破竹の勢いとはこのことである。横浜F・マリノスが開幕2連勝、計9得点と、今シーズンの船出を派手に飾った。ただし、その勢いが本物かどうかは「まだわからない。大勝した後の試合が大事だということは、監督も選手もわかっている」(榎本哲也)と、選手たちに慢心は見られない。
それは、今回の相手が磐田ということも一因のはず。開幕から話題沸騰の前田遼一の「シーズン初得点のジンクス」による影響もあるが、それ以上にチームの軸になれる選手が磐田には何人もいるからだ。開幕から2試合の相手、湘南と清水はスタメンの平均年齢が、ともに24歳台だった。対する磐田の前節・大宮戦(0−1)の先発11人の平均年齢は、28歳ジャスト。前者2チームと比較すると、“大人のチーム”と言えるだろう。川口能活、前田、駒野友一と30歳台の円熟味あるプレーヤーを各所に配している点で、ここ2戦の相手とは明らかに違うのだ。
横浜FMにも重鎮が多くいる。2戦計5得点と荒稼ぎ中のマルキーニョス、中村俊輔、中澤佑二、富澤清太郎がオーバー30で、さらにドゥトラはアラフォーの39歳。よってこの一戦は、彼らベテランたちが繰り広げるゲーム中の駆け引きが見どころであり、勝敗を決する焦点になるのではないか。展開次第では、玄人好みの1点を争うゲームになっても何ら不思議ではない。
楽しみなのは、やはり両ゴール前でのバトル。マルキーニョス&中村と川口のセットプレーを含めた対決と、前節5年ぶりに途中交代を命じられた前田と前節に清水のFWバレーを完封した中澤との1on1である。ただ、試合展開を左右するという意味では、横浜FMから見て左サイドの攻防に注視したい。ドゥトラ対駒野のサイドバック対決だ。
先の湘南戦では数的不利な状況を作られ、ドゥトラの背後を突かれる場面が見られた。しかし、次節・清水戦ではドゥトラの前方、左MFの兵藤慎剛が「自分が一つ前に出ることで守備がハマッた」と修正。ドゥトラ自身もガンガン前に出た湘南戦に比べると、オーバーラップの頻度を下げていたように見てとれた。
一方の駒野は昨年10月、横浜FMに0−4で敗れたゲームでは、珍しく存在感を示せなかった。それは直前にあった日本代表の欧州遠征の疲れもあったのだろう。対峙していた齋藤学に何度も突破を許し、主導権を握られた。その前回の悔しさを内に秘め、今節は臨んでくるものと思われる。
この一戦の優位性を計るバロメーターは、ドゥトラと駒野。どちらがより敵陣でプレースする機会が多いかで、ピッチ上の攻防の景色が変わるだろう。
以上
2013.03.15 Reported by 小林智明(インサイド)
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