9月17日(土) 2011 J2リーグ戦 第28節
北九州 0 - 3 札幌 (18:03/本城/4,693人)
得点者:26' 内村圭宏(札幌)、33' 内村圭宏(札幌)、59' 近藤祐介(札幌)
スカパー!再放送 Ch183 9/19(月)前08:00〜
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試合後の記者会見。北九州・三浦泰年監督は普段よりは少しゆっくりと、それでいて普段よりは強い語気で語り始めた。「立ち上がりから今までホームでやった試合の中で一番いい入りだった」――。前後半ともに攻撃的な立ち上がりだったと評価し、最後まで自分たちのサッカーをやろうとした選手たちの姿勢も讃えた。その三浦監督が冷静な試合分析をしていく中で少し異質な言葉を綴った。「フットボールの神様は自分たちのほうには微笑まなかった」。
そうかもしれない。運も不運もピッチの上には転がっている。ただ、「運だけでこういう差がつくわけではない」とも述べた。それもまた事実。試合を決するのは個の力、チームの力、支える力、そして運。0−3のゲームに、サッカーの不思議な魅力を見た試合だった。
霧雨のような天気で始まった試合は10分ころから土砂降りに。しかし、本城のよく整備されたピッチに水たまりはなく、多少はスリッピーになったが、それでボールがイレギュラーな動きをするということはなかった。
立ち上がりは三浦監督のコメントのように、攻撃的な北九州がサイドを突いてチャンスを作っていく。左サイドでは冨士祐樹が積極的にオーバーラップ。右サイドでも関光博がゴール前に入り込み、20分にはペナルティエリア内からシュートを放ったが、札幌DF河合竜二にコースを切られるなど決めきれない状況が続く。
すると、26分。北九州には不運な展開が待ち受けていた。
北九州のゴール前での混戦の中、こぼれ球が札幌・内村圭宏の足に収まってしまう。「難しかった」と内村が話す足元へのボールだったが、落ち着いてシュートし、ゴールネットを揺らす。
失点後の北九州は「ばたばたしてしまった」(福井諒司)。追加点も札幌。33分には最終ラインの前までボールを運んだ砂川誠が、裏へ抜け出そうとする内村に冷静かつ鋭いラストパス。内村はそのままダイレクトでゴール右隅に決め、早くも2点目を奪った。
今節の札幌はジオゴを帯同させずシステムを4−4−2として臨んだが、砂川や右サイドの古田寛幸が起点となって攻撃を構築。一度FW近藤祐介に収めるなどし、最後は内村がシュートに行くというリズム良い攻めを展開した。また、内村が「前半戦出られなかったので、気分的にはもう10点くらい取っていたい」と話すなど得点への意欲も高かった。
追撃したい北九州だったが、後半もチャンスを作りながら逸してしまう。
ビッグチャンスは49分。右サイドの高い位置でFKを得た北九州は、森村昂太がふわりと中に供給。一旦はクリアされるが再び木村祐志がゴール前に送り、これを林祐征が合わせたが、札幌のGK李昊乗がパンチングでゴール外に逃がした。
決めきれない時間が続くと、札幌にチャンスが転がっていく。そして58分。古田が右サイドを突破し、ゴールラインのぎりぎりから低いクロス。近藤がDFを交わしながら合わせて3点目を奪い、試合を決定づけた。
これで札幌は3連勝。「セットプレーが多く、点を取るチャンスを与えていたのはもったいない」(近藤)と反省点もあるが、得失点差も12に伸ばし、昇格に向けて弾みを付ける1勝となった。
一方の北九州は3点を追いかける立場に立たされながらも、最後までロングボールを放るような一発目当てのサッカーを行わず、丁寧に組み立てようとした。イージーミスでボールを失う場面が目立ってしまったが、ホイッスルまでぶれずに続けられたのは「意識が統一されている」(林)ことが大きいだろう。この姿勢さえ見失わなければ、必ず結果はついてくるはずだ。
最後に、冒頭の話にもう一度、触れておこう。
試合を決する要素。内村がみせた足元の技術に代表される個の力。ゴールに向かおうとする組織されたチームの力(これはどちらも拮抗していただろう)。それに支える力。支える力にはさまざまなセグメントがあるが、本城恒例と言ってもいい雨の中で応援に訪れたサポーターの力はどちらにも大きかった。
そして、運。
運を近づけるのは、しかし、実力や努力なのかもしれない。
札幌は運も味方につけていた。北九州にはまだまだ運を引き寄せるだけの余地があるはずだ。
以上
2011.09.18 Reported by 上田真之介















