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【ヤマザキナビスコカップ 清水 vs 横浜FM】レポート:横浜FMは今の課題がそのまま表われ、清水は悪い流れを自ら修正。超ナイスガイのハードワークが勝利の原動力に(12.04.19)

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公式戦5連勝、ホームでも5連勝(今季全勝)。今回も若手を積極起用した清水が、超優良外国籍選手の素晴らしい働きによって、攻撃に精彩を欠く横浜FMに完勝。チームの自信と勢いをもう一段階伸ばし、ヤマザキナビスコカップの予選リーグ突破に向けても大きな勝点3をつかんだ。

この日の清水は、5時間目まで高校の授業を受けてからアウスタに入った石毛秀樹と白崎凌兵という次代を担うアタッカーが揃って2回目の先発。そしてGK山本海人、アンカーの姜成浩、センターフォワードの伊藤翔らを合わせて最大5人の変更枠を活用した布陣でスタート。対する横浜FMは、プロ初出場の熊谷アンドリューをはじめとして前節からスタメンを6人変更してアウスタに乗り込んだ。
そんな中で、序盤は清水のリズムが悪く、どちらかといえばペースを握ったのは横浜FMのほう。とくに清水は中盤で簡単にボールを奪われる場面が多く、その意味では横浜FMの狙いが形になっていたと言えるが、その後のショートカウンターで技術や判断のミスが出てなかなかシュートまで持っていけないのは現時点の最大の課題でもある。
清水のほうは、スタート時は石毛が右のトップ下、白崎が左ウィングという形だったが、ゴトビ監督は石毛が少し窮屈そうにしているの見て、2人のポジションを入れ替えることを指示。これでサイドに出た石毛はボールを保持しやすくなり、白崎はボールに触る回数が増えて、2人ともにプラス効果が表われた。

さらに、20分にバイタルエリアでの細かいパス回しからアレックスのヘディングシュートまで持っていった場面や、23分に李記帝の左クロスから大前元紀が惜しいヘッドを放った場面などから徐々にリズムが良くなっていき、徐々に流れは清水に傾いていく。30分に中央から突破を図って白崎のヒールパスなどで狭いエリアを崩しかけた場面など、普段のリーグ戦ではあまり見られないような攻め方もあり、目の肥えた清水サポーターにとっては「そう来たか」とうなるようなシーンも散見された。

ただ、それでも前半の内容はゴトビ監督にとって大いに不満で、ハーフタイムで強い叱咤激励を受けた選手たちは、後半にもう一段階ギアを上げていく。
また、前半で少し肩を痛めた平岡康裕に代わって岩下敬輔が復帰を果たし、後半12分には白崎に代わって高原直泰が入って、攻めの迫力を増していった。
そして、横浜FMが攻めの意識を高める中で、清水にもカウンターのチャンスが増え、決定機の数も確実に増えていったが、なかなかそれを決めきれない。とくに、20分と28分に石毛がビッグチャンスを得たが、これを決めきれなかったのは、サポーターにとっては少し心残りな部分だった。

しかし後半31分、清水が押し込んだ場面でのセカンドボールから李が鋭い左クロスを入れると、ニアのアレックスが左足のボレーで逆サイドに流す。これが測ったようにGKを越えてゴール右隅に決まり、清水がようやく先制点を奪うことに成功した。
アレックスは、司令塔としてゲームを作り、中盤の守備では誰よりもハードワークして、本人も「あと10回同じシュートを打っても、たぶん入らない(笑)」というスーパーゴールも決めて、まさに獅子奮迅の大活躍。普段取材をしていても人間性の素晴らしさが感じられ、ポジションを目まぐるしく変更させられてもグチひとつ言うことはない。こんな超優良外国籍選手に恵まれた監督とサポーターは、本当に幸せだろう。

その後も、清水は試合をコントロールし続け、最後の数分だけは押し込まれる展開になったが、きっちりと守りきってヤマザキナビスコカップ予選リーグでは2試合連続の完封勝利。ホームでは必ず勝つというノルマを果たし、1試合少ない中で鹿島に次ぐBグループ2位につけた。
とくに、メンバーが変わっても、流れの悪い時間帯があっても、それを試合中に立て直して勝ち切れていることは、若いチームにとって大きな自信になっている。今後は、最後の崩しの部分での精度を増してシュート数を増やし、2点差以上の勝利を多くしていくことが課題になってくるだろう。

一方、決定機をあまり作れないまま敗れた横浜FMは、やはり「良い奪い方をしていながら、単発なカウンターで終わってしまって、攻めの厚みがなかなか作れない」(樋口靖洋監督)というのが、リーグ戦にも共通する最大の課題。後半もカウンターのチャンスは多かったが、なかなかシュートまで行けず、90分間のシュート数が5本だけ。「1人1人の余裕がないというか、明らかに数的優位のカウンターもあったのに、そういうところで練習中のように落ち着いてやれていない」(兵藤慎剛)という部分の改善が、公式戦初勝利をつかむために急務となりそうだ。

以上

2012.04.19 Reported by 前島芳雄
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