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鹿島アントラーズのクラブハウス一室には、これまで獲得したすべてのタイトルの優勝記念写真が飾られている。壁をぐるりと取り囲むように取り付けられたそれらの写真は、カシマの歴史と伝統の重さが、ひとりでに知らしめてくれる。
「まわりにたくさんのパネルがあることでわかるように、このクラブにはたくさんのタイトルがある。我々はこの伝統を継続しなくてはいけない立場にある」
どの写真にも誇らしげな選手や監督の顔が並ぶなか、自身も写り込んだパネルを背にして、ジョルジーニョ監督は鹿島が背負う責務について口にした。
国内3大タイトルのうち、ヤマザキナビスコカップに関しては昨年に引き続き2年連続の決勝進出である。今年で20回目の節目を迎えるこの大会で、鹿島がファイナルに進むのは8回目。過去7回では4度の栄誉に手にしたわけだが、そのいずれも大会最多を誇る。
しかし、今季のリーグ戦は低迷。開幕5戦未勝利に始まり、いまだに勝ち星が先行したことがない苦しいシーズンを送ってきた。だからこそ、このタイトルに対しては並々ならぬ意気込みを見せる。優勝した昨年と同様に、2日連続の非公開練習を実施して気運を高めた。
対戦相手の清水エスパルスは、若くて勢いのあるチームだ。ジョルジーニョ監督も「若くてスピーディーな運動量豊富なチーム」と警戒心を露わにする。そうした相手との対戦で思い出すのは06年大会だ。イビチャ・オシム率いるジェフユナイテッド市原・千葉の躍進を押しとどめることができず、試合終盤に2点を失いタイトルを逃している。しかし、あの決勝戦は、公式戦4連敗というどん底で迎えなければならない試合だった。今回は、前哨戦とも呼べる対戦が1週間前のリーグ戦であり、1−2で敗れはしたものの、内容的には相手を圧するものだった。選手たちも相手の守備を崩した自信を手にしていた。
それというのも、ガンバ大阪戦から取り組んでいる大迫を1トップに置いた[4-2-3-1]の布陣は先週も機能したからだ。
「ポストプレーは取られない自信がある、そこは自信を持っている。あとはゴール前。もう少し落ち着ければ得点もついてくるはず」
昨年のMVPは、現在7得点でトップスコアラーを独走中。今大会での活躍もめざましく、決勝でゴールを決めればビスマルク以来の2年連続MVPは間違いないだろう。
負傷中のレナトの状況が心配ではあるが、満員の国立というこれ以上ない舞台のなかで、いかにして戦うべきか、鹿島の選手たちは熟知している。前々回の天皇杯では、今回戦う清水エスパルスを2−1で下したときもそうした戦いを見せての優勝だった。タイトルがかかった試合を経験したことがない選手たちにとって、試合前、監督に示されたプラン通りに試合が運ばなかったとき、意識を統一して戦うことは想像以上に難しい。
「緊迫した試合ほど、アントラーズの強さは発揮される」
ジョルジーニョ監督は力強く断言した。
以上
2012.11.02 Reported by 田中滋
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