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【J2:第26節 鳥取 vs 岐阜】レポート:消耗戦となった下位同士の直接対決。鳥取が幸運な1点を守り切り、5試合ぶりの勝利をつかむ。(12.07.30)

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試合終了のホイッスルが鳴ると、両チームの選手はピッチにへたり込んだ。気温28・7度、湿度77%という蒸し暑さの中での消耗戦。JFL降格圏内をめぐる下位同士の直接対決は、ホームの鳥取が競り勝ち、連敗を4で止めた。

前半は、両チームが立ち上がりから不用意なボールロストを避け、リスクの少ない前線へのロングボールを多用したこともあって、なかなかボールが落ち着かない。鳥取の森英次郎が「順位が近い相手で、負けられないということで試合に入った。堅さもあったかもしれない」と振り返ったように、それぞれ良い形でパスが回りそうな場面でも、確実につなごうとする意識が強過ぎて、展開が遅れる場面が目立った。
それでも、鳥取はセカンドボールを拾ってからのサイドへの展開、岐阜はセットプレーからチャンスをつくり、29分には岐阜に最初の決定機。染矢一樹が左サイドを突破してセンタリングを送り、ファーサイドでフリーだった井上平がヘッドで狙ったが、これは鳥取GK小針清允の好セーブに防がれた。鳥取も41分に尾崎瑛一郎の右からのセンタリングを、ファーサイドで左サイドバックの藤本修司が受けて右足で狙ったが、岐阜GK時久省吾がセーブ。続くCKを短くつなぎ、美尾敦のセンタリングを小井手翔太がヘッドで狙った決定機も、時久が見事な反応で防ぎ、結局そのまま0―0で後半へと折り返した。

後半も前半同様にロングボールが多い展開となるが、ともに加入初戦となった前節で1得点を奪い、攻撃の軸となることを期待された鳥取の久保裕一、岐阜のアブダが、それぞれ厳しいマークに遭い、お互いに攻撃の糸口をつかむことができない。鳥取は62分、ディフェンスラインの背後に抜け出した鶴見聡貴が狙ったが、GK時久に防がれて決まらず。直後のCKを藤本が蹴り、この日が加入後初先発となったDFロイ スミスがヘッドで狙ったが、これも岐阜の守備陣にブロックされた。

時間を追うごとに両チームの運動量が低下し、プレーの精度が落ち始めたが、その矢先の68分、鳥取が先制点を奪う。CKのピンチからの美尾のクリアが敵陣左サイドに飛び、先にボールを処理しようとしたのは岐阜の染矢だったが、プレッシャーをかけに行った鶴見が、うまくタッチライン際から回り込んでボールを奪い、縦に突破。左サイドでキープしたところに後方から駆け上がってきたのは、「トシ(鶴見)が粘ってくれていて、相手もそんなに戻ってこなかったので、チャンスだと思って走った」という森だった。パスを受けてペナルティーエリア内に入り、そのまま左足シュート。目の前にいた岐阜の田中秀人はしっかりブロックしていたが、はね返りが森の胸に当たり、GK時久の頭上を抜くループシュートのような形になってネットを揺らした。鳥取にとっては幸運、岐阜にとっては何とも不運な形でのゴールだった。

岐阜は74分、名古屋からの期限付き移籍で獲得したDF新井辰也を投入して3バックに移行。残り10分を切ってからはパワープレーを仕掛け、ゴール前にロングボールを送り続けてゴールを目指した。交代出場のFW中島康平の空中戦やロングスロー、セットプレーなどで再三ゴールを脅かしたが、鳥取も体を張った守りで死守。後半のアディショナルタイムは5分、そこでも接触プレーによる中断があったため、最終的には7分という長さとなったが、通算97分を過ぎたところで試合終了のホイッスル。鳥取が1点を守り切り、5試合ぶりの勝利を収めた。

アウェイでは3試合連続引き分けと、粘り強さが出てきていた岐阜は、敵地で久しぶりの黒星。失点シーンに象徴されるように、この日は運に見放された面もあったと言える。昨季までプレーしていた古巣との対戦となった服部年宏は、「アブダにボールが収まらず、前で時間ができなかったので、走り切れなかった。長いボールが多かったので、間延びしてしまって、やりたいサッカーができなかった」と振り返った一方で、「少しずつ勝点を積み上げていくしかない」と前を向いた。今後も続くはずの下位の競り合いに向けては、敗戦を引きずらず、次節(8/5(日)vs福岡@長良川)に向けて切り替えることができるかがポイントになるだろう。

鳥取は、余裕がある状況でも思うようにパスをつなげず、攻めの良い形が少なかった内容は、大いに改善の余地がある。しかし、戸川健太が「今日は勝つことがすべて。相手より1点でも多く取って、勝つことができれば良い試合だった。形や、うまくいっていないとかは関係ない。勝てたことがすべて。それでOK」と語ったように、結果が求められる下位との直接対決で勝ったことは非常に大きい。まだ20位に浮上しただけで、今後も厳しい戦いが続くが、何より結果が欲しかった一戦を物にしたことは、苦戦が続くチームに大きな自信をもたらしそうだ。
 
以上

2012.07.30 Reported by 石倉利英
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