前節(第37節)の草津戦で2−0の勝利を収め、5試合ぶりの勝点3獲得の千葉。その前まで勝てなかった4試合の失点数は9と多く、第35節・東京V戦、第36節・愛媛戦と連続でアディショナルタイムの失点で引き分けていた。それだけに、草津戦は勝ったことはもちろんだが、守備のリーダーのDF山口智が不在の状況下での無失点という結果は非常に大きい。また、先制点を取ったFW荒田智之は3試合連続ゴールで点取り屋の本領を発揮しつつあり、追加点を取ったMF田中佑昌は第15節・熊本戦以来のゴールだった。
10月10日には天皇杯3回戦が行なわれ、千葉はホームズスタジアム神戸で佐川SHと120分戦ったうえに両チームが9人ずつのPK戦まで行なった。2回戦敗退で試合がなかった大分と比べるとコンディション的に不利と思われがちだが、草津戦のスタメン全員が天皇杯3回戦ではメンバー外だったため、今節の試合メンバーのコンディションは大分と大差はない。そのうえ、天皇杯3回戦はプロの公式戦の出場経験が少ない若手選手が多い中で4回戦進出という結果を残し、選手には手応えと自信という収穫があったし、J2リーグ戦で作った流れを断ち切ることはなかった。さらに、公式戦で千葉への移籍後初ゴールがまだなかったFWリカルド ロボに、PKとはいえ得点が生まれたのも好材料だ。
大分は、第36節・町田戦で3−1(大分の得点者はFW木島悠、MF為田大貴、DF石神直哉)の勝利を収め、連敗を2で止めて調子は上向いたかに見えた。いや、続く第37節・横浜FC戦では相手の5本に対して11本のシュートを打ち、そのシュートの約半分は決定機になっていた。だが、あとわずかのシュートの精度不足、相手の体を張った守備もあって得点はPKによるFW森島康仁の1点のみ。そして、サイドを破られてのクロスから、前半は中央で競り合ったあとのこぼれ球をMF武岡優斗に拾われてのシュートで1失点、後半はクロスにファーサイドでFWカイオに合わされて1失点で、1−2と競り負けた。
対戦相手は横浜FCのように大分の3バックの横のスペースを狙って攻める。大分は相手のサイド攻撃に対する守備をどれだけ修正して臨めるかがカギとなりそうだ。また、今節は為田が累積警告で出場停止。大分の田坂和昭監督が得点力アップ、そして中盤の守備強化を考えて、為田の代わりに誰を入れてどのようなメンバー構成にするのか興味深い。10月12日に発表されたJリーグ借入金完済の喜びを選手はプレーで表現したいところだ。
草津戦では高い位置からボール奪取を意識した守備、サイドのスペースを突く攻撃が機能した千葉だが、大分が相手でも機能するのか。今節は左サイドバックのDF武田英二郎が出場停止明けだが、前節の左サイドバックのDF渡邊圭二は積極的な突破と正確なクロスで活躍。前節では『前』を強く意識したアグレッシブな攻守が奏功しただけに、木山監督はどちらの攻守の力をチョイスするのか注目だ。また、前回対戦(第16節)は序盤は大分にペースを握られたが、16分にCKから山口智が先制点を奪ったことで、その後は優位に戦えた。今季の千葉の逆転勝利は1試合だけ。やはり先制点奪取の重要度は非常に高い。
千葉は今節の大分を皮切りに、湘南、山形と3試合連続で勝点の近いJ1昇格争いのライバルと直接対決する。そういった激戦必至の一戦での勝利は勝点3ではなく勝点6をプラス、敗戦は勝点0ではなく勝点6をマイナスするような意味合いがある。J1自動昇格には、まずはホームで千葉サポーターの大声援を受けられる今節の勝利が必要不可欠だ。
以上
2012.10.13 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第38節 千葉 vs 大分】プレビュー:勝点差1のライバルとの激戦必至の直接対決。大分が守備の修正を図るサイドでの攻防を制し、千葉は先制点奪取で勝利を狙う。(12.10.14)















