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【J2:第9節 徳島 vs 栃木】プレビュー:どちらにとっても集中力向上がカギ。特に徳島はそれを必ず高め、何としても3連敗を阻止しなくては!(13.04.16)

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好機を活かせなかったが故の敗戦。前節・札幌戦は確かにそう表現出来よう。事実、大崎淳矢が「決めるべきところで決めないとこうなってしまう」と語れば、「やはり前半の流れのいいうちに2、3点取っておかなければいけなかった」と衛藤裕もコメントしていたが、徳島は前半完全に主導権を握っていたにもかかわらず、その45分で奪った得点は1つだけ。複数得点しておかしくないだけの展開を披露しそのチャンスも実際幾度かありながら、そうしたいい状況を逃してしまったのである。結果、折り返した後半に逆転を許し、チームは2連敗となる痛い黒星と向き合わなければならなくなった。

だがその敗戦を招いた一番の原因は、そのような畳み掛けの弱さよりも、後半見せてしまった守備の綻びではないだろうか。「前半の出来と後半の出来がすごく違って…」と小林伸二監督も振り返っていた通り、それを発生させたことで札幌に息を吹き返す隙を与えてしまったのだから。
それだけに今節の徳島にとって重要なのは、組織としてまとまった自分たち本来の守備を90分最後まで徹底することだと思われる。

そこで改めて前節の守備の綻びについて触れると、最もマズかったのは選手間の距離がピッチ全体で悪くなったところ。実際そのことを示すように、後半の徳島は何本も効果的な縦パスを札幌に通されるようになった。距離がアンバランスになったことでブロックの所々にぽっかりギャップスペースを空けてしまい、そこへ入り込まれる形でボールを次々と前へ運ばれたのである。またそのアンバランスな距離はボールホルダーに対するアプローチやセカンドボール争いの後手にも繋がっていたと言えよう。誰がそれへ行くのか選手同士がお見合いして対応が遅れた場面は1つや2つでなかったし、終盤にはペナルティエリア内の危険地帯でさえそれを起こしてあわや3点目まで奪われそうになっていた。

こうして考えれば徳島の最たる問題が守備にあったのはやはり明白。とあって、今節にはそれへの修正が不可欠となる。そしてそのためには選手たちの集中と気配りが欠かせない。疲労が顔を覗かせてくる時間を迎えてもタフにそれらを維持し、常に全員がいい距離感をキープしていかなくては。
だからこそ、キーマンとしては最後尾で守りを統率するGK松井謙弥を挙げたい。ピンチが続いた前節後半にビッグセーブを連発して奮闘した守護神が、持ち前のコミュニケーション能力でフィールドプレーヤーたちをフォローし組織安定にもいっそう貢献できたなら、徳島はきっと過ちを繰り返すことなくゲームを進められるに違いない。

そして、アウェイの地へ乗り込む栃木についても、注意すべき部分はおそらく徳島と同じのはずだ。
栃木も前節(水戸戦)、徳島同様に序盤はピッチ上の主導権を掌握していた。しかしながら、「自分たちのミスでピンチを招き、そこからちょっと自分たちもラインを下げた。ちょっと怯んだというか、怖がってしまった」と菊岡拓朗が悔んでいたように、こちらもチームは僅かなところから流れを失い敗戦を喫したと言えるだろう。そのため今節は彼らにとっても集中継続が絶対のタスク。それによって緩みのない戦いを貫かなければならない。

前節から中2日。どちらもコンディション的には当然キツいと思われる。が、それを理由に引き締めを怠るようなことは両者ともに許されない。
集中の向上をもってひとつひとつのプレーにより厳しさを強め、勝点3を掴み取るのは徳島か、それとも栃木か。注目は高まる。

以上

2013.04.16 Reported by 松下英樹
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