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一覧へ【J2:第13節 徳島 vs 熊本】プレビュー:内容を向上させての連勝が求められる徳島。勢いを掴んできている熊本相手にどう変化を見せられるか!?(13.05.05)
前節の鳥取戦、確かに勝ちはした。しかし、その90分の中身に目を向ければ、徳島の見せた内容はかなり厳しいものだったと言わざるを得ないだろう。まず守備に関して言うと、今季二度目の完封こそ果たしたものの、それは鳥取の決定力不足に助けられた結果。マークの甘さや寄せの遅さなどは解消し切れておらず、そのためヒヤリとする場面を幾度となく作られていたと言えよう。
さらに、それ以上のマズさにあったのが攻撃面だ。チームはマイボールになってもほとんど最終ラインとボランチでそれを保持しているに留まり、鳥取ゴールへ向かう効果的な仕掛けはほぼ皆無に等しい状態であった。そのことは放ったシュートの数が何より物語っており、徳島のそれは70分過ぎまで僅か1本だけ…。もちろん鳥取の厳しいチェックがあったことは事実ながら、そのことを差し引いてもやはり1本というのはあまりに寂しい数字であり、それからはその一戦における徳島の攻撃の深刻な停滞度がハッキリ伝わってくる。
そこで言うまでもなく今節の徳島には攻撃面の大幅な立て直しが求められるが、それを実現させるにはサイドからの積極性が絶対に不可欠であろう。というのも、前節の停滞の多くはそのエリアで展開の流れが止まることにより発生していた。チームとして何度もタッチライン際へボールを持ち出し鳥取の守備を広げることは出来ていたが、サイドで起こす次のアクションの多くが後方か平行へのパスだったため仕掛けに勢いが付かなかったのである。
それだけに、迎える今節ではそこの部分を何としても変えなくては。サイドの開いた位置でボールを受ける選手は、斜め前中央へのくさびや縦への侵攻をもっと意識し、積極性をもって実際にそれらを狙っていかなければならない。そしてそのことは特に、現在右サイドMFを務めている藤原広太朗に強く求められるところだ。まだプロの戦いに身を置いて間もない大卒新人であり、さらに本職がDFであることから、視野の確保や判断の面に苦労しているのは理解できるが、とはいえ今任されているのは攻撃への貢献が相当要求される位置。セーフティーな局面選択に終始せず、ルーキーだからこその思い切りを発揮してもっとアグレッシブな勝負のプレーを見せてもらいたい。
いずれにしても、戦いの内容を向上させなければ連続勝利はあり得ない。いくら結果が全ての世界とは言え、その結果を確率高く引き寄せるためには絶対に内容が必要なのだから。徳島がどう自らを変えてそれを体現してくるか、大いに注目される。
それに対し、3連勝を懸けてアウェイへ乗り込む熊本についてだが、こちらは安定を維持して90分戦えるかどうかがポイントと見ていいのではないだろうか。その安定とは、プレー面だけでなく、精神面も含めて─。実際に前節・水戸戦では、先に主導権を掴みながら後半それを一旦奪われ、逆転を許したことでもう一度チームがギアを入れ直してそれを取り戻すという波のあるゲームをしてしまった。選手たちが成長を見せて最終的に再逆転まで辿り着いたのは見事であったが、今後の浮上を目指すにあたってはやはりゲーム時間内における上り下がりを確実に無くしていかなくてはならない。
今季初の連勝を果たした勢いをどう持ち込んでチームをまた一歩前進させるのか。熊本についてはきっとそこが見所になろう。
以上
2013.05.05 Reported by 松下英樹
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