「世紀の一戦! 新たな、YOKOHAMAダービー!!」
Y.S.C.C.のホームページを覗くと、いきなりその文言が目に飛び込む。この一戦へ対する“熱”の高さをうかがい知れる。対するJ1のビッグクラブ、横浜F・マリノスはそれをどう受け止めるのか。ある意味、歴史的な一戦だ。
まずはY.S.C.C.の紹介から。チーム名は「横浜スポーツ&カルチャークラブ」の略称で、創立は1986年。プロとは一線を画す市民スポーツクラブとして活動し、現在はトップチーム以外に、小学生から40歳以上のシニアチーム、女子チームまで、7つのカテゴリーを有する。
トップチームは、今年からJFLに参戦。元Jリーガーは、選手兼任監督の鈴木陽平(前ヴァンフォーレ甲府)を含めて全4人(ハウバート ダンは京都サンガF.C.から期限付き移籍)と、10人以上を抱えるV・ファーレン長崎やカマタマーレ讃岐などに比べ少ないが、現在4位と健闘が光る。
しかも結果だけでなく、内容も伴っている。戦力が劣るチームの常套手段と思われる堅守速攻スタイルではなく、ショートパスを繋ぐスタイルが身上。JFLでは「パスサッカーのY.S.C.C.」とすっかり認知された。
天皇杯本戦は3大会連続5回目の出場となり、今回は1回戦で、ヴァンラーレ八戸FC(青森)を2−0と一蹴。初の2回戦進出を決め、横浜FMとの夢の“公式戦”ダービーを実現させた。
“公式戦”と強調したのは、練習試合では、すでに横浜ダービーが実現しているため。今季開幕前の2月18日の対戦は5−1(30分×4本)、5月27日の試合は8−0(45分×2本)と、ともに横浜FMが圧勝。ただし、額面どおりの内容かと言えば、そうでもない。
2月の変則マッチでは、主力組同士1、2本目の結果は1−0。開幕前で仕方ない面も当然あるが連動性を欠き、Y.S.C.C.の善戦ぶりを引き立たせてしまった。
5月の試合は、リーグ戦翌日で最初から主力抜きの一戦。1本目は得点シーンがなかなか訪れず、苦戦した印象を残し、結局41分の谷口博之、42分の小野裕二による2点止まりだった。
練習試合で、参考程度にしかならないが、横浜FMのエンジンが掛からないうちに、Y.S.C.C.が粘りを見せることは十分、想定できる。そこで後者が先制できれば、ジャイアントキリングの夢も見えてくる。
逆に横浜FMは、最初が肝心。先制点を早い時間帯に奪い、落ち着いて試合を運びたい。
期待したいのは、やはりシンデレラボーイの出現。リーグ戦2連敗中と、負のスパイラルに巻き込まれ気味な現状を打破するには、ベテラン組を刺激する若手の躍動が必要だろう。まずは、前節のF東京戦で途中出場した松本怜あたりが、天皇杯を機に暴れたいところだ。
以上
2012.09.07 Reported by 小林智明(インサイド)
J’s GOALニュース
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