左足が地を這うグラウンダーのシュートを放てば、右足は世界レベルの強烈なシュートを放つ。大迫勇也の圧巻の2ゴールで3-2と勝利した鹿島が、第1戦を勝利した。
2度のリードを追い付かれる苦しい展開だった。
鹿島は前半7分という早い時間に大迫のグラウンダーのシュートで先制すると、その後も右サイドから攻め続けた。ホームのカシマスタジアムでも、このところ少し期待はずれの試合が続いていただけに、圧勝の期待感が時間とともに高まっていく。それほど見事な試合の入りだった。
一瞬の隙を突かれて茨田陽生にヘディングシュートを許しても、すぐさま柴崎岳の攻撃参加から、最後はレナトが技ありのゴールを決めたことで、その期待度が冷めることはなかった。
しかし、前半はあまりいいところが無かった柏も、後半からネット バイアーノを投入し盛り返し始める。それに対して鹿島の守備陣は全員で粘り強い対応を見せていたが、62分、「単純なワンツー」とジョルジーニョ監督が形容したように、ネット バイアーノとのコンビで一番注意していたはずのレアンドロ ドミンゲスに同点弾を叩き込まれてしまう。すでにチームからは疲労が見え始めており、攻撃にパワーを持たせるための交代策のバリエーションは柏の方が豊富。そこから三度突き放すのは難しいと思われたなか、虎視眈々とゴールを狙う選手がいた。
左サイドから新井場徹が持ち上がると、少し遅れて走り込んだ大迫がゴール中央で一瞬間フリーになる。それを見逃さずに新井場がパスを出す。少しトラップが浮いてしまうも、自信を持って振り抜いた右足から放たれたボールは、ゴール左上のバーをかすめてゴールに突き刺さる。先週末の神戸戦に引き続き、圧巻のミドルレンジからのシュートだった。そのときは「打った瞬間に入ると思った」と言っていたが、この日も「迷わず打てた」と自賛するゴールだった。
この日はちょうど20回目のナビスコカップの誕生日。過去19回のうち、12回準決勝に進出している鹿島は、8度目の決勝進出にむけて先勝した。目指すは通算5度目のナビスコカップ優勝だ。2得点をあげたエースストライカーは「次も勝たないと」と表情を引き締めていた。
「自分たちが撃たせてしまったという所もありますが、相手の決定力に屈したゲームでした」とネルシーニョ監督は悔やんだが、公式戦4試合未勝利が続き、3試合無得点だっただけに、複数のアウェイゴールを奪ったことは収穫だ。2列目に茨田陽生を起用してジョルジ ワグネルと組ませ、レアンドロ ドミンゲスをトップで起用。そして、2列目の選手がインサイドに入りたがる鹿島の攻め方に対応し、ドゥトラとレナトをボランチの大谷秀和、栗澤僚一でケアし、ボランチの小笠原満男と柴崎岳を茨田とジョルジ・ワグネルで見るような、少し変則的な守備はうまくはまらなかったが、後半の戦い方は光明が見えたと言える。
次の対戦は1ヶ月以上先の10月13日。どちらもまだまだ伸びしろのあるチームなだけに、第2戦はさらに白熱した展開が期待される。
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2012.09.06 Reported by 田中滋















