前節からはじまったゴールデンウィークの連戦。大分は京都に勝ちアウェイで連勝、熊本は岡山に引き分け4戦未勝利と、両者は明暗を分けている。大分の田坂和昭監督は「どの試合も一戦一戦目の前の敵を倒すだけ」と話したが、「毎年、ゴールデンウィークの連戦で調子を上げていくチームがある。期間が短いので調子のいいチームはトントンと試合をやるごとに良くなる」と、このゴールデンウィークを挟んだ連戦をリーグ前半戦のポイントとしている。
チームはアウェイ2連戦で勝点6を得て、最高の状態でホームに熊本を迎える。「4連戦の最初を、しかも上位の京都を倒したことで勢いはついた」と宮沢正史が話せば、「昨年勝てなかった京都に勝ったので、これまで勝ちのないバトル・オブ・九州も勝てそう」と三平和司もチームの良好な雰囲気、勢いを感じている。
大分のこれまでの10試合を振り返ると、内容の良かった試合は少ない。ただ、悪いなりにも勝点を重ねている理由として、「昨季の経験と勝ち切るという思い、J1に昇格したいという気持ちが強い」と宮沢は分析している。また、精度の高いプレースキックを蹴る石神直哉や、ボールの収まりどころとなる高松大樹など能力の高い選手が、チームに上手く融合していることも大きい。
チーム得点王の三平は、今季加入の2人をこう見ている。「ガミさん(石神)は、ここに欲しいという場所にピンポイントでパスが来る。(高松)大樹さんは決定力がすごいし、体はそんなに大きくないが相手の背負い方、ボールの持ち方が上手い。昨年のシュンさん(前田俊介・札幌)みたいに走ったらパスが出てくるので走り甲斐がある」と絶大な信頼を寄せている。確かに、この2選手が揃って出場してから、厳密に言うなれば、高松が先発に復帰してから攻撃チャンスが増え、チームとしての戦い方が統一された印象を受ける。
気になるのはコンディションの問題だが、熊本、福岡(5/3@レベスタ)とバトル・オブ・九州が続くため「モチベーションも勝手に上がってくれる」(田坂監督)と気持ちでカバーできそうだ。
一方の熊本は前節で岡山に引き分け、未勝利数とともに無得点数が4試合に増えたが、そこまで悲観することもない。シュート数は多いし、サイドからの攻撃の形はできている。どんな形であっても得点すれば、慢性的な得点力不足が解消できそうだ。高木琢也監督は試合後に「ミスはあったが、追い越したり、前線で身体を張ったりとか、最近見えないシーンがたくさん出たのかなと思う」と及第点の評価を与えている。問題なのは、ここまで堅守を誇った守備の失点の多さ。大分はJ2屈指の高松、森島康仁の強力FWが日増しに調子を上げている。コンビネーションも良好で、まずは守備が安定しなければ大量失点を喫することもあり得る。ただ、同じ3バックシステムを採用するチーム同士のミラーゲームは、均衡が破れれば一方的な展開になることも考えられる。そのチャンスは熊本にもあるし、大分にもある。
これまで対戦した4試合(大分3分1敗)は、こう着状態が続く試合ばかりであったが、今節は派手な撃ち合いになるのか。どちらにしてもダービーでは、わが街のクラブを挙げてのお祭り騒ぎになる――そんな光景を目にしたい。
以上
2012.04.29 Reported by 柚野真也
J’s GOALニュース
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