☆ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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ヤマザキナビスコカップ準決勝の対戦相手は名古屋グランパスとなった。今季、3度対戦して1分2敗と数字的には分が悪いが、内容的には決して劣っていない。むしろ鹿島が試合を支配していた時間帯の方が多かった。
先の準々決勝に勝利したあと、オリヴェイラ監督もそのことに触れ、「今季は豊田スタジアム、この間はカシマスタジアムで試合をしましたけど、相手をしっかりとコントロールして試合運びができるというのは、いままでなかったこと」と胸を張った。FUJI XEROX SUPER CUPでは、シーズンの開幕戦だったこともあり、どちらも決め手を欠く試合内容だったが、その後の7月13日の第4節、9月18日の第26節ともに、ほぼほぼ試合を支配することに成功している。勝てなかったのは、相手よりも決定力が劣っていたからだ。
そうした意味では、準々決勝でFW3人が揃って得点をあげたことはなによりの好材料となるだろう。興梠慎三は瞬間的な速さで、大迫勇也は豪快で振りの鋭いシュートで、そして田代有三は高さで、それぞれが誰にも真似できない唯一無二の才能を発揮したゴールは、チームに勢いをもたらした。もはや、決定力不足を不安がる必要はない。
特に、相手のホームで戦うため、名古屋は必然的にサイドバックも高い位置を取らざるを得ない。さらに、トーナメント戦は点を取らなければ勝ち進めないため、必ず相手は前に出るはずだ。DFラインの裏に広大なスペースがあるのなら、興梠の速さは最大限に生かされる。興梠や大迫との呼吸もピッタリ合う小笠原満男も戻ってきており、パスの受け手と出し手は揃った。前々回の対戦で見せたような、開始2分での電光石火の速攻が、今回も見られるかもしれない。
あのとき先制点をあげた大迫は、その後のチャンスを生かせなかったこともあり、「名古屋には借りを返したい」と意気込んでいる。準々決勝では出色のパフォーマンスを見せただけに、興梠とのコンビネーションで得点する場面があるかもしれない。
ただ、守備では少し注意が必要だ。これまで名古屋と対戦するときは、ケネディというリーグ屈指の実力を持つFWを、いかにして抑えるかに主眼が置かれていたが、オーストラリア代表に招集されているため今回は不在。代わりに永井謙佑がトップの位置に入る。ケネディとは違い、速さという特徴を持つ選手なだけに、抑えるべきポイントも変わってくる。マークするDFラインの選手だけでなく、中盤の選手たちもパスの出所を自由にさせないことが必要だ。
また、名古屋もこちらと同様に準々決勝を劇的な勝ち方で上がってきた。アディショナルタイムで新潟に追い付かれ、さらに延長戦でも先に点を奪われながらも、そこから3得点して相手を突き放す、驚異的な粘り強さで勝っている。チーム全体の意気も間違いなく高まっているだろう。
とはいえ、お互いに勢いに任せて勝てる相手ではない。チャンスを着実に決めたチームが勝利を得るだろう。いまの鹿島の攻撃陣なら、その期待に応えてくれるはずだ。
以上
2011.10.08 Reported by 田中滋















