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【J1:第34節 山形 vs 広島】プレビュー:山形は広島の攻撃をしのぎきり、最終節で勝利を飾れるか? 多くの人に愛された両監督が交える最後の一戦!(11.12.02)

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12月3日(土)J1 第34節 山形 vs 広島(15:30KICK OFF/NDスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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すでに天皇杯を敗退しているため、ともにこの試合が今季最終戦。そして、ホーム山形にとっては4シーズン指揮を執った小林伸二監督、アウェイ広島は6シーズン指揮したペトロヴィッチ監督、ともに愛された指揮官の最後の試合となる。08年にともに昇格を決め、J1では3シーズン。守備と攻撃、両極端の特徴ゆえに記憶に残ってきた名勝負と、それに付随して重ねられてきた舌戦も、この試合をもっていったん幕となる。

J1に初々しい船出をしたのは一昨年の3月。3シーズン目の区切りとなるリーグ戦でのホーム51試合目を、山形はどん底の状態で迎えている。9月最初の第25節・浦和戦の勝利を最後に、8試合勝利から遠ざかっている。しかも最近5試合は無得点での5連敗。勝利の壁に挑んでは跳ね返される繰り返しだが、ここへ来ても心は折れていない。「最後の試合と言うより、きちっと修正をしたい」と小林伸二監督。「どんな状況になったときも、純粋に私たちを応援してくれている、期待をしてくれているというのをすごく感じてるんですよね、不思議なくらい。だから、ここは山形は大事にしてほしいな。仕事がこんなに厳しいのに、すごくよかったなと思うし、だからこそ最後に恩返しというのをきちっとできればいいと思います」と、山形での最後の一戦を静かな闘志とともに迎えている。

山形には、今季最後の相手となる広島に縁のある選手・スタッフは多い。選手時代を含めて18年過ごした小林監督のほか、牧内辰也ヘッドコーチも広島トップチームでのコーチ経験を持つ。今季限りで山形を去ることになった宮崎光平はプロ生活を広島で始め、山崎雅人は今シーズン途中に広島から期限付きで移籍している。広島アカデミー育ちは宮本卓也。そしてもうひとり、西河翔吾はこの一戦がリベンジの場となる。前回対戦では古巣との対戦に燃えていたが、気合いが空回りした。終盤、2-2に追いついた直後の退場は、最後にPKで2-3と突き放される要因のひとつにもなった。「前回、ああいう形で退いてしまったので、自分のことよりもなんとかチームとして結果を出したい。サポーターの人たちのためにも、最後はしっかり勝って終わりたいと思います」とチームのために戦うことを誓っている。山形は毎年、最終節がホーム最終戦となっている。今シーズンもさまざまな感傷に浸ることになるが、その前に、どうしてもクリアしなければならないのが、ピッチ上で山形らしさを取り戻すことだ。それが勝利に結びつけば、さらに大きなよろこびが得られることになる。

広島は前節、4得点でリーグ戦5試合ぶりの勝利を派手に飾り、ホーム最終戦を盛り上げた。ペトロヴィッチ監督や今季でチームを去る選手とともに過ごすビッグアーチでの最後の試合は、監督自身が「試合の内容は特別コメントする必要もない。広島で究極に攻撃的なサッカー・チームを見られたと思う。本当に素晴らしい攻撃的なサッカーを見ることができた」と自画自賛するグランド・フィナーレとなった。契約満了が発表されたトミッチの広島での初ゴールとなる直接フリーキックで先制し、佐藤寿人の8年連続二桁ゴールも飛び出す4得点は今季4度目。2失点も、むしろ攻め続けたことによる代償ととらえることができる。

4試合勝利がないなかでのホーム最終戦、ペトロヴィッチ監督を勝利で送り出すという大事なミッションを果たしたことで、シチュエーションとしてこれ以上のものはなく、最高の達成感も得られただろう。それだけに、今節で再びネジを巻き直すのは難しいものがある。しかし、佐藤寿人は「次の最終戦は何もプレッシャーがないが、7位入賞のことを考えると、アウェイでも絶対に勝たなければいけない試合。思い切って楽しんで、勝点3をとって、ゴールをとって締めくくりたい」と、広島らしい勝利のプランを見据えている。

Jリーグでも特異な攻撃サッカーを築き上げてきた広島に対し、山形が対抗する手段はやはり守備を基調としたものになる。試合2日前のトレーニングでは、広島がバイタルにくさびを入れてきたときのアプローチとディフェンスラインを絞るタイミングを確認。また、中央に寄せられてからワイドに展開された場合も想定。ポゼッションに長けた広島に対し、全体的には両サイドをかなり引いた形での展開が多くなる。
勝利を挙げるためにも、得点はのどから手が出るほど欲しい。ただ、先に得点を与える展開が、のちの攻撃に負の影響を及ぼしていることを考えれば、守備をないがしろにして得られる勝利はない。それぞれが守備のタスクを成し遂げた先に、攻撃のチャンスがめぐってくる。

改めて、小林監督の弁。「みんなが団結してハードワークするという姿勢を、こんな厳しい状況のなかでも最後まで戦い抜くというのを見せたい」。それぞれがそれぞれの思いをパワーに換えていく。手にしたい、たったひとつの勝利のために。

以上

2011.12.01 Reported by 佐藤円
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