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【J1:第33節 川崎F vs 清水】プレビュー:ホーム最終戦だからこそ、苦しんだサポーターに歓喜を。川崎は改築工事が始まる等々力陸上競技場での今の姿でのラストマッチを勝利で飾りたい。(12.11.24)

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リーグ戦を2試合残し川崎Fが獲得した勝点は46。11位でシーズンを終えた昨季が44点だったことを考えると、数字で見る限りチームとして前進しているとは言えるのかもしれない。ただ川崎Fがタイトル奪取を目標として掲げてきたクラブであることを考えれば、今季の結果に満足してはならないのは間違いない。またサポーターの心理としてそれほど勝てていないように感じるのも無理は無い。勝利数自体は昨季と同じ13勝に到達しているが、ホームではこれまでに16試合して6勝2分8敗と負け越しているからだ。ちなみに昨季は17試合で8勝2分7敗と勝ち越している。

風間八宏監督にせよ個々の選手にせよ、どこか1つの試合を取り上げ、それを特別視することはあまりない。どの試合も全力で戦わなければならない大事な1試合だとの立場を取っているからだ。ただそれにしても、この清水戦が川崎Fにとって大事な一戦となるのは間違いない。前述のとおりホームでの負け越しが決定している状況の中、等々力での最終戦でせめてサポーターに喜んでもらいたいとの思いを持ってしかるべきだからだ。またそれ以上に、数々のドラマを生み出し、サポーターに歓喜をもたらしてきたこのスタジアムが、今の姿で存在する最後の公式戦となるという事情もある。

チーム最年長の伊藤宏樹は「今年、低迷してしまって、ホームで勝てていないですし申し訳ないと思っています。だからこそ、最後は勝ちたいですね」と意気込む。チームの一員として戦い始めてまだ半年ほどの風間宏希も「等々力でこれまで戦わせてもらって、ここが特別な場所になっているのは間違いないです。ホーム最終戦ですし、サポーターのみなさんのためにも勝ちたいと思います」と述べる。

そんな川崎Fは、前節の新潟戦を後半アディショナルタイムの小林悠の得点で勝利。99年以来の新潟での勝利を手にしている。長らく破れなかったジンクスを突破したチームは、2連勝と結果を出している。しかし、試合後の会見で風間監督が「内容的には最悪の出来」と認めた試合展開の悪さは認識しておくべきだろう。

新潟戦では、中村憲剛に三門雄大がマンツーマンで張り付き、また、川崎Fの守備陣に対してしっかりとした守備を敢行。それにより川崎Fは前線と最終ラインとの間を押し広げられ、単発の攻撃に終始した。そんな川崎Fの試合展開が代わったのは、後半61分すぎからだった。三門にマークに付かれていた中村のポジションをボランチから1列前に変更することで状況が好転。ただし65分に新潟は村上佑介が退場しており、これによって新潟が守備意識を高めていたという事情もある。そして、その新潟を思うように攻め崩せなかったのも事実である。

ただ、試合は終盤に入るにつれレナトの突破からのチャンスを増やし、小林悠の決勝点へと結実する事となる。最終的にうまくやりさえすれば、つまり勝てればいい訳で、チームのストロングポイントである外国籍選手の能力をうまく使った決勝点だったと言える。

勝ちを拾った形の新潟戦を踏まえ、この清水戦では最悪だったと言う内容を改善させつつ勝利に結び付けたい。そのために風間監督が意識してきたというのが動きの質の改善である。ある程度ボール回しに慣れてきたこともあり、一人ひとりがあまり動かずにボールを引き出せる状況が生まれている。しかし、それではやはりボールは回せない。相手を攻め崩すには、的確なポジショニングや予備動作がやはり必要で、そこを今週は意識してやらせたと話す。

また攻撃への切り替えで、どれだけ丁寧に、かつスピードアップできるのかという観点で試合を見た際に、中村とともにボランチでの先発が予想される風間宏希の働きに注目したいと思う。その風間宏希は「憲剛さんはなんでもできる選手なので、僕がバランスを取るとかは考えず、自分のことをしっかりやる事が大事だと思います」と話している。だからこそ、最終ラインからボールを引き出しつつ試合をしっかりと組み立てるプレーを見せて欲しいと思う。また「10数試合も出ていてゼロというのはやっぱり情けないと思っています。もっとやれると思っています」とも述べており、ゴールへの意欲も見せていた。現状の等々力でのラストマッチで、初ゴールを期待したいところだ。

川崎Fに乗り込む清水は、川崎Fが苦戦した新潟との試合を分析した上で、川崎Fの最終ラインや中村に対する厳しいチェックを仕掛けてくる可能性はあるだろう。ただ、そうなったとしても、その状況を逆手に取れるようなしたたかさを見せる事が出来れば、新潟戦の前半のような停滞は見られないはず。「(新潟のように)気迫あるチームに対して、スイスイ抜いて点を取るサッカーをやりたい。相手がどれだけ走ってきても、うっちゃって勝つサッカーをしたい」と中村。またそうした戦いができるよう、練習を続けてきており、内容の伴った戦いぶりを見せて欲しいところだ。

川崎Fがホーム最終戦を勝利で飾りたいと意気込む一方で、2連敗中の清水はACLへの出場権獲得のため、少なくともここからの2試合で連勝が必要である。しかし2連敗の相手が、降格圏の新潟、G大阪の2クラブであり、そうした相手に勝ち切れない勝負弱さは気になるところ。そんな清水の強みはサイドからの攻撃という事になるだろう。高さと強さとを持ち合わせるセンターフォワードの金賢聖をターゲットとしたサイドアタックには注意が必要で、そのためには最終ラインの3枚のその両脇のスペースを埋める必要がある。前線の選手とサイドバックとが絡む清水の攻撃に対し登里享平、田中裕介がどのように対応するのかは注目点の1つとなりそう。

ちなみに中盤の一角の八反田康平は、筑波大学時代に風間八宏監督の教えを受けた選手。だからこそ、川崎Fとすれば分析されてしまうという点で嫌な相手なのだろうと想像した。ところが風間監督は「いままで(の戦いの中で周りのチームには)散々見られているわけだから」と対戦相手でプレーする教え子の存在を一蹴。さらには「むしろどう分析したのかを聞きたいくらい」と笑顔を見せている。ちなみに清水は筑波大学在学中の瀬沼優司がメンバー入りする可能性がある。川崎Fにも瀬沼と同様、筑波大学在学中の山越享太郎が所属しており同門対決が実現すれば盛り上がる事になる。ただしここ数試合のメンバー編成を見る限りその実現の可能性は少なそうだ。

勝点46の川崎Fは、この試合で勝つことで勝点48の清水を逆転できる。また、今季このまま2連勝でシーズンを終えたとして、もっとも良い条件が揃えば4位でシーズンを終える可能性を残している。もちろん2連敗の可能性も残っているが、下を見るよりも上をみていたいところ。よりよい順位でシーズンを終えるために。そして、現在の形での等々力でのラストマッチということで優秀の美を飾って欲しいところだ。

以上

2012.11.23 Reported by 江藤高志
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