スカパー！生中継 Ch183 後03:50〜
☆totoリーグ秋の大感謝祭☆開催中！
----------
４試合勝利から遠ざかる岐阜。今節、愛媛（11位・勝点34）をホーム・長良川に迎える。ホームでの戦い、何としてもサポーターの前で、力強く建て直す姿をみせたい試合だ。
前節、徳島に乗り込み大雨の中で試合を行った岐阜。悪天候と悪条件のピッチで普段とは全く違う感覚の中で、前半終了間際に失点。後半も早々にＰＫと勝負運に大きく左右される展開となってしまった。
だが、押谷祐樹が中心になり、サイド攻撃を繰り出しチャンスを作り出したのも事実だ。76分の得点も、菅和範がゴール正面ペナルティエリアのすぐ外まで侵入し決めたもので最後まで攻撃姿勢を貫こうとしていた。それら評価されるべき点も少なくない。
もう少し掘り下げれば、攻撃的な姿勢があるから裏も取られるということで、この気持ちを失い、無難に建て直そうとばかり考えると余計、結果から遠ざかることになってしまうのではないか。
サッカーはメンタルの要素が非常に大きい。ホーム・長良川で大逆転を演じた第１９節（7/3）京都戦。後半に大逆転を演じたのは自分たちの武器を京都にぶつけることができたこと、そして、そこに気持ちがノッたからである。最後の最後でゴールを決めることは、気持ちを抜きにして語ることは出来ない。
前節、最後まで気持ちを前面に押し出した。大きくリードされた中で奪った一点は大きな一点だ。また、今節の結果のための大きな一点にしなければならない。
対戦相手の愛媛。８月から９月に入り負けがなかったが、前節Ｆ東京を相手に５失点の大敗を喫した。左サイドバックの前野貴徳が退場し（２試合出場停止）、後半崩れた。ここまで堅守をみせていた４バックの一角が崩れる。サイドバックは攻守で大きな役割を果たす。今節、そこのパフォーマンス次第ではゲームの行方は混沌とするだろう。サイド攻撃を武器とする岐阜としては、サイドの一角が崩れた愛媛を相手に精神的優位を作りたい。
しかし、愛媛の攻撃陣もタレントが多く気を抜くことは出来ない。齋藤学を中心に、ジョジマール、福田健二、金信泳と組み合わせは豊富。齋藤をトップ、左サイドと柔軟にポジション変更させることで攻撃の雰囲気を変えることも出来る。右サイドの大山俊輔もチームからの信頼が厚く、好クロスを送り出す。フリーにさせればやられるのは当然。チャレンジ＆カバーの徹底は絶対に怠れない。
岐阜としては対愛媛、よりも「自分たちのサッカー」をしっかりと表現することの方が大事なのではないか。どこが相手でもチャンスは幾度となく作っているのだから。自信を持って戦うこと、これは戦う相手にも伝わるはずだ。自信を持って力強く戦う相手の方がやりにくいものである。
前節の終了後、三田光は「失点については組織としての問題もあるが、一人ひとりが練習から、ミニゲームから、紅白戦から意識しなければなかなか改善できるものではない。選手全員が責任を持って、今のチーム状況を考えながらプレーすることが大事だと思う」とコメントしたが、まさにその通りだろう。
強い気持ち。球際の争い、攻撃時のチャレンジ、奪われた後のディフェンス、全員でカバーし合う精神。これらは戦う上で絶対に忘れてはならないことであり、能力とは全く関係ない「意識」の部分だ。この土台の上にこそ、「勢い」が生まれるはずだ。京都相手の大逆転劇は、試合中に選手たちの勢いが増していった。走って、奪って、また走って。シンプルにつないで仕掛けて、ゴールを奪う。難しいことなど何もしていなかったはず。ここに、岐阜の選手とサポーターを熱くし、スタジアムを一体化させてくれるものがあるはずだ。
「攻守の切り替え」。今節のポイントはここではないか。守備は守備でしっかり守る、一旦ボールを奪えば躊躇なく走り出し、一気に相手を置き去りにする。ボールを奪われれば、相手の攻撃よりも速く戻る。この繰り返し。これで勢いを作る。
ホーム・長良川での試合である。岐阜にとっては庭なのだ。ここで愛媛に自由にやらせる訳にはいかないだろう。「絶対にやってやる」、強い気持ちとアグレッシブなプレーに期待したい。
以上
2011.09.23 Reported by 武田賢宗
