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【J1:第10節 清水 vs 川崎F】プレビュー:良いサッカーを楽しみたい静岡のファンには最高の組み合わせ。連戦の中でどちらが主導権を握り、先制点を奪えるか。(13.05.05)

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「両チームともサッカーをやろうとするチーム。どちらもパスをつないでコンビネーションで攻撃しようとするので、ファンに楽しんでもらうことができるでしょう」
そんなゴトビ監督の言葉が、この試合の注目ポイントを的確に物語っている。川崎Fはアウェイでも自分たちのスタイルにこだわり、相手に合わせたサッカーをする気は毛頭ないチーム。もちろん清水のほうも、ホームらしく自分たちがボールポゼッションで上回ることにこだわる気持ちは非常に強い。
両者の自分たちのサッカーに対するプライドがガチンコでぶつかり合う中、どちらがボールを支配し、主導権を握るのか。そして、どんなアイデアで攻め崩し、それをいかに守るのか。「日本のブラジル」とも言われる静岡のサッカーファンを楽しませるという意味でも、ゴールデンウィークの最後を飾るのにふさわしい試合になるはずだ。

ホームの清水は、前節・新潟戦で1カ月ぶりの敗戦を喫したが、試合内容に関してはむしろ無敗の4月よりも良いサッカーができていた。ヨン ア ピンの負傷欠場により杉山浩太が初めてセンターバックに入り、竹内涼がボランチに入ったことは、攻撃面で確実に良い影響をもたらしていた。ただ、失点の仕方は2点とも非常にイージーで、これは4月には見られなかった部分。それを考えると、やはり新潟戦の布陣をスタンダードにするのはリスクがあるだろう。
とくに今回は、川崎Fの大久保嘉人と矢島卓郎の2トップには、パワーもスピードも技術もドリブルも揃っている。まだヨン ア ピンが復帰できるかどうかは微妙な状況なので、もし彼が出られなかった場合、誰をセンターバックに起用するかという部分は非常に注目される。
また竹内がボランチの位置から質の高い縦パスが出せることを存分に示しており、「中盤で竹内と村松(大輔)を組ませると非常にバランスが良い」と言うゴトビ監督としても竹内をボランチで使いたい気持ちは強くなっているだろう。しかし、杉山はチームリーダーとして精神的な面でも欠かせない選手であり、村松は中盤の守備を考えると外せない。今は指揮官にとって贅沢な悩みを抱えている状況で、ヨン ア ピンが復帰すれば、今度は中盤がどうなるかが気になるところだ。

川崎Fのほうは、前節の名古屋戦で中村憲剛がケガから復帰し、さっそく彼らしいチャンスメイクを披露。そこから良い流れが生まれて強敵の名古屋に2-1で勝ちきり、今季2勝目を挙げた。「名古屋がハードな戦いをしてきたが、その中でもうちの選手は怖がらずにボールをつないで何回か決定機を作れていた」(風間八宏監督)という部分は、川崎Fにとって非常に大きな収穫と言える。
また、風間監督が旧清水市出身で、矢島卓郎、山本真希、西部洋平という元清水の3人も主軸として出場を続けており、清水とは縁が深いチームでもある。ここで勝てば、順位で清水を追い抜けるだけに、何としても今季初の連勝を飾って上り調子を加速したい試合と言える。

試合展開の注目点は、前述の通りどちらが主導権を握るかというところ。連戦の疲労がある中で、明日も気温が高めになるという予報があり、キックオフは14時。そうした外的条件を考えると、自分たちがパスを回して相手を走らせるサッカーができたほうが優位に試合を進められるはずだ。しかも、どちらもカウンター攻撃の鋭さを持っているため、先制点を奪ったほうが絶対的に有利になる。
また清水のほうは、たとえ主導権を握れなくても守備のブロックを固めて守り切るというセカンドプランがあるし、セットプレーでも攻守両面で良くなっているので、その分のアドバンテージがある。
だが、清水にとってもっとも重要なのは、先制するまで一瞬も気を抜くことなく、自分たちの戦いを続けることだ。「(新潟戦では)前半の良い流れを後半もそのまま続けて、相手のイヤなところイヤなところに入ってチャンスを作っていけば、絶対に点を取れると思っていました。だから、我慢強く攻め続けることが大事だと考えてましたが、それができなかったのが悔しい」(竹内)という前節の反省点もある。
その意味でも、清水としてはホームアドバンテージを存分に生かし、ホームのファンにゴールデンウィークを気持ち良く締めくくる“勝ちロコ”という形で恩返ししたい一戦だ。

以上

2013.05.05 Reported by 前島芳雄
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