今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【ヤマザキナビスコカップ:準決勝 名古屋 vs 鹿島】名古屋側レポート:準々決勝に続く120分の激闘は、鹿島に軍配。8度目の挑戦も実らず、名古屋が初の決勝進出を逃した。(11.10.10)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
10月9日(日) 2011 ヤマザキナビスコカップ 準決勝
名古屋 1 - 2 鹿島 (13:00/瑞穂陸/8,562人)
得点者:10' 大迫勇也(鹿島)、80' 田中マルクス闘莉王(名古屋)、107' 柴崎岳(鹿島)
ヤマザキナビスコカップ特集ページ
----------
☆鹿島側レポートはこちら!

相手の勢いに飲まれ、受けに回り、後手を踏む。名古屋の典型的な負けパターンが、よりにもよって初の決勝進出をかけた重要な一戦で出てしまった。ケネディと藤本淳吾、玉田圭司、そしてダニルソンら主力を大幅に欠いた布陣で、特に攻撃陣が完全に沈黙。ミスを繰り返し自滅するチームを見て、「このようなプレーは見たことがない」と指揮官が嘆くほどだった。

前述の主力4選手を欠いた名古屋だったが、準々決勝の新潟戦で現状での戦い方のメドはついたはずだった。永井謙佑を1トップに据える4−2−3−1は流動的なポジショニングと機動力という面を強調することで、ケネディや玉田、藤本がいる布陣にはない攻撃を実現。DFラインには千代反田充に代わって増川隆洋が復帰し、守備は万全の体制を整えてもいた。だが、この日の名古屋は4日前の名古屋とは、まるで別のチームだった。

まず試合の入り方が悪かった。キックオフから激しくプレッシングをかけてくるのは、鹿島のスタイルということは百も承知。だからこそ立ち上がりから名古屋は積極的に前に出て、開始1分の直接FKから永井が惜しいヘディングシュートを放つなど一気に試合の主導権をつかみに出た。だが、5分もすると展開が落ち着いてしまい、次第に鹿島の圧力に後退するようになる。準々決勝ではあれだけ機能したブルザノビッチのポストプレーはあっという間に潰され、金崎や小川が満足にボールを触れない。一発で展開を変えられる永井のフリーランニングも、鹿島の老獪な守備組織にスペースを奪われる。「(ポジションに)張り付いてる選手が多くて、前線にパスは出せなかった。それで停滞してしまった」とサイドバックの阿部翔平は振り返ったが、停滞することで鹿島のプレスのラインもじわじわと上がり、攻撃面で打つ手のない状況は時間を追うごとに悪化していった。

10分の鹿島の先制点は、まさにそのような展開の産物だ。ビルドアップでDFラインからボランチにボールを渡すも、ノープラン。その隙を逃さなかった小笠原満男にインターセプトからラストパスを通され、大迫勇也に難なく決められた。チーム全体に蔓延する迷いがピンチを生む、典型的な自滅のパターンだ。前半はその後も鹿島の圧力を跳ね返すことができず、防戦一方に。楢崎正剛のファインセーブと田中マルクス闘莉王のビッグプレーがなければ、前半だけでも5点は入っているような戦いぶりだった。

不甲斐ない王者のプレーには、ハーフタイムにストイコビッチ監督の猛烈な檄が飛んだことは想像に難くない。だが、後半も流れは変わらなかった。開始早々から鹿島に次々と決定機を作られ、楢崎の個人能力でしのぐばかり。「今日のベストプレーヤーは楢崎です。我々をたくさんの場面で救ってくれた。ミラクルなシーンが多くあり、7点入ってもおかしくなかった」とはストイコビッチ監督の言。その指揮官が、59分に動いた。ブルザノビッチと吉村圭司に代え、準々決勝の殊勲・橋本晃司と磯村亮太を投入。まずは第一のカンフル剤とした。そして75分には中村直志に代えて三都主アレサンドロを入れ、布陣も3−4−3に変更。中盤から前の7名はみな攻撃的な選手という編成で、勝利への執念をピッチに示した。

それでも内容は好転しなかったが、「正直、今日はセットプレーからしかチャンスが作り出せない試合でした」と小川が振り返った通り、セットプレーで一矢を報いることには成功した。80分、やや遠めのFKを小川がゴールに向かう軌道で蹴りこむと、闘莉王が頭でうまく合わせて同点に。土壇場で生まれた闘将の一撃で試合を振り出しに戻し、決着を延長戦に持ち込んでみせた。

しかし、名古屋の意地もここまでだった。延長前半こそ押し気味に進めたが、延長後半開始1分で柴崎岳の決勝ゴールを浴び、万事休す。試合終了間際には永井が決定機を迎えたが、準々決勝のような歓喜の瞬間は今度は訪れなかった。「今日の試合で勝てたら、サッカーに対して失礼です」。闘莉王の言葉は嘘偽りない本心だろう。ストイコビッチ監督も別の表現で、「鹿島はプロレベルで我々は大学レベルのプレーではなかったかと思います」と内容の悪さと完敗を認めている。わずか2戦目で準決勝にたどり着いた今季のヤマザキナビスコカップは、わずか2戦目にして終戦を迎えるあっけない幕切れとなった。

試合後の名古屋の選手たちの表情はサバサバとしたものだった。異口同音に口にするのは「決めるところで決めておけば」「後半に盛り返したが、それを最初からやらなければ」ということ。次週には天皇杯が始まり、週末にはリーグの大一番・G大阪戦が待っている。終わったことを悔やむ暇は、今の名古屋にはないのだ。この切り替えの速さと、敗戦後の反発力の強さは名古屋が自慢とするところ。5日間で240分を戦った選手たちは、束の間の休養の後に、また新たなタイトル争いへと臨んでいく。

以上

2011.10.10 Reported by 今井雄一朗
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着