仙台と広島の両チームにとって、この6月は広島ビッグアーチに始まり、ユアテックスタジアム仙台で締めくくられる一ヶ月だ。6月6日のJリーグヤマザキナビスコカップでの対戦は、グループ内の下位同士だった両チームが生き残りをかけた一戦だった。そして6月最終日に開催されるJ1第16節は、リーグ戦の首位・仙台と2位・広島が勝点差2の状況で対決する、首位攻防戦。盛り上がらないわけがない。
カップ戦とリーグ戦を並行して戦ってきたこの月を象徴するように、6月最終週の水曜日にJリーグヤマザキナビスコカップの予選リーグ最終戦を戦い、その勢いや収穫、修正点などがからんだ上での頂上決戦だ。中二日での準備というとリカバリー以外をおこなうのはなかなか難しい状況だが、両チームともプロフェッショナルとしてこの直接対決にふさわしい試合を提供するために、ベストを尽くすだろう。
広島はJリーグヤマザキナビスコカップの浦和戦とこの仙台戦がアウェイ連戦となるために、浦和戦後も広島に戻らず準備をして、決戦の場所に北上する。彼らにとっては首位をねらうことだけでなく、ビッグアーチでの借りを返すこともモチベーション高揚の原因となっている。6日の対戦では森脇良太、青山敏弘を出場停止で欠いていたが、今回は彼らが復帰することで守備のバランスが整備されるとともに、後方から佐藤寿人・高萩洋次郎・石原直樹の1トップ2シャドーへタイミングよくパスを供給するポイントを増やすことができる。前線の三人が広島にとって未勝利、厳しいアウェイの地となるユアテックスタジアム仙台でそれぞれ得点経験を持つことも頼もしい(高萩は愛媛時代、石原は湘南時代)。
一方の仙台はビッグアーチでなし遂げたように、広島の中盤からのパス供給を断ち、サイドの裏に攻撃を展開したいところ。中盤でのボール奪取役の角田誠と富田晋伍の両ボランチ、そして2列目サイドの梁勇基と太田吉彰が好調を維持しており、中盤のカルテットの出来が試合の主導権を握る上でのキーになりそうだ。彼らが水曜日の磐田戦で長時間プレーしたことでスタミナ面での心配はあるが、このポジションでプレーできる松下年宏は磐田戦でアシストを決め、「(佐藤)寿人さんとの対戦が楽しみ」とルーキー時代の2004年に一緒にプレーした先輩に成長した姿を見せたい関口訓充も負傷からの復帰が濃厚。運動量についてはこうした選手層を生かした交代でカバーすることが可能だ。
そして仙台にとっては、磐田戦を4-0という大勝で終えたことで得た勢いが、この一戦に向けて大きなプラス材料となる。「あの試合で得たいい流れに乗って、しっかり勝ちたい」と、過去ホームでの広島戦で2点を記録したことがある菅井直樹も意気込んでいる。
中盤での主導権争いを中心に激しい球際の攻防が展開されそうな上位直接対決。6月を気持ちよく締めくくる好ゲームを期待したい。
以上
2012.06.29 Reported by 板垣晴朗
J’s GOALニュース
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