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【J2:第32節 徳島 vs 山形】レポート:昇格への道がまた厳しくなった徳島。だが山形を上回った前半の戦いは最後までの可能性を感じさせるもの。(12.09.03)

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戦う姿勢を、勝利への強い想いを、選手たちは確かに体現した。またチームはこの一戦に勝つためのカギと思われたサイドエリアも効果的に攻略。実際そこからの攻めで2ゴールを挙げたのだから、組織としての狙いはしっかり実践出来たと言っていいだろう。
しかし、追い求めた結果は手に入れられなかった。徳島は山形の仕掛けてきた反撃に耐え切れず終盤2失点を喫し、無念にも勝点3を取り逃がすこととなってしまった。

立ち上がりこそややバタつき、あわやいきなりの失点かというシーンも作られたが、その時間帯を何とか凌ぐと徳島も徐々に自分たちを立て直す。全体のバランスを修正出来たことでチームは落ち着きを取り戻し始め、山形への対応もスムーズになっていったと言えよう。すると攻撃にもいい流れが生まれてくる。21分、前線右寄りの位置で縦パスを引き出したドウグラスが見事な反転を見せて逆へアングルを取り、左サイドの衛藤裕にタイミングよく展開。そこへ素早く那須川将大もが絡んでボールを受けすぐさまスピードのあるクロスを送り込むと、それを津田知宏がドンピシャ頭で捉え目の覚める先制点を突き刺したのだ。まさにゲームのカギであったサイドを制してのゴール。山形の守備のスライドよりも先手を取った仕掛けがしっかり実った一発であった。
さらに徳島は32分、同じようにサイドの局面に勝って追加点も奪い取る。左サイド奥でボールを拾った津田が衛藤とパス交換している局面へまたしても那須川が参加。縦へ抜けて山形DFを引っ張ると、それによって空いた内側のスペースへ衛藤が走り込んで津田からのパスを受け、自ら山形ゴールのニアを打ち抜いた。これで2-0。終了間際には山形の幅広い展開に少々肝を冷やす場面もあったものの、スコア的にも、得点の取り方からしても、チームは勝利に向けて非常に理想的な形で最初の45分を終えたと言って間違いない。

だが、迎えた後半は予想以上に厳しい戦況が待っていた。山形が決死の猛反撃に出てくるのは考えるまでもなく明らかであったが、それでもこれほどまでに苦しい内容を強いられるとは。
まず徳島は山形が切ってきた一枚目のカードに大いにペースを乱される。廣瀬智靖に再三ドリブルで左サイドを押し込まれ、危険な折り返しを入れられたのである。加えて、ゴール前のシーンを多く作られるようになったことで全体が引き気味になってしまい、そのため山形の左サイドバック石川竜也にも深い位置への侵入を幾度となく許してしまう。そして結果、その石井に入れられたセンタリングから最初の失点…。山形の両翼からのチャンスメイクには相当の注意を払っていたことから前半はタッチライン際の選手たちが積極的な前への進出とタイトな寄せでそれを封じていたのだが、徳島はその形勢を維持出来なかったことで追撃の勢いを相手に与えてしまった。

するとそこからピッチ上の主導権はもう完全に山形のものに。徳島はと言えば、ブランキーニョを中心とした広く分厚い山形の押し込みを懸命に跳ね返すのが精一杯で、「後半ももう少しサイドから行けるかなと思いましたが、やはり相手も上手いし思うようには運べませんでした」という津田の言葉からも分かる通り、数本のカウンターを除けば3点目を狙う攻撃、前半のようなグループ連動のある有効なサイドアタックを繰り出すことはもう出来なかった。結局85分にPKから同点へと追い付かれたのだが、無念ながら徳島にとっては終盤のゲーム状況からしてその結末も当然のものと言わざるを得ないだろう。

こうして2点のリードを追い付かれ白星を逃してしまった徳島。「大事に試合を進め過ぎたのかもしれません」とはボランチ濱田武のコメントだが、いずれにしてもそうなった最たる原因は後半サイドの攻勢を強めてきた山形の反撃を受ける形になってしまったことだ。前半あれだけ積極性を出してそのエリアでの優位を握っていただけに、やはりそのようになってしまったことには非常に大きな悔しさが残る。
とは言え、冒頭で述べたように選手たちが勝利を目指し最後まで必死のプレーをしたのは紛れもない事実。またも昇格への道が厳しさを増したのは間違いないが、それでもそうした全員の諦めない気持ちがあればきっとまだ前進は出来るはず。2週間近い次節までのインターバルの間でもう一度最後の追い上げに向けた準備を整え、残り10戦で徳島には何としても意地を見せてもらいたい。

逆に追い付いて勝点1を持ち帰ることとなった山形について触れれば、このドローは決して悪いものでないだろう。もちろん昇格レースを考えたならあと2つの勝点が得ておきたかったが、それでもこうして見せた負けない粘り強さとタフさは個々の今後へのモチベーションをいっそう大きくさせたに違いない。「逆転に至らなかったという部分はありますが、今日の勝点1というものは必ず次ぎに繋がるもの」と振り返っていた奥野僚右監督のもと、山形が悲願のJ1返り咲きへ向かって次節以降どのようなゲームをしていくかが大いに注目される。

以上

2012.09.03 Reported by 松下英樹
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