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【第92回天皇杯 4回戦 大宮 vs 川崎F】プレビュー:ベスト8をかけた『三度目の正直』vs『二度あることは三度ある』(12.12.14)

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リーグ戦を勝点44の13位で終えた大宮が、勝点50で8位の川崎FをホームスタジアムであるNACK5スタジアム大宮に迎え、準々決勝進出をかけ天皇杯4回戦を戦う。今年のリーグ戦の対決では、川崎Fが2勝している。9月以降11戦負けなしの戦いを続け、「天皇杯で何かを成しとげたい」(ベルデニック監督)大宮にとって、この川崎F戦はその借りを返し、良い形で来シーズンにつなげていくためにも、乗り越えなければならない壁だ。

大宮はリーグ戦終了後、3日間のオフの後に再始動し、先週は練習試合を行わず、選手が口々に「きつかった」と語る厳しいフィジカルトレーニングを詰んだ。そこには「6か月間の残留争いという大きなプレッシャーから解放されたせいか、集中力が欠如していた」(ベルデニック監督)リーグ最終節からの切り替えが意図としてあったようだ。再始動のミーティングでは「プロとして雇われている身である以上、シーズン満期の1月1日まで全力で臨む義務があるし、それがサッカー選手としての喜びだ」と集中を求め、そこからのハードなフィジカルトレーニング。「こういうトレーニングを仕込んでくるとは、僕もみんなも、おかげで目つきが変わった。『監督、やるな』という感じ(笑)」(北野貴之)と、しっかりリセットできたようだ。
大宮のスタメンはリーグ最終節と変わらない見込みで、11戦で4失点の堅守は健在。一方、川崎Fも終盤に3連勝含め5戦負けなしでリーグを終えており、好調を維持している。その5試合で川崎Fの得点は12。試合の興味としては『大宮の堅守vs川崎Fの攻撃』であり、リーグ終盤に大宮の攻撃の中心となっていたズラタンが負傷により既に帰国しているため、その図式はさらに鮮明となるだろう。ただ、川崎Fがボールを持って攻めていても、それが川崎Fのペースとは限らない。堅守からのカウンターを武器にする大宮にとっては、相手が攻めてきてくれたほうがありがたい。ズラタンが不在であっても、ノヴァコヴィッチの決定力、東 慶悟のアイディア、チョ ヨンチョルのスピードは川崎Fにとって大きな脅威となり得る。5試合負けなしとはいえ8失点と、川崎Fの守備はそう堅くはない。川崎Fが攻めながら崩せず、人数をかけて後衛を疎かにするようだと、試合はどう転ぶか分からない。

川崎Fは9日に中央大学と45分×3本の練習試合を行い、7−2で大勝している。その結果もさることながら、3-3-1-3の新システムを試すなど、貪欲に進化の方向性を探っている。風間八宏監督就任以来、猫の目のようにメンバーやシステムを変えながら戦い、リーグ終盤には3バックと4バックを試合中に使い分けるまでに成長した。ただ大宮にとっては、3バックでも4バックでも、川崎Fが攻撃的に来ることには変わりはない。中村憲剛と稲本潤一がダブルボランチを組む3-4-3で臨むことが有力視されているが、「まずは攻撃の中心になる中村憲剛を抑えること」(渡邉大剛)と、前線の3トップには「1対1で仕掛けてくる選手が多いので、しっかり対応すること」(菊地光将)が大事になる。川崎Fの攻撃力は、90分間大宮に脅威を与え続けるだろう。前回の対戦では楠神順平のスピードが大宮の最終ラインを翻弄し続けたし、右SBの渡部大輔が次第に頼もしくなってきたとはいえ、好調のレナトと登里享平で構成される川崎Fの左サイドを抑えるのは容易ではなさそうだ。
大宮にとって、渡邉とチョ ヨンチョルの両サイドハーフまでが守備に参加する展開からでは、有効なカウンターも発動しずらい。ねらいは「中村憲剛がボールを持った瞬間」(北野)だ。「憲剛がボールを持つと、川崎Fの選手は信じて前に走ってくる」(渡邉)ため、そこでボールを奪えれば大宮には千載一遇のチャンスとなる。「ただし中村憲剛が完全に前を向いた状態だと、決定的なパスを出される危険がある」(北野)と、互いにとってその瞬間は、ピンチとチャンスが交錯する。「僕と慎君(金澤)、下がった位置なら慶悟でしっかりつかまえたい」(青木拓矢)と、大宮の中盤のトライアングルがいかに中村を封じられるかが見どころとなりそうだ。

今年最初の対戦では、大宮は鈴木淳前監督の元、風間体制になって間もない川崎Fと『攻撃サッカー対決』で敗れた。2度目は大宮がベルデニック体制になって1か月目、そこでの大敗は大宮が守備的な戦いへと舵を切るきっかけとなった。あれから5か月近く、攻撃サッカーを追求し続ける風間川崎Fと、堅守速攻に磨きをかけてきたベルデニック大宮。「今なら、あのときとはまったく違った結果を出せる」と、ベルデニック監督は力強く語った。互いのサッカー哲学の激突するこの一戦、『三度目の正直』となるか、それとも『二度あることは三度ある』のか。勝負の行方を見守りたい。

以上

2012.12.14 Reported by 芥川和久
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