公式記録では気温は17度と記録されていたものの、キックオフ時の気温は手元の温度計では28度。西日も強く日本とは全く違う気候の中で行われたブニョドコルvsガンバ大阪戦。いずれも勝点3を目指した戦いが現地時間の17時、ジャースタジアムで幕を開ける。
MF遠藤保仁を出場停止で欠くG大阪は直近の川崎F戦からスタメンを3人入れ替え、今季初めて日本人選手だけでスターティングメンバーを構成。ピッチコンディションの悪さもあってだろう。あまり無理をせず、慎重にパスを繋ぎながら、あるいは簡単に1トップのFW佐藤晃大を起点にしたシンプルな展開からゴールを狙う。開始直後の3分にはいきなり好機を迎え、MF二川孝広のクロスにFW佐藤がファーサイドで頭で合わせるが残念ながらゴールマウスの右へ。先制のチャンスを逃してしまう。
そんな中、先にゴールを揺らしたのはブニョドコル。14分、右サイドからのクロスにFWカモリディン・ムルゾエフが頭で合わせ先制点を奪う。ただし、是が非でも勝点3が欲しいG大阪も意地を見せ、4分後の18分には左サイドのMF二川からのパスを受けたMF倉田秋が遠目の距離からの芸術的なシュートをゴールにおさめ、すぐさま試合を振り出しに戻す。
その後もMF二川のシュートがクロスバーを叩くなど、惜しいシーンも見られながら一進一退の攻防戦に。だが同点のまま前半を折り返すかと思われた42分、左サイドからのクロスをMFルトフラ・トゥラエフに頭で合わされ追加点を許してしまう。G大阪としては後半の戦いに影響をする痛い失点。実際、後半はその失点が重くのしかかる展開となる。
後半、ビハインドを負った展開に松波正信監督が動き、スタートからMF佐々木勇人に代えてFWラフィーニャを投入。システムを4-4-2に変更し、前線の起点を増やして反撃に出る。57分にはDF藤春廣輝から縦に放り込まれたボールをFWラフィーニャがおさめ、前線の佐藤に絶妙のパス。フリーで抜け出したFW佐藤が決定的な形を迎えるが、ここは相手GKの堅守に阻まれ、同点のチャンスを逃してしまう。その後もゴールが欲しいG大阪は前がかりに試合を展開。ただ、相手が守勢に回った中でボールを保持する時間こそ増えたものの、なかなかスペースを見つけられず。個のミスも目立つ中で、フィニッシュに持ち込めるような攻撃を仕掛けられない。
しかも84分には、カウンターからオフサイド気味にフリーで抜け出したFWアンバルジョン・ソリエフに致命的な追加点を奪われ、3-1とリードを広げられてしまう。
それでも下を向くことなく、最後までゴールを目指し続けたG大阪。アディショナルタイムには、コーナーキックからの展開からFWパウリーニョが右サイドから上げたクロスにMF阿部浩之が頭で合わせゴールを奪うが、これがラストプレーとなりジ・エンド。またしてもアウェイの地で勝点を手にすることは出来なかった。
今節の結果により、G大阪の属するグループEは、1位・アデレード・ユナイテッド(勝点9)、2位ブニョドコル(勝点6)、3位・浦項スティラーズ(勝点6)、4位G大阪(勝点3)という順に。残り2試合という状況を考えれば、G大阪のグループステージ突破は俄然厳しくなったが、「数字的にまだ2試合あるので可能性がある限り100%戦うだけ」と松波監督。選手も同様の言葉を口にし、前を向いた。
以上
2012.04.19 Reported by 高村美砂
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