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【J2日記】徳島:今の正直な気持ちと、願い(11.11.24)

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2年続けて中位(9位/2009年、8位/2010年)をキープし、着実な組織基盤の固まりを見せたこと、またそれに併せて的確な戦力補強を行ってきたことも考えれば、この状況は決してサプライズでないと言えるでしょう。残り2戦でJ1昇格を掴み取れるかもしれないというところまで来た今の徳島の姿は、十分可能性があったことが現実になったと表現すべきではないでしょうか。

ただ、ファン・サポーターの方々もそうではないかと思いますが、クラブを見続けているJ's GOAL担当記者としては、やはりなかなか落ち着いていられません。努力を重ねたチームの積み上げが現在の順位に値するだけのものと頭ではわかっていても、何か少々夢のような感じになってしまうのです。
そしてそうなるのはもちろん、これ以上ないほど苦しかった時期の記憶があまりに強く残っているから。勝ち星はシーズンに数えるほどで、10試合前後にわたってそれを得られないことも珍しくなく(2008年には17戦白星なしというのもあった)、得失点差は目を覆うような大きなマイナスを示し、しかもそれが3シーズンも続いたという記憶…。とにかく2006年から2008年までのそうした3年間は、徳島にとって本当に明るい陽の差し込まない寒く辛い時期でした。

しかし反面、その屈辱にまみれた過去があるからこそ、今のチャンスが訪れたようにも思います。それを味わったことでチーム、サポーターをはじめ徳島ヴォルティスを愛する全員がきっと逞しくなったはずですし、その時の悔しさを源流とする大きなパワーは間違いなくクラブの礎となって近年の飛躍を強く支えてきたはずです。だから、あの時を乗り越えたからの今ではないかと感じるのです。

今週のトレーニング場には多くのサポーターやメディアが詰めかけ、チームへの期待と注目は当然のごとく日増しに高まっています。とは言え選手たちに浮わついた雰囲気は全くない様子。チームは運命を決める残りのゲームに向けて最善の準備を行えているようです。
結末は誰にもわかりませんが、選手たちには悔いのないよう残り2戦を戦ってもらいたいし、ファン・サポーターの方々は昇格争いの真っただ中にいる幸せを噛み締めながら、選手たちへ最大限の後押しをしていただきたい。今はただそれだけを願っています。

以上

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2011.11.24 Reported by 松下英樹
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