●田中マルクス闘莉王（名古屋）：
Q：PKを獲得したシーンを振り返って下さい。
「相手のキーパーと頭で激突し、一瞬どこにいるのかわからなくなりました」

Q：それでも落ち着いてゴール真ん中へ決めましたね？
「根性です（笑）：」

Q：試合全体を振り返って下さい。
「失点が良くありませんでした。あの場面は自分とマス（増川選手）のコミュニケーション不足でした。それでも1点取られても、3点くらいは取りたい試合だったのですが」

Q：ケネディ選手が戻ってきましたが？
「試合勘の部分ではまだまだな印象ですが、これから数試合戦うなかで良くなると思っています」

Q：終了間際にはそのケネディ選手へ素晴らしいパスを通しましたが？
「わかってくれます!?（笑）：ジョシュア（ケネディ選手）がもっとフィットしていれば決めてくれるシーンだったと思います（笑）：」

●ケネディ選手（名古屋）：
Q：久しぶりの試合でしたが？
「前半はベンチから良くないなと感じながら見ていましたし、後半から入る事があればチーム自体を改善させなければと思いピッチへと入りました」

Q：ご自身のパフォーマンスについては？
「ヘディングでゴールを決めるチャンスが1つあったのですが、それよりもピッチへ戻ってこられた事を嬉しく思います。少ししかボールには触っていませんが、それでも良い感触は得ています」

Q：チームメイトとの連携についての印象をお聞かせください。
「もちろん満足はしていませんし、もっと良くしなければいけません。これから改善すべきポイントは多くありますが、これからゲームを重ねる中で良くなると思っています」

Q：長いリハビリでしたが、あらためてその期間の思いをお聞かせください。
「もちろんフラストレーションはありました。それでもその期間を乗り越えここへ戻ってきましたし、これからチームのために頑張りたいと思います」

Q：土曜日の新潟戦ではスターティングメンバーでいけそうですか？
「それは監督が判断する事です。自分自身もまだトレーニングやゲームに戻ってきたばかりですし、もしベンチスタートだとしても、それは理論的な事だと思います」

Q：途中出場の際にサポーターから大きな歓声でしたが？
「長い間チームを離れていましたし、あのサポーターからの歓声は本当に嬉しかったです」

●田中輝希選手（名古屋）：
Q：今日も落ち着いたプレーが見られましたね？
「そうですね、落ち着いてプレーはできました。前半はあまり攻撃の形を作れなかったのですが、後半にタマさん（玉田圭司）達が入ってからはプレーがしやすかったです」

Q：大分トリニータの印象は？
「しっかりと守っていましたし、もう少しロングボールを多用してくるかと思ったのですが、状況ではしっかりつなぎビルドアップもしてきましたし、少し意外でした」

●玉田圭司選手（名古屋）：
Q:今日は（ベンチのまま）：休む予定だったのでは？
「休む予定だったんだけどね（苦笑）。リードされてなくて、０−０だったら後半頭からの出場はなかったと思うんだけど。大分はいいサッカーをしていましたよ」

Q:後半に久々にケネディ選手が入って、やり方も変わりました。
「やり方、すごく変わったね。一気にパワープレーになった（笑）。前半の最後もパワープレーみたいなものだったけど」

Q:ここからはケネディ選手がいる形との折り合いをつけていくことになりますね。
「ジョシュアが帰ってきたからって全部をジョシュアに合わせる必要はないと思うし、今までやってきた流動的なサッカーを、俺はもっと良くしていきたいと思ってるんだけどね。一人で戦術を変える必要はないでしょ。それはオレだけで決めることではないし、ジョシュアはチームの武器にはなる」

Q:ゴール前でボールが持てる選手が増えれば、自分がシュートを打てるようにもなります。
「そう思う。まわりとうまくコンビネーションをつくっていけば、自分が持っていく形も増えると思うし、何個か選択肢があれば自分もいいプレーできると思うから」

●田中隼磨選手（名古屋）：
Q:大分というチームはどうでしたか。
「相手どうこうよりも、こういう相手に勝てないのは自分たちの問題だから。あまり相手のイメージはないです。情けないですね、勝てなかったのは」

Q:守備もそうですが、前半の入りは少しスローだった印象です。
「まあ、相手に嫌な形で先制点を取られてしまって。ただ自分たちのサッカー、サイドから崩す形はいくつかいい形もできて。でもフィニッシュの精度が足りなくて。こういうゲームは決めるか決めないかで差が出てしまう。結局は90分を通して入ったのはPKの1点だけだから、流れの中から点が取れてないことは課題かな」

Q:少し様子見をしたような前半でしたか？
「まあ、そういうわけじゃないけど。オレたちの立ち上がりはいつもそうで、名古屋らしい立ち上がりだったと思う」

Q:後半、ケネディ選手が入ってきたことで、サイドの選手としてはやりやすさも出ましたか。
「やはりジョシュアが入ると形ができるけど、あまりそれに頼り過ぎずに、今日はサイドで崩してもグラウンダーのボールで崩す場面を増やさないといけなかった。そういうのはこれから身に着けていかないといけないです」

Q:やはり流動的なサッカーで上向きになってきたチームだけに、それは継続したい？
「もちろんそうですね。ジョシュアは高さだけじゃなくて、足下でもキープしてくれるから。まわりの選手もやりやすい。そこでターゲットができれば、高いロングボールだけじゃなくてグラウンダーのくさびのボールも増やしていって、両サイドを押し上げることもできるんで。これからジョシュアがいた頃のサッカーもできるようになればいいけど、ジョシュアも長い間やってなかったからどれだけ（パフォーマンスが）戻ってきてるかわからないから」

●ダニルソン選手（名古屋）：
Q:今日は試合の入りがいつもよりゆったりしていた印象です。
「そうですね。確かに少し、いつもと違うなという違和感はありました。このタイトなスケジュールの中でみんなにも疲れがあったのではないかとも思います。できれば勝ちたかったし勝てる試合だと思います。前半に比べて後半は良くなったのですが」

Q:今日の失点はリーグ柏戦の3点目と同じで、守備で少し緩い対応があったための失点だったと思いますが。
「足りなかったと思うのは、コミュニケーションの部分です。そこはトレーニングで改善できる部分ですし、しっかり改善しなければいけない部分です。できれば次の試合では同じミスを起こしたくはないですね」

Q:ケネディ選手が戻ってきたことで、ここまで彼なしでやってきた動きのあるサッカーとの融合が難題になってきますね。
「ジョシュアは復帰しましたが、実戦から彼は遠ざかっていたところがあります。そして言われた通り、ジョシュアがいない中で私たちは動きのあるサッカーをしてきました。そこに彼がしっかり慣れていくためには時間が必要です。しかし少しずつでも慣れていくとは思います。時間がそれは解決してくれると思います」

●深谷友基選手（大分）：
Q:自分の交代の直前に失点しましたが、出場する際の指示はどのようなものでしたか。
「まあ、特別な指示はなかったんですが。攻められて、ボールを奪った時にこちらの前線と相手DFが2対2になっていたので、そこに早くパスをつけるとチャンスになるから、そういうパスを心がけてやってくれと言われたぐらい。あとは自分の中でいろいろ判断をつけて。久しぶりの出場だったんだけど、比較的落ち着いてできたかなと。勝てなかったのは悔しいですけど、次につながる試合だったし。攻められる試合でしたけど、こういう試合展開だからこそ一体感が出る。それを次にも続けていくことで勝利につながっていくと思うんで。ひとつになってやっていきたいと思います」

Q:今日はメンバーが少し入れ替わった中での試合でした。ご自身も久々の出場でしたが、連係面での手応えは？
「そうですね、連係はもっともっと落ち着いてできるところもあったと思います。蹴らずにつなげられたところもあるし。簡単に失う場面も多かったんで、そういうもったいないミスを少しずつ減らして、僕らがボールを持つ時間を作るのも大事なので、そこが改善できていけば、もっといいサッカーができると思う。うまく使い分けをしながら、ピッチの中で、良い判断をしていければと思います」

●村井慎二選手（大分）：
Q:前半の入りはいかがでしたか。
「相手には一発があるんでチャンスを作られたところもありましたけど、守備のところで少し緩い部分があったので、後半よりは前半の方がシンプルにできたと思います」

Q:緩い、というのはまさに得点の場面がそうでした。
「そうですね。モリシが頑張ったんで、そこはモリシの能力だと思う。すごかったと思います」

Q:得点シーンに限らず、森島選手や林（丈統）選手を簡単に裏に走らせる狙いだったのですか？
「いや、それはないです。試合の流れでそうなっただけで。相手のセンターバックはふたりともすごくスピードがあるわけではないので、狙えるかなとは思ってましたけど」

Q:では今日の攻撃の狙いどころは？
「アウェイの名古屋なんで、攻め込まれるのは予想していましたけど、思ったより前に行けたので。そんなに悪い流れにはならなかったと思います」

Q:守備に比重を置いてはいたんでしょうか。
「そうですね。1点を取られはしましたが、集中して守備はできたと思います」

Q:となれば、残るは後半の戦い方ですね。
「まあ、少しずつ前進はしていると思うので、追加点を取れそうな場面もありましたし、そういうところをしっかり決められるようにしたいと思います。あとは粘り強く守ることだと思います」

Q:大分らしいサッカーはできたと感じていますか。
「そうですね。色は出ていると思うんですけど、勝ちきれないので、精度を上げていきたいと思います」

●森島康仁選手（大分）：
Q:今季初ゴールです。
「リーグ開幕戦で決めたんですけどね（笑）。2ゴール目だと思ってます。開幕戦は得点者が変わってしまったから」

Q:得点シーンは、バックパスをさらっていきましたね。
「いや、何と言うか、足は止めないでおこうと思ってたんです。柏戦は自分が腰と足首が良くなかったから、テレビで見る機会ができて。工藤（壮人）選手と田中（順也）選手は大分との試合でもすごく足が動いていて、前節の名古屋戦でもすごく足が動いていて、あそこは狙えるんちゃうかと思ってて。絶対足を止めないでおこうと思っていたら、ああいう場面になって。柏の戦い方はすごく参考になりましたね。シュートは一発目で決められたらよかったけど、まあ気持ちで流し込みました」

Q:今日は序盤から裏に抜ける形が良く見られました。その分オフサイドも多かったですが、狙っていたのですね。
「そうすね、オフサイド4回ぐらい取られてしまって、監督からも技術としていわれてました。でもそこからはかかってなかったんで。自分が裏抜ける時には感覚でいくんじゃなくて、前のDFを見ながら行ったら駆け引きもできたので。そういうのをもっとやってくれと。それができたんで、今日は点も取れたし、良い評価になったと思います。2点目取れそうなところもあったので。でかいFWだからポストプレーばっかりとか、パワープレーで出るだけとか嫌だし。僕は動けるし、まだ動ける年齢なので（笑）。やり続けようと思っています」

Q:監督はかなり厳しいことも言ったと。どのようなことを言われたのですか？
「いや、厳しいこと言われましたよ。前の試合ではメンバーも外されたし。自分は結婚して家族もできました。去年のことで慢心しないぞって言い聞かせてたつもりでしたけど、よく考えてみたら去年の名残とかあったと思うし、競争から逃げてないつもりでしたけど、なんでや、とか思ったこともあった。だから今日はほんとにラストチャンスだと思ったし、今日の得点がなかったら、まだズルズルと…。僕らサブの選手が、タケさん（林）と今日は90分やりましたけど、高松（大樹）・西（弘則）のコンビが決して調子いいなんて僕は思ってないし、監督批判じゃなくて、僕たちのコンビの方が良くなれるって思ってやっている。追い越すためにもラストチャンスだと思ってましたね。継続していきたいです。今度はリーグ戦でやりたいと思います」

Q:かなりモヤモヤしたところもあったのでは？
「しましたよ！でも家に帰ったら嫁がいるし、どこにぶつけていいものか（苦笑）。けっこう一人で考えるタイプだし、自分。けっこうテレビでサッカー見るし。民放見ないですからね、CSばっか見てます。バロテッリみたいな落ち着き欲しいなあ、とかね。いろんなこと考えましたよ。開幕戦で負けたのはオレのせいかな、とかも。でも自分で何とかしようと思ったのが良かったと思いたいです。勝たせてやれなかったサポーターには悪いですけど、でも前の試合よりはいい試合ができたのではないかと思います」

Q:チームはなかなか勝てない状況が続いていますが、ご自身も合わせて上がって行けそうですか。
「僕が上がればチームも上がると思っているんで。それぐらいの気持ちで。まだまだ名古屋には技術では劣るかもしれないけど、気持ちではね。そのいい例が（鳥栖の）豊田くんですよね。あの人が良ければチームもいいんだなと、自分もそうしようと思いますね」

以上