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【2012Jユースカップ準々決勝:磐田vs広島、札幌vsC大阪】レポート:広島はトップの勢いをユースも発揮。C大阪は南野の強行出場実らず、札幌に屈す。準決勝は因縁の対決に。(12.11.26)

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◆磐田 vs 広島

広島のJ1制覇は、Jユースの価値を改めて僕らに教えてくれた。森崎兄弟、森脇良太、高萩洋次郎らを輩出したユースの隆盛が、間違いなく近年の躍進を支えている。新幹線の車内でトップの優勝を知ったという“弟たち”が、刈谷にその勢いを持ち込んだ。

お互いのファーストシュートが、勝負を分けた。ジュビロ磐田U-18は2分、カウンターから中野誠也が竹下玲王とパス交換。中野はエリア左に抜け出してシュートを狙うも、GKの正面を突いてしまう。一方のサンフレッチェ広島F.Cユースは4分、宮原和也が右サイドからクロスを入れ、フリーの大谷真史がヘディングシュート。これがあっさりと決まり、スコアはいきなり動く。

磐田の鈴木秀人監督が「最初の1点が悔やまれる」とこぼすのは、これで広島に火がついてしまったからだ。磐田は〔4-4-2〕の3ラインを作り、布陣をコンパクトにしてプレッシングを仕掛けてくる。一方でFWが一つポジションを落として、MFは中に詰める。これにより“後ろ”と“外”が空く。もちろん相手のボールの動きに合わせて的確にポジションを移動すれば、穴は埋まるはずだ。

しかし広島のクオリティは“想定外”だったのだろう。広島はトップと同じ〔3-6-1〕の布陣で、サイド攻撃が強い。今日は3つの“飛び道具”が機能して、磐田DFを容易に攻略してしまった。飛び道具の一つめは平田惇のサイドチェンジだ。平田はキックモーションが小さく、左右両足で同質のライナーを蹴ることが出来る。「ロングボールを左で蹴れば、相手が遅れたりする」と平田が振り返るとおり、守備側にとって予測の難しさもあった。2つめは野口翼の右クロス。これが高い精度でエリア内に入っていた。3つめは大谷真史のヘディング。182cmの身長を持つ彼だが、その強さは単なる天性でない。彼は「コイツを信用してダメだったら仕方ないと思わせてくれる」(森山佳郎監督)という努力家で、「駆け引きはいつも意識している」(大谷)という研究家だ。大谷はゴール前の“駆け引き”で磐田DFを翻弄し、一見容易なフリーのヘディングを決め続ける。

広島は16分、野口の右クロスを末廣浩暉がヘッドで合わせ、大谷真がバーに当たったこぼれ球に反応して頭で押し込む。29分には野津田岳人が左サイドでキープし、縦にラストパス。平田が走り込んで切り返しから縦に抜け、左足で流し込む。32分には左からのクロスがファーに流れ、野口が右から中に戻す。大谷真はまたもやヘッドで合わせて、スコアがついに4-0。大谷真はヘディング3発で、ハットトリックを達成する。広島、大谷真の猛威は止まらず、40分にも野津田のラストパスから大谷真がゴール。大谷真の4得点が効き、広島は5-0という大差で前半を折り返した。トップチームの優勝が決まった昨日のC大阪戦を思い起こさせるような、猛攻だった。

5点差ともなれば、勝負は決まったと言っていいのだが、後半は磐田が意地を見せる。鈴木監督は普段あまりやらないという3バックの布陣を取り入れ、広島の〔3-6-1〕に対抗した。「マークがしやすくなって、自分たちのプレスで、前への推進力を持っていけるようなった」(牲川歩見)という磐田が、劣勢を食い止める。特に右ウイングバックに上がった石田崚真は、持ち味の攻撃力を披露していた。磐田は49分、石田崚真の右クロスから竹下玲王が合わせて1点を返す。88分には金原唯斗が左サイドから右足で“巻いた”キックを蹴ると、中野誠也は上手く跨いでアシスト。金原のキックがそのままゴールインする。後半だけを取ってみれば、磐田が広島を2-0と上回った。

とはいえ大量リードのあった広島が問題なく逃げ切り、5-2の快勝で準決勝進出を決めた。目指すはもちろん「兄弟揃っての優勝」(平田)である。12月は広島ユースにとって勝負の1ヶ月だ。高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグ ウエストの優勝が決まった広島は、16日のチャンピオンシップに連覇が掛かっている。更に昨年は「気持ちをなかなか切り替えられずに挑んで」(平田)敗れてしまった準決勝を突破し、Jユースカップのタイトルで2012年を締めくくりたい。


◆札幌 vs C大阪

南野拓実がこの試合に登場するとは思わなかった。南野は既にセレッソ大阪のトップチームへ合流し、昨日の広島戦は58分間もプレーしている。敵将・四方田修平監督も「スタメンで出ているから、うわぁと思った」という、驚きの掛け持ちだった。セレッソ大阪U-18は南野を含めて4名コンサドーレ札幌ユースは5名の昇格内定選手が、刈谷の準々決勝第2試合に顔を揃えた。

今日の札幌は、序盤から前への勢いを出す試合運びだった。9分には中盤で相手のFKをブロックすると、國分将がセカンドボールに反応して相手のマークを外し、スペースに抜け出す。エリア右から狙ったシュートは一旦GKに抑えられるが、國分は自らこぼれ球を押し込んだ。今日の國分は先制点の場面のみならず、スピードを生かした抜け出しを再三再四と見せた。C大阪の大熊裕司監督も「DFがそれを怖がってしまって、ラインを上げられなくなった」と、彼の脅威を指摘する。

C大阪も南野を先頭に反撃する。25分には小暮大器が右サイドから切れ込んで折り返し、南野がファーに飛び込む。ここは札幌DFがよくブロックした。33分には南野へ丸岡満から絶好の縦フィードが出る。南野は最終ラインの裏を完全に取り、相手GKの「出るか出ないかという判断の迷い」(阿波加俊太)を見逃さない。後方からのボールに合わせてダイレクトで右足を振り抜き、鮮やかなループシュートでネットを揺らしてみせた。「南野選手のマークを外す動きは素晴らしいですね。試合中に何回も外されている」(四方田監督)と敵将も舌を巻くエースの動きだった。

しかし今日の試合は、ものの5分で再び突き放した札幌に分があった。38分、札幌は神田夢実のフィードから國分が抜け出し、エリア内に切れ込む。最後は中原彰吾が右サイドから走り込んでボレーを叩き込み、札幌が2-1と勝ち越して前半を終える。

後半は札幌が攻めつつ、取り切れない展開だった。61分には、國分が左サイドから抜け出し、右にラストパスを送る。先ほどと同じ形から中原がシュートを狙うが、ここはふかしてしまった。C大阪は3トップ気味に布陣を変更するが、なかなか決め手はない。一方の札幌は1点リード、終盤という“ノーリスクのシチュエーション”でも攻めの姿勢を貫く。四方田監督が「僕としては無理しないで、もっとボールを動かして欲しいと思っていたんですけど…」と、心配するほどの勢いだった。

攻勢実って、札幌がアディショナルタイムに突き放す。91分には、またしても國分のラストパスから、中原がエリア内に走り込み、冷静な切り返しから左足で流し込んだ。本日2得点の中原はもちろんだが、1得点2アシストの國分は、四方田監督が「今日の一番の勝因」と賞賛する大活躍である。93分にも途中交代の下田康太が決め、最終スコアは4-1の大差だった。

札幌が昨年、屈辱の逆転負けを喫した“刈谷の準々決勝”を突破し、ベスト4進出を決めた。準決勝の相手は昨年のJユースカップ、高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 チャンピオンシップで敗れている因縁のサンフレッチェ広島である。リベンジするためにも、初の全国タイトルを獲るためにも、大事な一戦だ。

以上

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【決勝トーナメント準決勝の試合予定】

■12月22日(土)
11:00 G大阪vs横浜FM @万博
14:00 広島vs札幌 @万博


※全試合入場無料
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以上
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