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【第92回天皇杯 3回戦 川崎F vs 徳島】プレビュー:相手陣内での時間を増やすべく、川崎Fはフォーメーション変更の可能性も。徳島を相手に勝ち切りたい。(12.10.09)

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「勝ち方が見えて来つつある」という手応えと「実際に試合で勝つ」という現実との間には大きな壁があった。先週行われた柏戦で、川崎Fは数少ないチャンスをものにできず、無得点で試合を終える事となった。

ジョルジ・ワグネルの決勝点が決まるその直前に、川崎Fは楠神順平が相手の背後を取りエリア内へと侵入しようとしていた。自ら倒れる必要のない場面での転倒は、公平に見れば何らかの外部的な力が働いたと考えるのが妥当であろう。しかし、笛は吹かれず、プレーは継続した。「そこで気持ちが切れたというか、切り替えが遅れたという事はあると思います」とある主力選手は話す。鳴らない笛に驚き、集中が一瞬途切れる。そうしたエアポケットのような時間を柏に上手く突かれたという部分があった。

100%がない競技であるサッカーの難しさを改めて思い知らされた場面だったが、風間八宏監督はそうした難しさの中でも、勝つための確率を高めようと試みている。その1つとして8日に麻生練習場で行われた紅白戦で、風間監督は新しいフォーメーションを試している。山越享太郎をやや高めの位置に上げ、最終ラインを基本的に3枚にするというもの。風間監督はこのフォーメーションを採用した意図について「相手の陣内でもっともっと時間を増やしたい。敵陣で攻めたい」のだと述べている。このフォーメーションを実際に試合で採用する事になれば、アンカーに入る選手や、最終ラインの選手たちの守備時の役割に多少の変更が加えられる事となる。ただしそうした役割の微調整以上に、システムに引きずられてほしくはないと風間監督は話し、「やってきていることは全く変わっていない」と述べている。

説明を受け、実際に紅白戦を行った選手たちはそれぞれに手応えを感じた様子。例えば田中裕介は「前から行くために、高い位置を取るための練習だったと思う」とそのシステムの意図を述べつつ、「守備のところでのエリアは変わりましたね。より中に取るような形です」と話していた。また、大島僚太は「フォーメーションは変わってるかもですが、やり方は代わっていない。そこは混乱しないようにしないとだめですね」と話す。

その一方で、トップに入る楠神は「言われてることは変わってないです。攻撃的には行けそうだと思います。攻撃はポジションに関係ない。自由にやれそうなところはいつもどおりです」と述べており、前線の選手の役割に特に大きな変更がないことを口にしていた。
何れにしても、攻撃的な戦いを指向して川崎Fはフォーメーションを変更する可能性があり、それが機能するのかどうかがこの試合の見所の1つとなりそうである。

川崎Fに乗り込む事となる徳島は、粘り強く戦える好チームであり、J1チームを相手に一泡吹かせてやろうと、てぐすね引いてこの試合に臨むことになるだろう。先週末に甲府と戦ったリーグ戦では、3点を先に失う苦しい展開を強いられるが、そこから2点を返す粘りを見せている。オフサイドで得点が取り消されても、下を向かずに戦えるメンタルを持っており、川崎Fにとっても簡単な試合とはならないだろう。ちなみに徳島はこの甲府戦で橋内優也とドウグラスの両選手が退場しており、川崎Fとの天皇杯では出場停止となる。徳島には痛い欠場となるが、代わりに出場する選手にとってはチャンスでもある。どのようなメンバーを組むのか、注目したいところだ。

徳島はコンパクトな陣形を保ち、チャンスと見るや果敢に前線からボールを奪いに行く積極性を持っている。川崎Fとすればそうしたプレスが視野に入ることで混乱しないことが肝要となるだろう。もし仮に高い位置でボールを奪われると、シュートにまで行かれることを覚悟しなければならない。

この対戦で川崎Fが4バックを採用するのか、それとも3バックになるのかは分からないが、徳島サイドが柏戦を分析しているのであれば川崎Fに対してロングボールを蹴ることも有効な手段の1つとなりうる。長いボールを蹴ることにより、川崎Fの最終ラインを押し下げ、選手の距離を離すことで一人ひとりの選手を孤立させる事が出来れば、徳島の前線からのプレスが効果をもたらすことにもなる。川崎Fは、長いボールを蹴られるとしても、それにより前線の選手がポジションを調整して距離感を保つように動ければ対処はできる。そうした部分にも注目してほしいと思う。

守備面で徳島は川崎Fの狙いの1つである細かいパスワークへの対抗手段として、バイタルエリアに枚数を揃えることで守備を安定させようとする時間帯も出てくるはずだ。川崎Fとすればそうした相手をいかにして攻め崩せるのか。チームの進化の過程の中で出ている大きな課題の1つであり、注目しておきたい。

常々「1試合も落としていい試合はない」と風間監督は口にしており、この試合も全力で勝利を狙いに行く。昨季は天皇杯でJ2湘南に足元を掬われているが、同じ事は繰り返せない。しっかりと勝利を手にしたい試合だ。

以上

2012.10.09 Reported by 江藤高志
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