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【J2:第12節 岐阜 vs 水戸】レポート:岐阜、浮き彫りになった3つの課題。もう12節という危機感を持つべき敗戦。(12.05.04)

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現状の厳しさをリアルに突きつけられた試合だった。岐阜にとって水戸は過去10戦戦って7勝2分1敗という好相性の相手だったが、今季に関していえば、6勝3分2敗で4位の水戸に対し、岐阜は1勝3分7敗で最下位。片やリーグ最少失点の6失点に対し、リーグワーストの5得点の岐阜。この差はいかなる相性を持っても埋めきれなかった。

前半は完全に水戸ペースだった。ゾーンディフェンスを敷く岐阜だが、立ち上がりから『攻めの守備』ではなく、『受け身の守備』から入ってしまった。DFラインが低く、ゾーンに相手選手が入っても、肝心のプレスが掛らない。象徴的なシーンが13分と40分のシーンだ。

13分、水戸は中盤のポゼッションから、左サイドのMF島田祐輝にボールが渡った瞬間、自分のゾーンに入ったはずのDF野田明弘が、プレスに行かずにサイドバックのオーバーラップを警戒して下がってしまった。完全にノープレス状態になった島田はじっくりと中を見て左足クロス。中央のMFロメロ フランクにどんぴしゃヘッドで合されるが、これは幸運にもGKの正面を突いた。このとき島田へのプレスをセンターバックに行かせ、リスクマネジメントをした判断だったが、センターバックが行けば中央が薄くなるし、あそこでプレスに行かなければ、リスクマネジメント以上のリスクを負ってしまう。加えて中央であっさり合されてしまったのも、サイドと中央の守備の意思統一が出来ていない証拠だった。

そして40分、水戸はMF橋本晃司が負傷し、ピッチの外に出た。彼が戻ってくるまでの4分間、水戸は10人で戦わなければならなかった。岐阜からしてみれば数的優位の大チャンス。しかもすでに1点先制されていた状況。ならばDFラインを高く上げて、攻撃の手を強めるべきだった。しかし、DFラインは低いまま。両サイドバックも全く上がらず、相手FW1人に対し、4人で見るというミスマッチの状態だった。結局この数的優位を生かし切れなかった。

対する水戸も、決していい出来とは言えなかった。中盤で思うようにパスが繋げず、特にボランチのところで起点を作り切れなかった。しかし、16分には橋本の右CKをロメロ フランクがダイレクトで合わせてゴール。岐阜のマークの甘さを突いて先制点を奪うと、守備面では37分にMF李漢宰に技ありのダイレクトボレーシュートを浴びるが、これはGK本間幸司がファインセーブ。枠内シュートを1本に抑え、悪いながらにも危なげない試合運びを見せた。

後半も状況に変化は見られなかった。ハーフタイムに行徳浩二監督は佐藤洸一に代えて、FW中島康平を投入。「中島の方がスピードあって前で体を張れる。奪ってから相手の陣形が整う前に仕掛けようと彼に代えた」(行徳監督)と、攻撃に機動性を加えたが、肝心のサイドで起点を作れず、前線までボールが至らない。

一方で水戸も「前半は主導権を取れたが、途中で2人のFWを代えないといけない状況になってしまった。前線の起点が下がってしまったことで、苦しい状況が続いた後半の45分だった」と柱谷哲二監督が語った様に、橋本が負傷でハーフタイムで交代し、前線で存在感を放っていたFW鈴木隆行も60分に交代となった。前線のキーマン2人が抜けたことで、攻撃力が落ち、リズムを作れなかったが、岐阜もそこを突けるほどのしたたかさがなかった。

終盤に岐阜が猛攻を仕掛けたが、ゴールを割るには至らず、1-0のままタイムアップ。岐阜は3連敗を喫し、水戸は今季初の4連勝を飾った。

最後の猛攻を見て、「チャンスは作れた」という見方はあるだろう。しかし、アウェイの水戸が、連戦による疲労が浮き出る中で、1-0でリードしていれば、当然終盤はリスクを避け、1点を守り抜くために守備的な戦いになる。その上での猛攻はある意味『必然』であり、チャンスを作れて当然である。大事なのはいかにイーブンな状況下でチャンスを作れるか。まさにそれこそが今の岐阜の大きな課題である。

この日、GW初日とあって、長良川競技場には5,232人もの観衆が詰めかけた。岐阜に興味を持って、多くの人たちが足を運んでくれた。この数字は岐阜にとって大きな光となる。この観衆の前で負けてしまったことは非常に大きなマイナスだが、もし勝ち星を重ねられるようになれば、より多くの観客が足を運んでくれるはず。今日の来客者を再びスタジアムに呼ぶには、ピッチ上での選手の奮闘無くしては為し得ない。これを胸に刻んで、次のホームこそ絶対に勝利を。そのためにはこの試合で浮き出た、勝負どころをチームとして見抜く目、ゾーンディフェンスの再確認、そしてイーブンな状況下でのチャンスの創出を着実に行わなければならない。悪い時こそ足元を見つめ直せ。そうしなければ、見えた光もあっという間に閉ざされてしまうことを、真摯に理解しなければならない。まだ12節ではない、もう12節。そろそろ本物の危機感を持たなければならない。

以上

2012.05.04 Reported by 安藤隆人
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