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【J1:第6節 G大阪 vs 川崎F】プレビュー:序盤戦で監督交代となったチーム同士の対決。『白星』を欲する選手たちの奮起に期待。(12.04.14)

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松波正信新監督体制になり、ACLを含めたガンバ大阪の公式戦の成績は、1勝1分1敗。初陣となったJ1リーグの新潟戦で引き分け、ホームでのACLグループステージ・ブニョドコル戦で初白星を得たものの、前節のJ1リーグ広島戦は1−4と大敗と、またしても今季J1リーグでの初白星を挙げる事はできなかった。

だが、以前の連敗時に感じたような重い空気は今、チームには漂っていない。その理由をMF武井択也は「チームが同じベクトルを向いて、一つになって戦えているから」と言う。加えて、目的意識の感じられるハードな練習の中で選手が手応えを感じられるようになったことも大きい。
「当たり前のことだけど、練習で激しく、ハードにやれなければ試合で出来るはずがないですから。でも今はそれがしっかり練習で出来ている。普通のことだけど、個々が練習から、しっかり頭も身体も動かしてサッカーをしている。これを続けていれば絶対に結果はついてくる。ここからもっとチームは変化していけると思います」(DF今野泰幸)

ただ、そうは言っても常勝軍団に求められるのは、いい練習だけでも、いい雰囲気だけでもなく『勝利』であることは松波監督以下、スタッフも、選手も自覚している。と同時に、それが今、上向きになりつつあるチームをより好転させていくと思うからこそ、白星への執着は強い。だからこそ、今節の川崎フロンターレ戦も「相手にナーバスになるより、まずは自分たちのサッカーをしっかり出しきることが大切」だと松波監督は言う。もちろん、それは「自分たちのサッカー」に対しての自信があるからこそ。「それをしっかり発揮できれば、必ず白星を引き寄せられる」と信じるからだ。

その『自分たちのサッカー』を具現化していく上で期待したいのが2列目に配置される選手たちの攻撃力だ。周知の通り、今季のG大阪には例年のように、前線に強力な個の強さを持ったFWがいない。つまり、例年ならこの序盤戦で少々チームが機能しなくても、最終的には個の力で打開し、得点を奪えるFWがいたため、苦しいながらも勝点を引き寄せられていたが、今季はそれがいないことも今の停滞に繋がっている。だからこそ今、G大阪に求められるのは、その部分をいかに『組織』でカバーし、コンビネーションを充実させることで得点力アップを図るか。そのためには必然的に中盤の、特に2列目の選手の攻撃参加が求められる。いや、もちろん『参加』だけではなく『結果』も。

そう考える上で期待したいのがMF寺田紳一。前節の広島戦では58分からピッチに立つ中で、『得点』への意欲が相手DFのファウルを誘い、PKのチャンスをつかんだ。残念ながら自ら名乗りをあげて蹴ったボールは、相手GKにセーブされ貴重な同点のチャンスをふいにし、結果、チームも1−4と大敗した。だが、この責任を強く感じているからこそ、出場となれば彼が奮起しないはずはない。いや、それだけではなく、彼がいま『得点』に感じている意欲も、前線を勢いづけてくれるはずだ。
「どんな形であれ点を獲れればチームも勢いが出るだろうし、僕自身も勢いがでる。…と焦った結果が前節のPKでした。ただ、得点への意欲は変わらず強いし、前への気持ちが結果を生むと信じているので。チャンスがあれば積極的に狙いたいし、それが結果的にチームの力になれたら嬉しい」(MF寺田)

対する川崎Fは、11日付けで相馬直樹前監督の契約解除と、暫定的に望月達也コーチが指揮をとることを発表。今季のJ1クラブとしてはG大阪に次ぐ、2クラブ目の政権交代となった。その判断が選手たちの奮起に繋がるか。開幕2連勝のあと、ここ3試合を1分2敗と勝てない状況が続いているからこそ、当然、選手たちの白星に対する欲は強いはずだが、それをチームの結束力にして戦えるかが今節の見どころになるだろう。注目は今季よりゲームキャプテンに復帰している主軸MF中村憲剛。プレーはもちろんのこと、「チーム全体の勝つ意識を濃くさせたい」と話すMF中村はチームの精神的支柱でもある。シーズン序盤にして、監督交代という厳しい状況に立たされた今だからこそ、彼の心身両面での牽引力が際立つことだろう。

以上

2012.04.13 Reported by 高村美砂
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