全勝と未勝利。リーグ戦で対照的な結果の2チームが「神奈川ダービー」という晴れ舞台に上がる。
横浜F・マリノスは前節の敵地での雨中決戦で、前年王者を3−1で粉砕。パスサッカーが看板のサンフレッチェ広島にとっては「雨が降らなければ…」というエクスキューズは残ったが、サッカーでは「雨の日こそ技術の差が出る」とも言われている。その観点で言えば、横浜FMのベテラン、中堅たちのスキルの高さは雨の日でこそ際立ち、ボールポゼッションで圧倒。よって、点差も含めて妥当な結果だったように思う。悪環境でもブレない強さこそ、横浜FMが首位街道を走る要因に違いない。今節は現行の1シーズン制となった05年以降のJリーグ新記録となる、開幕6連勝をめざす。
対する川崎フロンターレ。リーグ戦で0勝3分2敗と結果が出ずに、もがいている。4月3日のヤマザキナビスコカップは、ジュビロ磐田を2−1で下し今季公式戦初勝利に沸き、逆襲の狼煙を上げるかに思われたが、続くリーグ戦・第5節で湘南ベルマーレ相手に1−1の痛み分け。風間八宏監督はその試合後、「自分たちのスタイルがだいぶハッキリ見えてきた」と口にしており、攻守のバランスは整いつつあるようだが、前線の豪華キャストのポテンシャル全開には至っていない。また外野から見ると、昨年6月の等々力での対戦時(0−0)のような相手を凌駕する圧倒的なパスワークがまだ影を潜めているように思う。白星を渇望している時期、「風間サッカーらしさ」を希求する余裕はないかもしれないが、そこが気がかりでもある。
また今回の試合で川崎Fは、ミッドウィークのゲームも挟むと公式戦5連戦目。10日のカップ戦、清水エスパルス戦(0−0)では、6日のリーグ戦から5人のメンバーを変更して戦った。とはいえ、今週水曜に試合がなかった横浜FMと比べると、消耗度の差があるはず。その清水戦でベンチ外だった中村憲剛、大久保嘉人らの奮起が望まれる。
今回は、今季2度目の神奈川ダービー。前回はヤマザキナビスコカップ初戦でマルキーニョスのヘッド一発で、横浜FMが川崎Fを下した。だだ、前記のとおり時は過ぎ、川崎Fの攻守の歯車はかみ合いつつある。そして前回のダービーの際に不在だった、日本代表の中村憲が日産スタジアムのピッチに立つ。チームの“心臓”が加わり、さらにリーグ戦未勝利のため川崎Fは「死にもの狂いでくるだろう」(栗原勇蔵)。
横浜FMはそんな難敵を迎えるが、「自分たちが今までやってきたことをやれば大丈夫」(榎本哲也)と自負心をもつ。かといって慢心はない。その証拠がハマの闘将、富澤清太郎の言葉だ。これを読めば、ファン・サポーターの身も引き締まるに違いない。
「連勝して騒がれているけど、僕個人としては連勝している気分にまだなれない。もっともっと相手を圧倒するゲームをして勝ち続けてこそ、真の充実感を味わえると思う」
以上
2013.04.12 Reported by 小林智明(インサイド)
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