どうやらダヴィという怪物が岡山に乗り込んでくるらしい。相手選手2、3人をなぎ倒しながらゴールに迫るダヴィは、現在16得点でJ2得点ランキングトップ。岡山・影山雅永監督も「どのチームもダヴィを止められれば、ということはわかっているんですが、それが非常に難しい」と話す。岡山は開幕前のキャンプで対戦している。DF・植田龍仁朗は、「強くて速くて、足元も上手くて、個人で点を取れる選手」と、その印象を話す。ボランチ・千明聖典はキャンプに参加できなかったため、「ダヴィがどれほどか、わかんないです。ただリュウジロウ(植田)が片手で押さえられてたって聞いて、じゃあ俺なんかなぎ倒される3人の1人になっちゃうんだけど、その前に掠め取るシーンをイメージして」。千明が危惧するのは、強力すぎるFWのせいで前に行けなくなることだが、うまく逃げられる可能性はあると確信している。
最初にダヴィに焦点を当ててしまったが、甲府が総合的にJ2屈指の力を持っていることは明らかだ。前節富山戦では、ダヴィの先制点を皮切りに、DF津田琢磨、70分、78分には高崎寛之が2ゴールを挙げ、4-1で勝利した。2トップの一角に入るのが高崎か、スピードとテクニックのあるピンバかは読めないが、いずれにせよ「スタンダードの高い選手が揃っている。サイドの堀米勇輝、柏好文はポジションを変えながらどんどん中に切れ込んでくるし、ポゼッションにはそれほどこだわらず、縦に速く、トップの高さを生かしている」と影山監督。DF竹田忠嗣も、「開幕前のTMでは攻撃が多彩な印象でした。ダヴィや高崎もですが、全体的に能力のある選手がいて、レベルが高く、テンポが速いから慣れるのに時間かかった。でもスピードに関しては、湘南戦で慣れたところはある。湘南は前線からのプレスも速く、それをかいくぐるために自分たちも工夫してリズムを作れた時間もあったから」。
前節湘南戦で、岡山は累積警告による出場停止選手2人とけが人により、ベンチ入り選手が4人という厳しい状況に陥ったが、今週になってDF一柳夢吾、坂本和哉、MF服部公太、岡崎和也が復帰し、練習に合流。とくに最終ラインの累積警告や今後の日程を考えあわせると、ディフェンダー2人の復帰は頼もしい。今節の守備的なところは、「やっぱり詰めが大事になると思う」(千明)、「抑えて、挟み込んで奪うことをやらないと、簡単にやられてしまう。やってみないとわからないことはあるけど、しっかり準備してやりたい」(植田)、「守備が我慢できなかった試合は勝てない」(竹田)という選手のコメントに気持ちが現れている。
波に乗り始めた甲府の弱点を見つけるのは難しいが、今季ショートカウンターからの失点で苦労しているだけに、岡山も前からプレスをかけてボールを奪ってショートカウンターからチャンスを狙いたい。「個人的にもゴールを取れたら流れが変わると思うから、早めに欲しい」とMF桑田慎一朗。「起点になって、そこからもう一度もらう動きの中で、アクションを起こしていきたい」とFW中野裕太。チームとしては今週、様々な形でスピーディにゴールに迫る練習を続けてきた。「甲府は爆発力のある強いチームですが、挑んでいくのが僕らのスタイルなんで、それだけ意識してやりたい」とFW川又堅碁。
リーグ前半戦を締め括るこの一戦。怪物擁する甲府を迎え討つ桃太郎は、軍団としてチームワークで勝負する。岡山の選手たちは自分たちの今の力をぶつけ、何かを感じることを期待し、楽しみにもしている。
以上
2012.06.23 Reported by 尾原千明
J’s GOALニュース
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