スカパー!生中継 Ch182 後04:50〜
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熊本は水曜日に行われた栃木戦に敗れた。試合を通しては12対15と下回ったが、後半は栃木を上回る8本のシュートで同点ゴールを狙った。しかしマウスをとらえることはできず、立ち上がりに失った1点に泣いた格好。これで順位も12位となり、目標の実現に向けて厳しい状況に立たされている。だが戦いは続く。目の前の相手に勝ち続ける事でしか先へは進めない。
そんな中で迎えるのは、調子を上げてきた水戸だ。5月の対戦では0−0で引き分けているが、当時とはメンバーも変わった。何より前線には吉原宏太が復帰し、また鈴木隆行も加入。勝点差は9で順位も16位となっているものの、ここ5試合は無敗で、31節は東京Vと引き分け、水曜の試合では千葉に競り勝つなど、ここまで取り組んできた事が結果として表れ始めた。熊本の選手たちが「勢いがある」と表現するように、またこれまでの戦績から言っても決して簡単な相手ではない。
今節は片山奨典が出場停止、さらに前の試合から短いスパンでの連戦という点、また栃木戦では左ひざを痛めて欠場した原田拓も21日の練習は合流しており、栃木戦からは先発が変わる可能性はある。いずれにしても総力戦となるこの連戦を乗り切るには、チームとしてやるべきタスクを全員が理解してそれぞれの役割を全うしなくてはならない。
その1つが、栃木戦後の会見で高木琢也監督が触れている、攻撃における「相手の守備ゾーンをずらす工夫」だ。21日のトレーニングでは、ビルドアップからサイドで起点を作り、タテに入れる段階でいくつかのポイントを経てフィニッシュまで持ち込む事を意識。もちろんゲームで全く同じ状況になることは少ないかもしれないが、そうしたイメージとタイミングを共有することで、リーグ最少という得点の少なさを打開する道は拓ける。「当然、その次にはクロスへの入り方やクロスの質という課題は出てくるけど、まずはイメージした事をゲームでやれるかどうか」と、市村篤司は話す。
特に、ボールホルダーに対しては素早く複数でアプローチをかけ、取りきれなければまたクイックにセットし直し、エリアによってはここが狙い所とばかりにバックパスを執拗にチェイスするといった、有機的な対応を見せる水戸のディフェンスを衝くには、状況判断とコミュニケーション、さらにはテンポよくボールを動かす事も不可欠。長沢駿、もしくはソン イニョンという長身ターゲットを1.5列目からサポートする大迫希は「抜けるか、近くでサポートするかの判断が大事」と言う。
一方の守備では、菅沼駿哉が「強くて上手いFWをどう抑えてつぶすかがポイント」と言うように、まずはトップの選手に仕事をさせないこと。さらに言えば、吉原、鈴木はもとより、5月の対戦でも危ない場面を作らせた岡本達也、スピードのあるサイドの島田祐輝ら、追い越す動きを交えてアグレッシブに前に出てくる形をどうケアするか。千葉戦での吉原の決勝点を見ても分かるように、中途半端な処理でボールを奪われれば、ボックス付近で仕事ができる選手が揃っている水戸に餌をやるようなもの。セットプレーでは今季、鈴木も豪快なFK(24節徳島戦)を決めており、自陣でははっきりしたプレーでリスクを回避しつつ、栃木戦での反省を生かして球際の争いで勝つ事も求められる。「できるだけ高い位置で」(大迫)ボールを奪うためにも、かけるときにはチーム全体で追い込みたい。
残り8試合となった終盤、この一戦に勝つ事で目標に大きく近づく、というわけではない。しかし状況はどうあれ、ピッチの上で戦う事ができるのは選手たちだけ。JFAのサイト内にある手記( http://samuraiblue.jp/fanzone/ilmiogiappone/vol04.html )で、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は「実際にピッチで鍵穴に鍵を差し、ノブを回すのは選手たち」だと書いている。ナショナルチームだろうがJ2だろうが、あるいは小学生のチームでもそれは同じ。勝ちたいという思いの強さは、ピッチで表現するしかない。
以上
2011.10.22 Reported by 井芹貴志














