愛媛の前節、鳥取戦は今季2度目の4得点で快勝。アウェイ初勝利を飾った。これまでは決定力不足に泣かされて勝点を落とした試合もあったが、それを払拭しうる結果だった。
というのも、これまで得点が奪えない試合でも、ゴールに至る過程は悪くなかったからだ。バルバリッチ監督は鳥取戦の前に「前の熊本戦(0-0)だけでなく、負けた試合も含めてポゼッションのレベルは高くチャンスも作れている」と語っていたが、さらに「プレーの内容だけならあと勝点5を積んでいてもよかった」とゲーム内容に関しても自信も深めていた。あとは決めるだけ、という状況が続く中でピッチの上で攻撃の形が実を結んだのが鳥取戦だった。さらにその鳥取戦では、今季は怪我で出遅れていた東浩史が初スタメンを果たすと、1得点1アシストの活躍。「突破や裏への抜け出しなど、もっと持ち味を出したい」と本人は満足はしていないが、ゴールデンウィークの連戦に合わせて頼もしいアタッカーが帰ってきたことも鳥取戦の収穫だった。
もちろん、湘南戦に向けて課題がないわけではない。「鳥取戦はチームとしても個人的にもいい内容の試合だった」と語るのは3得点に絡んだ前野貴徳だが、「ゲームの終わらせ方としては集中を欠いた失点だった」と反省するように、後半は鳥取の反撃に苦しめられてアディショナルタイムに失点を許した。「相手が前に来る中で前線を3枚にしてきたとき、もっとコミュニケーションが取れればよかった」と前野は反省をしたが、特に後半、相手に流れを渡してしまった時のゲーム運びは今季の課題。バルバリッチ監督は「前線からプレッシャーを掛けるが、それを90分続けることは難しい。流れの中でやり方を変えなければならない」と指摘をするが、常にラインを高く保ち続けるのではなく、状況に応じてしっかりと2ラインを敷き直す戦い方も必要だろう。疲労がたまり、気温が高くなる連戦となれば、それはなおさらのことだ。
さらに今節に関しては時間帯別得失点( http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j2&genre=goaldifferential )を見ても、湘南が時間の経過とともに力を発揮していることに注意したい。初黒星を喫した前節を振り返ると、湘南は立ち上がりに水戸にペースを握られて6分に失点をしたが、動じることなく立て直して同点に追いついた。湘南はサイド攻撃に加えて、水戸戦でもゴールを決めた馬場賢治や菊池大介、古橋達弥ら前線が絡む攻撃に厚みがあり、10戦連続してゴールを続けている。愛媛は今季、先制した4試合で全て勝利を収めている( http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j2&genre=circumstances )が、仮に今節も先手を取れたとしても、最後まで決して油断ができない相手であることを忘れてはならない。ただ、逆に言えば湘南もゲームの終わらせ方は課題。水戸戦でも87分に決勝点を奪われているが、今季の13失点中7失点が76分以降のもの。その点では、今節はどちらが先制点を奪うかということも大事だが、どうやって試合を終わらせるかということも、両者にとっては勝点3を取りきるための鍵になるだろう。
愛媛にとっては今季のアウェイ初勝利を生かし、初の連勝を成し遂げて連戦の勢いを増したい一戦。一方で湘南は初黒星をひきずることなく、連敗を免れたい一戦。中2日の連戦にはなるが、互いに攻撃陣が好調の中での対戦となり、ゴール前のスリリングな攻防が楽しみな好ゲームになりそうだ。
以上
2012.04.29 Reported by 近藤義博
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