新潟はリーグ戦を見据えてサブメンバーの質のアップを主眼に置く。その中で今季公式戦初スタメンが濃厚なのが2年目の酒井宣福だ。左サイドバックでの出場が濃厚で、リーグ戦終盤の戦力になるためにアピールする。
酒井は意欲をむき出しにした。「試合に出たい、といつも思っています」。その気持ちを形にするのが、この福島戦だ。8日の実戦形式では左サイドからたびたびオーバーラップ。「自信がある」というクロスを次々と供給した。
福島とは9月に練習試合を行い、5-0。酒井も出場した。「速い選手がいるイメージがある」と特長を頭に入れつつも、「試合になると質も変わってくるはず。先入観を持たずにやる」と気持ちを引きしめた。
リーグ戦では、今季ベンチ入りもしていない。それでも蓄積は行ってきた。登録はFWだが、今季はキャンプからサイドバックに取り組んできた。夏場過ぎには、センターバック、ボランチで練習試合に出場した。さまざまなポジションを経験して、巡ってきたサイドバックでの出場。「特に守備の場面で勉強になりました」。サイドバックを始めた当初はガムシャラにボールを運ぶことがほとんどだった。今は周囲が望むポジショニング、味方を動かす意識が身に付いた。積み重ねてきたものを発揮し、「この先のリーグ戦出場につなげたい」と言う。
兄はドイツ・シュツットガルトでプレーする高徳。兄と同じポジションでのスタメンになる。「すごい選手」と尊敬する兄を、越えることが目標だ。「ゴールを決めたいです」。兄の公式戦初ゴールはプロ入り3年目。現在2年目の酒井がここで得点すれば、一つの記録で兄を抜く。「何か記録に残ることで抜きたい」。それがチームの勝利、そして自身のリーグ戦出場へのアピールになる。
新潟の柳下正明監督は「普段、試合に絡んでいない選手がどういうプレーをするのかを見る、いい機会」と言う。リーグ戦は現在16位。残り6試合で残留をものにしなければならない。そのためには少しでも選手層を厚くして、タフな試合を戦っていく必要がある。天皇杯で特長を見せた選手がリーグ戦で出場機会を得る可能性は高い。
福島は、2回戦でJ2首位の甲府をPKの末に下した。東北社会人リーグ1部を制し、11月の全国地域リーグ決勝大会1次ラウンドへ進出を決めている。昨年の天皇杯は2回戦で磐田に0-3で敗退。今季もJ1と対戦する3回戦、壁を乗り越えて地域リーグ決勝大会へも弾みをつけたい。
小林康剛、久野純弥、時崎塁らスピードのある攻撃陣を生かしてゴールを狙う。9月の練習試合では0-5だったが、対戦している分、イメージはわきやすい。
勝利とともに内容。そこから得られる次への手応え。どちらにとっても意味のある一戦になる。
以上
2012.10.09 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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