11.09.18)

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9月17日(土) 2011 J1リーグ戦 第26節
清水 1 - 0 浦和 (14:04/エコパ/21,524人)
得点者:63' 大前元紀(清水)
スカパー!再放送 Ch185 9/18(日)深01:00〜
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両チーム本来の質の高いサッカーをするには、さまざまな意味で難しい条件だったが、どちらにとっては何としても勝ちたかった試合。主導権も時間帯によって行き来したが、最後の詰めの部分で少しだけ上回った清水が、未来につながる貴重な1勝をつかみ取った。

厳しい残暑が続く中、水曜日にも試合があった3連戦。しかも、ときおり強い日差しが容赦なく降り注ぐ14時のキックオフ。公式記録では気温28.3度、湿度79%だが、ピッチ上はおそらく30度以上あり、地面からも湿気が上がって蒸し暑さは相当なものだったはずだ。また、清水は小野伸二と高原直泰をケガで欠き、浦和は原口元気と山田直輝が五輪代表で不在と、どちらも攻撃の柱を欠いていた。
さらに、エコパのピッチ状態は、両チームの持ち味であるパスサッカーをするには適さないコンディション。つまり、何重苦もある中で、選手たちは勝たなければいけない戦いに臨んだ。したがって、ミスは当然多くなり、観る側にもやる側にもストレスがたまる展開になるのはしかたない部分でもあった。
ただ、そんな中でも、サッカー好きをしびれさせるプレーを見せてくれた選手がいた。清水に来て3戦目で初先発となったフレドリック・ユングベリだ。まだまだ運動量や身体のキレは本来のものではないため、良い位置でボールを受ける回数自体は多くないが、ときおり見せる崩しのパスの質は、まさにワールドクラス。出すパス出すパスがすべて受け手がスピードを落とさず走った先にピタリと収まっていく。そのタイミング、精度、そして成功率の高さには脱帽するしかない。
守備に関しては、彼を起用することでリスクもあるが、それを補ってあまりある魅力は十分にある。清水にもっとも欠けていたラストパスやそのひとつ前のパスという部分を、ユングベリが大きく進化させてくれる予感に満ちていたからだ。

36分には、そのうちの1本のパスで辻尾真二が裏に飛び出し、折り返しから大前元紀が決定的なシュートを放ったが、これはコースが甘く、GK加藤順大がストップ。また、2試合連続の先発出場で、リーグ戦では初先発となったセンターフォワードの鍋田亜人夢も、17分にボスナーのロングボールを非常にうまくコントロールして自らビッグチャンスを作ったが、最後のシュートだけが思い切りを欠いた。ただ、2人ともその失敗を引きずらなかったことで、チームのリズムは維持することができた。
前半の清水は、その他にも多くのチャンスを作り、両サイドバックも高い位置をとって主導権を握った。だが、その中でピッチコンディションの影響によるミスも多く、浦和もカウンターからいくつかチャンスを作る。その意味では、スピードのあるマゾーラを1トップに起用したことは正しい選択に思えるが、そこから決定的なシュートまで持ち込むことは思うようにできなかった。

後半は、浦和も徐々にピッチ状態に慣れて立ち上がりから清水ゴールに迫る場面を作っていく。展開も一進一退となり、流れがどちらに転ぶかわからなくなってきた後半18分、右サイドの高い位置でボールを受けた辻尾が、きれいに1人かわして中に切れ込み、前半と同じように大前にマイナスの折り返しを送る。これはDFの足に当たって変化し、難しいボールになったが、大前は絶妙なファーストタッチから見事に右足で押し込み、清水が待望の先制点を奪った。
大前は、これが自身初の公式戦3試合連続ゴール。ゴール前のポジションどりが非常に良くなり、同じ失敗を繰り返さなかったことも、点取り屋の本領を発揮し始めたことを感じさせる。また、辻尾の果敢な突破と冷静なラストパスも、この試合では非常に光っていた。

その後、ユングベリは後半31分に交代したが、後半は浦和のほうに輝きを放つ選手がいた。この日はトップ下で先発し、後半22分に梅崎司が入ってからはボランチにポジションを下げていた柏木陽介だ。彼が中盤でボールをしっかりとキープし、左右にうまく散らしたことで浦和が押し込む場面が多くなり、とくに残り15分は完全に主導権を握った。
逆に疲れの見え始めた清水は、守備陣がクリアしてもそのボールをまた浦和に拾われる場面が多くなり、最後は耐える時間帯が続く。しかし、後半20分にボスナーに代わってセンターバックに入った平岡康裕も落ち着いて試合の流れをつかみ、守備陣が最後まで高い集中力を保ってペナルティエリア内での決定的なシュートは後半44分の梅崎の1本だけに抑えた。そして、枠内に飛んだシュートはGK山本海人がきっちりとセーブし、1点のリードを保ったままタイムアップ。笛が吹かれた直後、両チームの何人もの選手がピッチにへたり込み、しばらく立ち上がれないほどタフなゲームだった。

このような難しい条件の中では、先制点を奪ったほうがかなり有利になるというのはセオリー通りだが、その意味では最後の崩し方という面で上回り、先制点につなげたのが清水。今後に向けた明るい材料という意味でも、清水のほうが多くの収穫を得た5試合ぶりの完封勝利だった。

以上

2011.09.18 Reported by 前島芳雄
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