ACLに今季初参加の仙台。2戦目にしてACLにおける初めてのアウェイ戦は、同じく初出場の江蘇舜天(中国)との対戦となる。
ブリーラム・ユナイテッド(タイ)との初戦を引き分けた仙台は、移動などかなり厳しい条件の重なるアウェイ戦とはいえ、勝利が欲しいところだ。今シーズンはACLを1戦、J1を2戦して、2分1敗とまだ勝利がない。9日におこなわれたJ1第2節・鹿島戦ではサイドと中央の攻撃を効果的に使い分けて内容的にも上向きなところをうかがわせたが、後半立ち上がりに相手の強力攻撃陣に守備の乱れを立て続けに突かれて敗北した。
この鹿島戦でチームの2点目をアシストしたヘベルチは「内容は悪くなかったので、結果については本当に残念」とした後に、「だからこそ、次の中国での試合では必ず勝ちたい」と言葉に力を込めた。彼は鹿島戦が仙台加入後公式戦初出場であったが、そこでアシストという結果を出している。現在の仙台は守備陣を中心に負傷者が多い状態であり、「スタートダッシュ」よりも「しっかり持ちこたえてから調子を上げていく」方が現実的かもしれない。しかしいずれにしても、自信を失わないために結果が求められる。
茨城県鹿嶋市から仙台に戻らずに南京に向かった仙台は、ベンチ入りメンバー2名を入れ替えて江蘇舜天戦に挑む。 移動日の10日には強風のために成田空港離陸が約2時間遅れ、同日の屋外練習を取りやめるハプニングもあった。J1の2・3節の間に入ったこのアウェイ戦はチームの総力が問われる試合となるが、ヘベルチの例のように、ニューヒーローがひとりでも多く誕生することがのぞまれる。
ACL開幕戦と違い、仙台も江蘇舜天も公式戦をある程度こなした状態でこの試合に挑むために、試合勘の差は考えなくても良さそうだ。しかしコンディション面では、ホームチームで、しかも3日に広州恒大をスーパーカップで破るなど勢いを感じさせる江蘇舜天に分がある。昨季の国内リーグ最少失点の江蘇舜天は容易に隙を見せないために、仙台はじっくり耐えてチャンスを待つ戦いも予想される。
フォーメーションとしては、主にACL対策で準備を進めてきた4-3-3を仙台は採用することが濃厚。ブリーラム戦では相手にスペースを消された上に自分たちの選手間の距離が遠くなって機能不全に陥ったが、鹿島戦では相手との位置関係に合わせて選手間の距離を修正できたことで、攻撃がかたちになった。江蘇舜天の選手たちがコンパクトな布陣だったとしても広がっていたとしても対応できることが期待される。
前述のように仙台が耐えて後半勝負になった場合は、ACL仕様のワイドな位置取りからの攻撃が威力を発揮するだろう。もともと「オープンな展開になったときには特に威力を発揮する」(手倉森誠監督)システムで、斜めのパスやランニングをダイナミックに使う場面を何度作れるかが、仙台にとっての勝利のカギとなる。
中国の作家・魯迅は南京に学んだ後、日本に留学。仙台医学専門学校(現東北大学医学部)で学んだ。そんな御縁もある両ホームタウンのチームは、初顔合わせでどのような戦いを見せてくれるだろうか。
以上
2013.03.11 Reported by 板垣晴朗
J’s GOALニュース
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