前節も大宮に3−0と快勝するなど、ここまでの開幕5試合で3勝1分1敗という結果を残し、勝点を早くも二桁の10に乗せている5位のC大阪。ホーム、キンチョウスタジアムでのナイトゲームに臨む今節では、2分3敗とまだ勝ち星がなく、勝点がわずか2と、苦戦を強いられている15位の新潟と対戦する。
対照的な両者の顔合わせとなるが、C大阪がJ1に復帰した2010年以降、公式戦での対戦成績は1勝3分1敗と五分。2010年のヤマザキナビスコカップでは0−1(新潟勝利)、この2年間のJ1リーグ戦では1−1、2−1(C大阪勝利)、1−1、1−1と、いずれも拮抗した戦いが繰り広げられており、接戦が慣例化しているカードでもある。
また、「対戦相手がどういうサッカーをするかという分析はしている」というC大阪のセルジオ ソアレス監督は「新潟のビデオを見ていると、いい選手がいるし、いいチーム。ミシェウが復帰しつつあり、クオリティのある選手が揃っていると思うし、結果が出ないのは不思議なくらい」と、相手を警戒。ベテランFW播戸竜二も「(平井)将生もいるし、(矢野)貴章も帰ってきたし、ブルーノ ロペスもいて、いいアタッカー陣がいる」と述べるなど、結果が出ていない新潟であっても、注意すべきタレントが揃っていることを認識している。
実際に、開幕3連敗スタートとなった新潟だが、ここ2試合は2引き分けと復調傾向にあり、しかも、主軸のミシェウが前節の横浜FM戦途中から、今季初出場を果たしたのは明るい材料。そのミシェウが2010年シーズンでチームに公式戦初勝利をもたらすゴールを決めたのが、ヤマザキナビスコカップのC大阪戦である。さらに、「強いし、走れるし、身長もあるし、ゴール前で仕事をするタイプ」とC大阪DF藤本康太が評価する新潟のエースFWブルーノ ロペスは、C大阪戦2試合連続ゴール中。この、C大阪戦に強い、息のあった2人が揃って先発するとなれば、新潟にとっては大きな力となり、C大阪にとっては脅威となることは間違いない。
それでも、今のC大阪は、セルジオ ソアレス監督のもと、日々厳しい練習をこなしてきているうえに、5試合で3失点、完封ゲームも3試合達成するなど、守備でも結果を残しているだけに、「今、自分たちは、守備は自信を持ってやれているし、そういう面ではチーム全体として抑える自信もあるし、自分たちが点を取れれば勝てる自信はある」(扇原貴宏)と、イレブンは相手の強力攻撃陣にも臆せず戦えるだけの準備が、心身ともに整っている。
第4節仙台戦直前には丸橋祐介が負傷離脱となり、懸念されていた左サイドバックも、昨年7月23日以来、約9カ月ぶりの出場となった高橋大輔が、フルタイム安定感あるプレーを見せ、完封勝利に貢献。献身的に上下動を繰り返す経験豊かなハードワーカーがここに来て実戦に戻ってきたのも、C大阪にとってはプラスになっている。
もちろん、「前の選手は自分たちで相手を崩せる」(高橋)、「絶対に前(攻撃陣)が1点は取ってくれる」(藤本)と守備陣も信頼を置く、清武弘嗣、キム ボギョンらが居並ぶC大阪攻撃陣の爆発にも、引き続き期待が高まる。また、今回は、この試合に出ればJ1通算300試合出場を達成する播戸、昨年の対戦でチャンスを活かせなかった新潟戦のリベンジに燃える永井龍、今年はFWでのプレーも要求されている村田和哉、途中からの出場機会も増えている柿谷曜一朗といった、ゴールに飢えている選手たちの活躍も見どころの1つだ。「自分たちが上に行くためには、大事な試合。その辺はしっかりと取りこぼしなく、試合に集中して、勝ちたい」と、播戸は目の前の1試合の勝利に向けて静かに闘志を燃やしている。
ただし、この一戦にもうひとつは重要な要素がある。それは、サポーターの存在だ。C大阪のセルジオ ソアレス監督は言う。「皆さんにもぜひともこの場を会して伝えたいのだが、1人でも多くのサポーターにスタジアムへ駆けつけてもらいたい。なぜかというと、サポーターは12番目の選手とよく言うが、この試合の後押しをしてほしいし、しっかりとチームを鼓舞して欲しい。本当に難しいゲームに絶対になると思っているので、サポーターの方にはこの場をお借りして、1人でも多くの方々に駆けつけてもらいたい」と。
かつて、前任のC大阪指揮官、レヴィークルピ氏は「キンチョウスタジアムは圧力鍋のような場所。チームがファミリーとしての一体感を感じるようなスタジアム」と称した。さらなる興奮、熱気が、試合を面白くするのは当然のこと。それに、今回、C大阪にも、新潟にも、攻撃的なタレントが多いだけに、見応えのある攻防が繰り広げられるのは間違いない。ぜひとも、生で、花見とともに、この一戦を体感してもらいたいのだ。また、それだけの価値がある試合になることは十分に保証する。
以上
2012.04.13 Reported by 前田敏勝
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