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【J1:第34節 大宮 vs 甲府】大宮側プレビュー:『大宮の魂』藤本主税、橙紺の11番をまとってのラストゲーム。笑顔で送り出すために一丸となって戦う!(11.12.02)

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12月3日(土)J1 第34節 大宮 vs 甲府(15:30KICK OFF/NACKチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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いつか“その日”が来ることは分かっていた。今シーズンの背番号11のパフォーマンスを見ていると、“その日”がそう遠い未来の話ではないことも。最終節をホームで迎える大宮は11月29日、ホドリゴ ピンパォン、杉山 新、そして藤本主税の今季限りでの契約満了を発表。分かってはいても、いざ現実になってしまうとショックは大きい。

大宮にとって、それだけ彼の存在は大きかった。藤本が大宮に加入したのは、大宮がJ1に昇格した2005年のこと。広島、名古屋などJ1チームを渡り歩いた経験、日本代表にも選ばれた実績、そして明るいキャラクターで名実ともに“大宮の顔”となった。練習ではいつも開始のランニングから先頭を走り、よく通る甲高い声と闘志あふれるプレーでチームを引っ張った。ときに感情が先走って空回りすることもあったが、その熱さはサポーターから愛され、チャントでは『大宮の魂』と歌われた。彼の存在なくして、毎年の残留争いを勝ち残ることはできなかっただろう。

しかし昨年は98年以来続いていた得点記録が途絶え、今年もいまだノーゴール。終盤には、大分から加入したU-22代表の主力である東慶悟にポジションを奪われる形となり、出場機会も減少した。ロンドン五輪最終予選で東が不在の前節では久々のスタメン出場を果たしたが、結果を出せず72分に交代している。
東が復帰した明日はベンチスタートが濃厚だが、発表の翌日、練習後に取材陣に囲まれた藤本は「サッカーの話をしよう。(今後の話をするのは最終節が)終わってから」と、静かに甲府戦への集中を高めていた。

大量得点での勝利が必要な甲府の出方と戦術がはっきりしているため、大宮にとっては対策がしやすい。鈴木淳監督は「まずは相手の勢いに押されないよう、それを上回る気持ちで戦うこと」を選手に求める。その上で、「ハーフナーの高さよりも、そこで競ったあとのパウリーニョの動きに警戒が必要。いかにセカンドボールを拾えるかが鍵になる」と語った。セカンドボールを制することができれば、「相手が前がかりで来るぶん、カウンターのチャンスになる。甲府はカウンターに弱い印象があるし、簡単にギャップを作られて斜めのパスを通されたり、CBも消える動きでマークを外してやられる場面が多い」(渡邉大剛)と、大宮の得点機も増えるはずだ。

ラファエル、李天秀の2枚看板を負傷で欠くものの、スピードのある石原直樹がワントップに入り、トップ下の東とともに甲府の最終ラインを揺さぶる。また、上田康太が3試合ぶりにボランチに復帰し、韓国U-22代表の金英權がCBに入ることで、カウンターはもちろんポゼッション時にも正確なフィードで主導権を握りたいところだ。「しっかりボールを持って、チャレンジして、『来年はこういうサッカーをするんだ』というのがサポーターに伝わるような試合にしたい」と、藤本は大宮の未来を残された選手たちに託す。

杉山が「甲府は僕を育ててくれたクラブ。ここで当たるというのも縁かもしれないですね」と感慨を漏らすように、藤本にとっても大宮でのラストゲームが、「自分を一番高く評価してくれて」大宮に引っ張ってきた佐久間 悟が監督として率い、しかも大宮で苦楽をともにした荒谷弘樹、冨田大介らのいる甲府というのも、何か巨大な運命の輪のようなものの存在を感じずにはいられない。

泣いても笑っても、今シーズンは90分を残すのみ。「とにかく最後はサポーターも一緒にみんなで勝って、一年を笑顔で終わりたい。それだけです」と藤本。「主税さん、新さんを笑顔で送り出す」(金澤慎)ために、大宮はチーム、サポーターが一丸となって戦う。

以上

2011.12.01 Reported by 芥川和久
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