「バーモバモ端戸〜、バーモ端戸〜♪」
試合後、日産スタジアムがカラオケ大会と化した!? このチャントをマイク片手に歌ったのは、横浜F・マリノス端戸仁本人。決勝ゴールを決め、お立ち台に立った彼はゴール裏サポーターから「自分で歌って!」と促され、最初は照れていたが、意外とノリノリに熱唱。さらに同じくお立ち台に立っていた富澤清太郎もデュエット(?)に加わり、テンションUP。ゴール裏サポーターも2人に合わせて歌う大合唱が起こったのだ。
一方、このゲームの結果、リーグ戦開幕から6戦未勝利となった川崎フロンターレ。試合終了のホイッスルが鳴るとゴール裏から今季最大級のブーイングが起こり、選手に浴びせられた。また、記者会見では風間八宏監督へ、進退問題に関する質問が投げかけられた。現在の首位・横浜FMと15位・川崎Fの差が反映され、勝者と敗者のコントラストがくっきりと分かれていたと言えるだろう。
試合展開は立ち上がりから基本的に、横浜FMが主導権を握り、川崎Fが受けに回りカウンターを狙う構図が描かれていた。だが極端なことを言えば、この一戦の全3得点は、試合展開とは関係なく生まれている。すべてCKから決まっているのだ。先制ゴールは前半終了間際。横浜FMの前半4本目となる中村俊輔のCKを、ニアに飛び込んだ富澤がピンポイントヘッドで突き刺した。
この日の中村俊は、まずCK1本目では直接ゴールを狙い、同2本目ではグラウンダーのパスを中へ送るも齋藤学が空振り。同じく3本目はファーの栗原勇蔵めがけてハイボールを蹴っている。彼の多彩なキックが伏線となり、相手DF陣の動揺を誘い先制弾につながった、ある意味“理詰め”のゴールだったのではないか。
対する川崎Fは、66分に同点に追いつく。レナトが蹴った左CKを田中裕介が中央でジャンプヘッド。ゴール内にいた中村俊が何とかゴールを阻止しようと伸ばした右手を弾き、ネットを揺らす(中村俊はハンドでイエローカード)。このゴールで「流れがガラッと変わった」(榎本哲也)。弾丸ドリブラー、レナトを起点に川崎Fが逆襲。レナトは持ち前の推進力でチャンスを広げ、73分と75分には際どいシュートも放つ。
劣勢を強いられた横浜FM。昨年までなら、そのまま同点で終わったかもしれない。だが、今季はメンタルが違う。「『引き分け=負け』みたいな雰囲気にチームがなっているから点を取りに行った」と栗原。85分を過ぎ、相手を押し込むようになり、86分にマルキーニョスが右クロスをヘッドで叩きつけ、88分に中町公祐がコースを突くミドルで、それぞれゴールを強襲。そして迎えた89分、中村俊の9本目のCKを杉山力裕がパンチング。最後は端戸がハーフボレーを叩き込み、勝負あった。
全3得点がCK絡みだったことに栗原は「セットプレーの勝負をしていればいいじゃないかという感じだね」と苦笑いを浮かべていた。ただ、すぐに言葉を繋いだ。「でも、それだけ重要だと思う。セットプレーの数をいっぱいとった方が有利になる」と。さらに“職人”中村俊がいるのだから、セットプレーは間違いなく横浜FMのストロングポイントだ。
以上
2013.04.14 Reported by 小林智明(インサイド)
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