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【J2:第13節 岡山 vs 山形】プレビュー:岡山と山形、勝点差で並ぶチームの対戦は、本気のチャレンジが出来たチームが勝利する。(13.05.05)

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岡山は前節・栃木戦に敗れ、今季初の敗戦を味わった。「心のどこかにずっと、『負けないように試合しよう』という気持ちがあった。そういう意味では、すっきりしたところがある」。これは開幕から11試合無敗を続けた岡山が、無意識のうちに「チャレンジ」よりも「慎重」を選んだことで、岡山らしいプレーが発揮できていなかったことを悔やむ、ある選手の言葉だ。これを機にチャレンジ精神を取り戻せば、初黒星がもたらすメリットは大きな意味を持つ。勝点1ではなく、勝点3を積み上げるチームに変わるチャンスでもある。

影山雅永監督は、ここまでしっかりと戦えているので、悲観する必要はないという考えだ。しかし、「長いリーグ戦で、こういう場面は非常に重要で、チームとしてはこういう時こそ、上を向いて戦うリバウンドメンタリティを出さなくてはならない。弱さを微塵も見せず、強い気持ちで戦わなくてはならない」と話す。心の弱さを見せることが今季のJ2で致命傷となることは、周知の通り。失点しても崩れない守備、立て直す力を今季、折々に見せてきた岡山の踏ん張りどころである。

仕切り直しのゲームに迎えるのは、前節・富山戦に3−1で勝利した山形。山形が3点以上の得点で勝利したのは、3月末に第6節・横浜FCを5−1で破って以来となる。4月はG大阪、神戸、東京Vとの対戦に敗れたが、熊本、岐阜、富山で2勝1分。岡山とは現在、勝点「19」、得失点差「+4」で並んでいる。これまで攻撃陣の奮起が求められてきたが、富山戦では左SBの中村太亮、左SHの比嘉厚平のゴールへの強い思いが形となり、2トップに絡む選手が得点を決めた。またキャプテンでボランチの秋葉勝が2戦連続ゴールを決めるなど、組織的な攻撃が機能している。

山形は【4−4−2】のフォーメーションで、前々節・岐阜戦から、3バックのチームとの対戦が3戦続く。攻撃面ではサイドの数的有利を使い、アグレッシブなSBの攻撃参加が効果を発揮している。同時に、過去2試合で2トップの一角を担っているFW林陵平の高さを生かしたロングボールやFW中島裕希の抜け出しがアクセントをつけ、厚みのある攻撃を仕掛けてくる。それだけでなく、気持ちの強さが選手を動かしているように見える点が、波に乗りつつあるチームを表している。

岡山は前節、裏を狙う2トップと走るSH、ロングボールに手を焼いたが、「対応は出来ていたので、ポイントになるのはセカンドボール」と左ワイドの田所諒。最終ラインのDF植田龍仁朗は、「神戸戦に較べたら守備も結構、出来ていたと思う」と話す。このゲーム、ピッチ上の要所に生まれるバトルも見逃せない。柏ユースで同期の岡山のボランチ・仙石廉と前節初ゴールを決めたMF比嘉との対決も注目だ。「ユース時代の同期は皆、良きライバル」と言う仙石が、スペースに巧みに入り込む比嘉を阻止し、マイボールに出来るか。

9日間で3試合を行うGW連戦は、岡山にとってクラブの伝説として残る9分間の同点劇を繰り広げた神戸戦と、今季初の黒星があった激動の連戦となりつつある。中2日のゲームで先発の顔ぶれも変わる可能性があり、アグレッシブな攻撃と統制のとれた守備の山形は、岡山がチャレンジ精神で挑むには理想の相手だ。

以上

2013.05.05 Reported by 尾原千明
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