ホーム最終戦で絶対に勝利したい水戸と、今節の結果次第ではJFL降格が決定する可能性のある町田。両チームともに勝点3だけを求めての激突だけあって壮絶な試合になることは間違いない。ともに攻撃的なサッカーを志向していることも試合の激しさを助長するはず。両クラブの歴史に残る激戦が繰り広げられることだろう。
この一戦に「とんでもない魂が入っている」(岡本達也)のは町田だ。現在リーグ最下位に沈み、21位の岐阜と勝点3差。この試合で敗れ、岐阜が引き分け以上の結果を残すと、今節で最下位が確定してしまう。現在、2位と勝点5差でJFL首位に立つ長崎がそのまま優勝すれば、長崎と自動入れ替えとなり、JFL降格が決まることとなる(シーズン終了後、長崎がJリーグの審査を通過することが条件)。J2残留を決めるためにもアウェイとはいえ勝つことだけを目標に今節へ挑んで来ることだろう。
ただ、「今までやってきたことを変えないだろう」と柱谷哲二監督は見る。アルディレス監督率いる町田は一貫してパスサッカーを貫いてきた。それはアルディレス監督の方針でもあり、クラブの哲学でもある。それゆえ、「ロングボールを蹴ってきたり、守ってカウンターという戦いはしてこない」(柱谷監督)はずだ。今まで通り中盤でのポゼッションを基調に前線の平本一樹の突破力と北井佑季のスピードを生かしたサッカーをしてくるに違いない。
死に物狂いで挑んで来る町田に対して、水戸は「受けに回ってはいけない」(岡本)。「相手がどういう出方をしてくるか分からないけど、自分たちのサッカーをすることが大事」だと岡本は言う。そのためにも「試合の入りが重要」と岡本は続けた。今季の水戸は試合の入りが勝負を左右することが多い。実際、先制した試合は11勝3分1敗という結果を残しており、驚くことに前半をリードして終えた試合は9勝0分0敗と全勝をおさめている。前半の出来が勝負のカギを握っているのだ。
積極的な試合の入りができるかどうか。そして、チャンスを決め切れるかどうかがこの試合の勝負のポイントとなるだろう。前節岡山戦も、前々節松本戦も、さらに前の草津戦も前半に多くのチャンスを作っておきながら、決めることができず、勝利を逃すこととなった。先制点を奪えば、勝点3のほしい町田はより攻撃的にならざるを得なくなり、スペースが生まれることとなる。そうすれば、カウンターがより生きることとなるだけに、追加点のチャンスが増えるはず。「前半に1、2点取れれば、町田は崩れる」(ロメロ・フランク)。そのためにも先制点が重要なのだ。
この試合で水戸が勝つと、町田のJFL降格が決まってしまうかもしれない。同じJ2を戦った仲間の悲しむ姿はできるならば見たくない。しかし、勝負の世界に情けは不要。あくまでプロとして非情になって、水戸は町田を叩きのめしにいく。「勝負の世界。この試合の結果(で町田のJFL降格が決まっても)、落ちて可哀想とは思ってはいけない」と“闘将”柱谷監督は強い口調で言い切った。
ただ、「町田云々ではない」(柱谷監督)というのが水戸の本音だ。「ホームラストゲームでサポーターに勝利の姿を見せたい」というのが今節の水戸の最大のモチベーションであり、09年以来の勝ち越しを達成するためにも絶対に負けられない一戦なのだ。
歓喜も悲しみもあった激動の一年の締めくくり。「今年の水戸は強かった」。水戸市民にそう印象付けてシーズンを終わることが、来季以降の大きなパワーになる。水戸らしい攻守においてアグレッシブなサッカーで勝利を手にしKsスタを希望で埋め尽くしたい。
以上
2012.11.03 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第41節 水戸 vs 町田】プレビュー:J2残留のために絶対に負けられない町田を迎える水戸は、あくまで非情に、そして、自分たちの未来のために戦う。(12.11.04)















