前節(第12節)は草津に2−0で勝利を収め、今季初の連勝となった千葉。昨季まで1勝3敗と相性が悪かった草津に、勝率がよくないアウェイゲームで勝ったのは大きい。木山隆之監督や選手にしてみれば「今季は昨季までとは選手が大幅に入れ替わって違うチームになっているから、昨季までのデータは関係ない」ということだし、前節の得点者はFW荒田智之とDF山口智で昨季までの2シーズンは千葉に在籍していなかった。さらに、今季は昨季までのJ2リーグでは1分3敗と勝てなかった徳島に第5節で勝ち、アウェイゲームでは2敗だった水戸には第7節で勝っていて、確かに昨季までとは違ってきているのかもしれない。だが、それにしても、千葉サポーター(と筆者)が過去2シーズンのようにつらく悲しい思いを抱かず、身も心も冷えきることなく(前節は雨で体は冷えたかもしれないが)正田醤油スタジアム群馬から帰宅できたのは、本当にうれしいことだった。
話が少し横道に逸れてしまったが、昨季までとは違うのは愛媛も同じだ。昨季までは守備は組織的で堅いものの、得点力不足が響いて上位に食い込めないイメージがあった。だが、今季の第12節終了時の得点数19はJ2リーグで3番目(19得点は他に1チーム)に多いことが示すように、点が取れるチームに変わった。
チームの変貌に大きく貢献しているのが、第12節終了時に6得点でJ2得点ランキング3位のFW有田光希だ。今季、神戸から期限付き移籍で加入した有田は、フィジカルの強さを生かした迫力あるプレーや得点への鋭い嗅覚が魅力。彼の活躍もあって、愛媛は第11節で首位の湘南に2−1(愛媛の得点者はMF前野貴徳と有田)で勝ち、前節(第12節)は2位の山形に2−2で引き分けた。前節は前半に2失点したものの、攻守を修正した後半にGKがセーブしたあとのこぼれ球に反応した有田の得点、相手ボールをカットした有田のパスからのFW石井謙伍の得点で追いつく粘りを見せた。持ち味のチーム一丸となった守備に加え、連動性の高いサイド攻撃からゴールを奪う強さを身につけつつある。
サイド攻撃といえば、前節の千葉はサイドに空いたスペースを突く狙いの攻撃が機能。先制点はショートカウンターでFW藤田祥史が左サイドで起点を作り、フリーでゴール前中央に入ってパスを受けた荒田の移籍後初ゴール。2点目は藤田へのファウルで得た右サイドでのFKをMF兵働昭弘が蹴り、山口智がヘディングで合わせた移籍後初ゴールだった。
今節は愛媛の攻撃をいかに封じるかというサイド(特に両サイドバック)の攻防を制し、素早い攻守の切り替えと相手の守備を揺さぶるパス回しで主導権を握ることがポイントになる。また、愛媛には昨季の第10節で豪快なゴールを決めたDF関根永悟、そしてMF赤井秀一など強烈なミドルシュートを打つ選手がいる。千葉は隙を見せない守備が必要だ。
千葉は連勝の2試合の内容は決してよかったわけではないが、勝負強さを見せた。その強さは本物か、今節は好調な愛媛を相手に試される。前節で千葉への移籍後初ゴールを決めた荒田が負傷したのはとても残念だが、今節は常にマークが厳しいことやシュートの精度の問題もあって前回の得点から間があいた藤田やFW深井正樹の得点を期待したい。第8節岡山戦は0−0、第10節富山戦は1−1と、千葉はホームで引き分けが続いた。今節は千葉サポーターが歓喜に満ちたままフクアリから帰路につける勝利を獲得してほしい。
以上
2012.05.05 Reported by 赤沼圭子
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