大きな大きな勝点3であった。前節栃木戦、北関東の盟主の座をかけて両チームのプライドがぶつかり合う激しいゲームとなったものの、気迫で勝った水戸が勝利を挙げた。勝利だけが求められるダービーマッチで勝利を挙げたことに加えて、6試合ぶりの今季2勝目を手にしたことがチームにとって大きかった。苦しみながらもチームは前進し続けてきたことを証明する勝利であったのだ。
試合後、サポーターとともに勝利のラインダンスを踊り、選手たちは喜びを爆発させた。しかし、ロッカールームから出てくるころにはすでに気持ちが切り替わっていた。選手たちは「勝ったことは大きい」と前置きしながらも、チームの課題を口にし、「次の千葉戦が大事」(西岡謙太)と声を揃えた。柱谷哲二監督も満足した表情を見せなかった。「2点目を取りに行けるチームにならないと上位に行くのは難しい」。そうチームに注文したのであった。序盤戦でつまずいただけに1勝で浮かれるわけにはいかない。目指すべきは「J1昇格」。そのためには「まだまだやるべきことがある」(冨田大介)という危機感とともに栃木県グリーンスタジアムを後にしたのだ
そして、中2日で迎える今節。迎える相手は5位の千葉である。現在、リーグ2位の13得点を挙げ、リーグ最少の4失点。「J1の戦い方をしている」と柱谷監督が語るように、7得点を挙げているケンペスをはじめ、J2屈指の強力なタレントの能力を生かしたサッカーを繰り広げている。引き分けが4試合と多いものの、開幕戦以降敗戦がなく、勝負強さも見せている。5年ぶりのJ1復帰へ、好スタートを切ったと言えるだろう。今節、アウェイながら勝点3だけを求めに水戸にやって来るに違いない。
千葉を迎えるにあたって、柱谷監督はミーティングでこう言い放ったという。
「相手は同じJ2なんだから、ビビるんじゃねえぞ」。
それが今節の水戸のキーワードとなることだろう。前節栃木戦同様、あくまで強気にプレーし続けることができるかが勝負のカギを握っている。西岡は力を込めてこう口にした。「確かに千葉は能力の高い外国人が2人いるし、日本人のレベルも高い。でも、千葉と同じく僕らもJ1昇格を目指して戦っている。千葉に勝つことで目標に近づくと思うんです。プレーもそうだけど、まずは気持ちで負けないように。そして、名前負けしないように戦いたい」。強豪チームと戦うのではない。あくまで「J1昇格」を目指すライバルと戦う。その意識を持って試合に臨みたい。
水戸は現在16位。序盤戦は出遅れたが、けが人も続々と復帰してきており、ここから巻き返しを図ろうとしているところ。前節北関東ダービーで勝利し、続けて千葉を撃破できれば、一気に勢いづくに違いない。序盤戦のつまずきを取り戻すためにも、今節は絶対に勝たなければならない一戦なのである。
同時に「ホームで勝たないといけない」という思いも強い。現在ホーム2連敗中。「もうこれ以上負けるわけにはいかない」と西岡は口にし、さらに「2試合もホームで勝てていない。今度こそサポーターが熱くなるような、応援したくなるようなゲームをしないといけない。ホームで絶対に勝つという気持ちで戦いに臨みたい」と語気を強めた。
苦しみの時期は終わり、これから飛躍の時を迎える。それを証明する勝点3を、水戸はホームKsスタでチーム一丸となってつかみに行く。
以上
2013.04.16 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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