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【J2:第36節 山形 vs 東京V】プレビュー:今節をターニングポイントに! 山形が復調の東京Vを迎え撃つ、勝点2差の攻防!(12.09.30)

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結果の重みが1試合ごとに増すなか、残り7試合。終盤に入ったJ2昇格争いは熾烈を極めている。山形のホーム・NDスタでは、復調著しい5位・東京Vと連敗を止めたい8位・山形が対戦する。両者の勝点差は2。山形が逆転可能な位置にいるが、東京Vが突き放し5差に広がれば、ダメージがより大きいのも終盤の特徴だ。先日、ともに来季J1でプレー可能なクラブライセンスが交付され、環境は整った。あとは、試合で結果を出し続けるのみだ。

チームの一体感が今こそ問われているのが山形だ。前節・草津戦では小林竜樹にハットトリックを達成されて1-3。草津戦では15本のシュートを放っているが、それがスコアに反映されていないのが最近の傾向だ。9月に入り、徳島に引き分けたあと鳥取、京都、草津と下位との対戦を含めて3連敗を喫し、順位も8位まで落としている。ただし、プレーオフ圏外にいるからこそ、上位との対戦はむしろその差を直接縮めるチャンスととらえることができる。今節の東京V戦はそのひとつ。残り7試合のうち5試合をホームで戦える利も活かし、今節の勝利で再び昇格圏への潜り込みを図る。

山形がこの試練を乗り越えるためにまず果たさなければならないのは、立ち上がりの時間帯の改善だ。「先制点を奪う」と「先制点を与えない」は同義語でこそないが、攻撃的なチームにとって、それは本来、限りなく近い関係にあるもの。「思わぬ失点」が常態化していると言っても、失点しないことを意識しすぎれば受けに回され、攻撃面の長所を自ら消してしまうことになりかねない。2つの距離は離れているのではなく、近くにあるもの。チーム全員が同じ方向性を感じ取ることができれば、どんな逆境にも恐れずに立ち向かうことができる。

「積み重ねの部分が結果にしかなり得ない。失点の多さも、失点をしない積み重ねというところはもちろん必要」と話すのは奥野僚右監督。そして、こう続ける。「そこのどこに着眼するかということですね。どういう部分に着眼して、そういう失点を減らしていったり、またよりいい攻撃につなげていくか、得点につなげていくか。全体を見てやっていくことは変わらない」。着眼し、今週のトレーニングで強く意識付けしてきたのは、攻守の切り換えの部分だ。そのためにも、11人の距離感を再確認している。「失点の理由というのはいろいろあるとは思いますけれども、どれだけコンパクトに攻撃できてるか、いいバランスで攻撃できてるか。そういうところも結局、表裏一体です。そこでボールを失ったときにいいバランスの攻撃ができてないと、不安定な守備から入らなきゃいけない。ボールの動きと同じように自分たちのポジションも、攻撃的にもバランス的にも修正し続けること」(奥野監督)。味方のチャンスやピンチを感じ取り、自らのパワーをそこに注ぐプレーが連動すれば、僅差でも勝ちきっていたしぶとさは必ず蘇る。

プレースタイルで言えば、その「コンパクト」「バランス」を実現しているチームが東京Vだ。前線から最終ラインまでの距離が近く、ボールを失っても早い切り換えでボールへのプレッシャーを実現し、大きく蹴り出されない限りは次々にアプローチする選手が連動して沸いてくる。第30節から3連敗を喫し、川勝良一監督から高橋真一郎監督への交代という刺激策を選択したが、リーグ戦は前々節・愛媛戦に3-0で勝利するなど1勝2分け。ただし、パスが回る東京Vらしさを取り戻し、内容は上向きだ。この勢いを持続できれば、これからの1試合1試合が、勝点5差の2位・湘南に迫るチャンスとなる。

土壇場の同点劇となったのは前節、勝点で並ぶ千葉との直接対決だった。2点目は今季17点目となる阿部拓馬の、後半アディショナルタイムに飛び出したゴール。ギリギリで得た勝点1だが、前後半とも10本以上のシュートを浴びせ、主導権を握る時間を多く作っていた。西紀寛は「最初にチャンスを作っていたのは、0-0の段階でも1-1の段階でもウチだと思う。そこを外したのはいつも通りウチです。勝点3を失ったのは痛い。僕らよりも痛いのは千葉のほうだと思うけど。ただ、ミスはいくつもあったけど、サッカーとして見せられたのはウチのほうだと思います」と内容に自信を深める一方、それが勝点3につながらなかったことを悔しがった。

バックラインに変更がありそうな山形にとって、東京Vのテンポの速いパスワークをどこでつかまえるかが、ひとつの大きなカギとなる。東京Vは攻撃に切り替わると、阿部とアレックスが間で起点をつくり全体を押し上げたり、アプローチが緩いときはそのまま前を向いてシュートまで持ち込むパターンを得意としている。中盤の形がミスマッチすると同時に、アンカー・宮阪政樹の両脇にスペースができやすい山形は相手を嵌めにくく、場合によっては押し込まれる時間が長くなることも予想される。短い距離で足元に出されるパスを狙って潰したり、インターセプトできればチャンスになるが、まずはいかに中央でパスを通させないか、前線からの守備も含めて神経を使うことになりそうだ。

どうしても欲しい先制点をつかむため、山形に工夫が求められるのはボールを奪った直後のプレーだ。高い位置でのプレッシャーからショートカウンターという強力なパターンを持つ東京Vに対し、自陣で奪われずにどれだけつなぐことができるか。リスクが高いようであればシンプルに裏を狙う縦のボールも織り交ぜる必要があるが、その使い分けをチームでシンクロさせることも必要だ。また、山形はサイドからのクロスが特徴的な攻撃パターンだが、東京Vも守備ではサイドへ追い出し、アップダウン豊富なサイドハーフが戻って数的優位で奪いきる。また、サイドハーフが戻りきれない場合にもボランチがカバーに入るなど、低い位置からスペースをケアする組織的な動きが実践できている。それを上回るスムーズな連動とプレー精度で攻撃することこそ、チームを勝利に導くことになる。そして今節に強い思いを抱えて臨むのは、東京Vの育成育ちの林陵平だ。東京Vトップから柏に移籍した2010年には古巣相手に移籍後初ゴールを挙げるなど、ここという試合では脚光を逃さぬ活躍をしてきた。当時プレーしていた選手は東京Vにも多く、互いの闘争心に少なからぬ油を注ぎそうだ。

爆発的なパワーを得るため、今節、NDスタでは「青き旗プロジェクト」が本格始動する。仲間とともに戦うことを誓うチャント「青き旗」とともに、スタジアム中が青いフラッグに包まれる。その一体感は前に進む勇気をもたらし、山形が08年に初のJ1昇格を達成した際にも、それを願う多くの県民・サポーターとチームを結びつけている。可能性を広げるためにも、まずはこの一戦にすべてのパワーを注ぐ。

以上

2012.09.29 Reported by 佐藤円
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