異なるカテゴリーとの対戦が、期待とやり難さを生む大会ともいえる天皇杯全日本サッカー選手権大会、通称『天皇杯』。
各県の代表などが出場するオープントーナメント大会である。
佐賀県総合運動場陸上競技場で行われる3回戦は、香川県代表のJFLカマタマーレ讃岐(以下 讃岐)対J1浦和レッズ(以下 浦和)の対戦となった。
はじめに、筆者は主に九州のサッカーを取材しているので、両チームのサポーター諸氏には、失礼なプレビューになるかもしれないことをお詫び申し上げたい。
それでも、サッカーを愛する気持ちとリスペクトは同じほど持っていると自負している。今回限りは、第三者がお互いのチームのことを観ると、こんな風に見えるのか・・・と、物見遊山的に読んでいただければ幸いである。
讃岐は、2回戦でJ1鳥栖を撃破して3回戦にコマを進めた。
前線からのプレスと素早いカウンター攻撃は、鳥栖のお株を奪うものであった。
それもそのはず、北野誠監督は熊本での監督時代から、手数をかけない攻撃的なサッカーを仕掛けてきた智将でもある。
鳥栖戦前に「僕の見立てが鳥栖にどこまで通用するかが楽しみ・・・」と不敵な笑みを浮かべていたが、試合後には「狙った通り・・・」と満面の笑みに変わっていた。
ここでは、鳥栖戦の戦術は控えるが、間違いなく浦和対策を練ってきているはず。おそらく、浦和のストロングポイントにハードなプレスをかけることと、前線を孤立させる作戦と筆者は予測する。
あの熱い北野監督が、浦和に受けて立つとは到底考えにくい。相手がどこであろうと、あのスタイルを貫くだろう。
その中心となりそうなのが、MF中島健太かアンドレアであろう。運んでよし、パスを出してよしの選手である。攻撃力がある浦和に対し真っ向勝負で挑むのか、かく乱作戦で挑むのかにより起用法も変わる。
メンバー発表が楽しみで仕方がない。
対する浦和も、Jリーグを代表する攻撃的なチームであることは誰もが知っている。
ペトロヴィッチ監督の掲げる連動したサッカーは、相手にしてみればつかみどころが絞れないサッカーともいえる。
前線の縦横無尽な動きに、後方からの攻撃参加は言わずもがな。かと思えば、個人技でゴリゴリとペナルティエリアの中に入ってくる。ミドルシュートも容赦なく狙っている。
FW原口元気、MF梅崎司、マルシオ リシャルデス、柏木陽介・・・名前をあげるとキリがない。
リーグ戦終了から中3日と間がない中での試合となるが、誰が出ても華麗なサッカーを見せつけるだけの力を持っているチームである。
試合後のペトロヴィッチ監督の試合の振り返りコメントも楽しみである。
カテゴリーの違う相手と戦う楽しさと難しさを知ることができる天皇杯。
片やJ1で優勝を狙う位置で戦っている。もう片方は、Jリーグ加盟申請を取り下げた。
クラブ事情や背景、リーグ戦での順位や選手のコンディションなどで、試合に臨む選手のモチベーションは一様とは言えないが、勝敗を決する競技規則と声援を送るサポーターの想いは同じである。
どちらのチームにとっても佐賀は遠方ではあるが、天皇杯でしか見られないサッカーの魅力を存分に出して欲しい。
また、その魅力を佐賀の人たちも観に来てほしい。
サッカーは、一様ではないのだから・・・。
Jリーグのチーム相手に「うちが今日の試合で勝っても、“ジャイアントキリング”とは言えないだろう」と試合前に監督が語って惜敗したチームがある。
カテゴリーの違いや、対戦相手の状況によって名前通りにいかないのが天皇杯。それ以前に、戦う選手のモチベーションや相手の情報不足で何が起きるかわからない。
そもそも、それがサッカーなのである。
「強い方が勝のではなく、勝った方が強い」のが、勝負の世界。
リーグ戦とは違った趣を楽しむ機会に感謝したい。
サッカーは、終了のホイッスルが鳴るまで、結果は確定しないスポーツなのだから。
以上
2012.10.09 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
一覧へ【第92回天皇杯 3回戦 讃岐 vs 浦和】プレビュー:香川県代表のカマタマーレ讃岐が、Jリーグ浦和レッズと佐賀で対決。讃岐のカウンターが勝るのか、浦和のパスサッカーが勝るのか。ベスト16を目指し一発勝負にかける。(12.10.09)















