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【第92回天皇杯 3回戦 新潟 vs 福島】レポート:福島がワンチャンスをものにして金星。新潟は1点に沈む(12.10.11)

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地域リーグの福島が1-0で新潟を下す金星を挙げた。後半18分、伊藤卓也のクロスを益子義浩がヘディングで決めて先制。この1点をしぶとい守備で守り抜いた。新潟はサブメンバー主体とはいえ、球際で押され、攻撃も連動性を欠いた。

スタンドにあいさつをする新潟のメンバーに対し、サポーターからは激しいブーイングが浴びせられた。対照的に、新潟のゴール裏にあいさつに訪れた福島にメンバーには温かい拍手が送られた。福島・時崎悠監督が「地域リーグでは試合後、相手ベンチ、サポーターにあいさつに行くのが礼儀」という自然な行動が、この日は勝者と敗者の差を際立たせていた。

新潟の柳下正明監督の口調は厳しかった。「悔しいし、残念」。この日はリーグ戦出場機会が少ない選手が主体の構成だった。加えて、開始5分ほどでボランチの菊地直哉が負傷退場。急きょ、DF増田繁人が今季公式戦初出場し、公式戦初スタメンだった左サイドバックの酒井宣福が、練習試合で一度だけこなしたボランチに入った。

アクシデントからの始まった流れ。だが、それが勝ち切れなかった要因ではなかった。ボールを持つと相手のプレスに押し負け、苦しまぎれにパスを出した。前線では出し手と受け手のタイミングが合わずに、ゴール前でボールを失う。そこからカウンターに持ち込まれた。失点シーンもカウンターから左サイドを突破され、最後は絶好の形でヘディングを許したもの。
実は、失点の5分ほど前にも同様の形でシュートを打たれ、このときはバー直撃で救われていた。「試合の中で修正できなかった」。ボランチの小谷野顕治が言うように、要所で相手にコントロールされる場面が多かった。

柳下監督は「チャンスをつかんだ選手もいれば、つかみそこねた選手もたくさんいた」。目標はJ1残留。残り6試合のリーグ戦に向けて、戦力になる選手を見極めることがこの福島戦のテーマでもあった。その期待に応えられた選手は「少なかった」(柳下監督)。新潟の今季のカップ戦はこれで全て終了。狙いはリーグ戦でのJ1残留と明確になった。
「悔しい、で終わらないようにしないと」。ゲームキャプテンを務めた大井健太郎が言うように、敗戦を糧にできるかが、残留にもかかわってくる。

福島にとっては満足の行く勝利だった。先制点、右サイドを突破した伊藤がマイナス気味にクロス。中央に走りこんだ益子がタイミングよくヘディングで突き刺した。「得点の何分か前のチャンスで決められなかった。次は決めたかった」。益子がこう言うと、伊藤は「練習してきた成果が出た」と喜んだ。
時崎悠監督は「怖がらずに自分たちの試合をやって勝てた」と喜んだ。しっかりとブロックを作り、ボールを持った相手は複数で囲む。1対1になったときは、徹底的に競りかけて自由にボールを扱わせない。新潟の前線に対しては、無理に食いついてスペースを与えないよう、冷静に対応。裏に抜ける動きを封じた。

9月の練習試合で新潟と対戦した。このときは0-5で敗れた。ただ、内容はミスからの失点がほとんどで、崩されてのものは多くはなかった。「立ち上がりに集中して、ゼロで抑えていけば」という時崎悠監督の思惑通りに試合は進んだ。新潟のメンバーに練習試合で対戦した選手が多かったことも、功を奏した。「悪い感じはなかった」。益子が言うように、選手たちには密かな自信があった。

この試合、東日本大震災の影響を受け、新潟で避難生活を続けている福島県人が20人ほど招待され、観戦した。避難者に勝利をプレゼントするとともに、自分たちも11月の地域リーグ全国大会に向けた手応えをつかんだ。
新潟は気持ちの切り替え、プレーのチェックとあらためて課題を突きつけられた。もっとも、これでターゲットは残留に絞られた。下位カテゴリー相手の敗戦を、目標達成のための刺激に変えなければならない。

以上

2012.10.11 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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